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微睡みの泡沫


 空からあめが降ってくればいい。それはきっと孤独にぴったりでしょう。甘くしょっぱいお稲荷さんはいつだって美味しい。あいでんてぃてぃのあいでんてぃふぁいすら上手く出来ずに泣いているその涙はまるで雨。それは外の空気とおひさまから作られた大切な甘い飴。口の中を転がる間だけ繋がっていたい。

 生まれて初めてぬいぐるみを買った。
はりねずみの形をしたそれに「狐」と名前をつけた。

 寂しがり屋なのに傷つきたくなくて人に近づけない、だけど人間のように振る舞うのだけは上手で。
勝手に共感されたあちらは迷惑かもしれないけれど、その辺りは「人間様」のご都合を優先させてもらうことにした。

 そんな自己紹介のような140文字。
見上げる空は青く眩しく、足元の水溜まりに溶けゆくのは天の粒。


 140文字に寂しさと強がりと儚さを乗せて空を飛べるようになりたい。京都の町は魔法の絨毯で飛び回るにはきっと丁度いい広さで、眠れない夜はそっと窓から抜け出して通りの名前を数えられたら。そんな夢を見る。微睡みの創作欲を上手い具合にくすぐるナイトモードに出会えたそれはきっと千分の一の夜。

 眠れない夜、初めてTwitterのナイトモードをONにしてみた。
いつもより柔い光が心に沁みて、創作欲が止まらなくなった。

 普段より、「昔の私の感性に嫉妬してしまう」と言うことがある。仮にそうだとしても、こんな夜に空を飛べたら素敵でしょう?

 語る事で生き延びた数百年前の女奴隷のように言葉を紡ぐ。これはまだ始まりの一夜で、やがて編まれるそれは140字の夢。
景色が良いと妄想が捗るから、景色のいい部屋に住んでいてよかった。隣家の屋根から始まるお散歩は、この街の広い空へ続く。

 眠れない夜に生み出された140字の世界、そのままだときっと濁流に流されて大海原へと冒険にでてしまうその世界の冒険譚。
思いついた言葉を捏ねまわすのに140文字は「ちょうど」良く、こうやって世界を描くことが自分にとっては救いになる。

 また、お気に入りのものがあれば。

連想ゲームのネタにしますね。