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2021年映画ランキング

例年、映画館で観た新作映画でランキングをつけるという不遜な遊びをしています。
毎年やっていると不思議ぎと世間がどんな年だったか、自分が何を思っていたかの傾向が見えてくるのが面白い。

以下、劇場鑑賞した新作45本です。
※2021年公開作品かつわたしが劇場で観たものに限る
※直接の言及は避けますが、一部ネタバレと感じる記述もあるやも

第1位 Swallow スワロウ ☆4.8
第2位 花束みたいな恋をした ☆4.8
第3位 サイダーのように言葉が湧き上がる ☆4.8
第4位 空白 ☆4.7
第5位 ベイビーわるきゅーれ ☆4.6
第6位 JUNK HEAD ☆4.6
第7位 ラストナイト・イン・ソーホー ☆4.5
第8位 くれなずめ ☆4.4
第9位 最後の決闘裁判 ☆4.5
第10位 ドント・ルック・アップ ☆4.5


第11位 モータルコンバット ☆4.3
第12位 BLUE ☆4.4
第13位 プロミシング・ヤング・ウーマン ☆4.6
第14位 マトリックス レザレクションズ ☆4.3
第15位 フリー・ガイ ☆4.2
第16位 オールド ☆4.3
第17位 とびだせ!ならせ!PUI PUI モルカー 3D ☆4.2
第18位 007 ノー・タイム・トゥー・ダイ ☆4.0
第19位 スイングステート ☆4.0
第20位 孤狼の血 level2  ☆4.0

第21位 新感染半島 ☆4.4
第22位 あの子は貴族 ☆4.2
第23位 スタントウーマン ☆4.1
第24位 トムとジェリー ☆4.0
第25位 るろうに剣心 The begin ☆3.8
第26位 るろうに剣心 The final ☆3.8
第27位 街の上で。 ☆3.9
第28位 エターナルズ ☆3.8
第29位 シン・エヴァンゲリオン劇場版 ☆3.7
第30位 シャンチー ☆3.6

第31位 ブラック・ウィドウ ☆3.6
第32位 DUNE 砂の惑星 ☆3.5
第33位 ライトハウス ☆3.5
第34位 ワイルド・スピード/ジェット・ブレイク ☆3.3
第35位 ガンズ・アキンボ
第36位 すばらしき世界 ☆3.6
第37位 ノマドランド ☆3.4
第38位 あの頃。☆3.5
第39位 黄龍の村 ☆3.2
第40位 21ブリッジ ☆3.3

第41位 ゴジラvsコング ☆3.1
第42位 ヤクザと家族 the Family ☆3.4
第43位 聖なる犯罪者 ☆3.5
第44位 ビバリウム ☆3.0
第45位 竜とそばかすの姫 ☆2.9

20位くらいまでは全部TOP10ですよ(?)
今年映画を観て一番感じたことは「自分で決めろ」ということ。逆に言うと「外野が勝手に代弁するな」です。
っていうかそう思うことが映画外で多かったのでそういう映画に引っかかったというか。

1位にしたswallowスワロウは家庭のストレスで異食症になった女性の話で、あらすじだけ聞くとセンセーショナルなんだけど、すごくしっかりした精神的自立の話です。異食症(異物を飲み込んでしまう)に、精神的我慢(言いたいことを飲み込んでしまう)の意味を重ねたメタファーの美しい作品で、精神的に自立していくしかないさままで映像で表現していくので、映画というのはつくづく総合芸術だなと感動します。2021年の正月に観た瞬間に今年のマニフェストとしてこの作品を掲げて生きようと決めました。おススメ。

2.3位を飛ばして第4位空白は万引きを咎められた女子中学生が逃げるうちに交通事故死する話で、残された関係者の群像劇。あらすじがセンセーショナルだけど、こちらは中身もマジでショックなのでしばらく引きずりました。
いろんな人の立場から描かれるのは「何か取り返しがつかないことが起こったとき、自分がどう受け止めるか」であり、善意でごちゃごちゃ言ってくるおばさんとか勝手に場面を切り取って報道して印象操作するマスコミなんかも出てきて、今年一年一番考えさせられた作品でした。

また飛んで第7位ラストナイトインソーホーは60年代ロンドンの幻影を見るエドガーライトのホラー。これもわたしは「勝手に他者に自分を重ねるとえらい目に遭うよホラー」だと思っています。これ正当に評価されてない気がしてすごく不満。
第9位最後の決闘裁判は中世、夫の旧友からの性被害を妻が訴えた事件について夫・旧友・妻の3視点から描くリドリースコット(83歳!)作。これが一番外野がごちゃごちゃ言ってる昨今の虚無感を反映してるかもしれない。マジョリティの立場の人が、マイノリティを勝手に代弁して「全然違うわい!!」って思う場面今年は何度見たか。映画ではなく実生活でね。
女性の体の議会に男しかいないとかね。蚊帳の外〜。
あと分断。例えばLGBTの人のためにトイレは男女共通にしましょう!とかね。まず性被害が増えるとかは考えないんだろうか。LGBTへの配慮は必要だけど、慎重にやってくれ。あとこういちいち腹立つの疲れた。
で、第10位ドントルックアップは「政治はちゃんと自分の目で見て判断しろ」という話。あっ「分断」の話でもあるな。地球に彗星が激突することがわかり、大統領に掛け合うも利権やら何やらで全然話が進まないって言うあらすじです。これもうネトフリでも見れるよ!

と、ここまでが上位10作のうちわたしが今年の傾向が強い作品だな〜と思ったものたちなんだけど、思えば残りの作品は「身近な人や理解者を大事にせいよ」って話ですね。
第2位花束みたいな恋をした は完璧に趣味や価値観の合う麦くんと絹ちゃんの5年間を描いたもので、観た誰もが自分の恋愛について語り出すというすごい作品です。わたしも自伝かと思った…!!早速語ると、わたしはまさに価値観が自分のように同じという人と20代を過ごし、そのまま結婚して今に至っています。ちなみにこのランキングの話もこの後延々します。わっしょい。
第3位サイダーのように言葉が湧き上がる はシティポップと俳句を青春映画に詰め込んだアニメ。主人公の俳句少年がSNSに投稿した俳句を、俳句なんか全然知らないけどヒロインがいいねするシーンがあって、それをみた主人公の反応とかめちゃくちゃリアルでいいんだよ〜彼は嬉しくて好きになっちゃうんだよ〜。これ観てる人少ないけどわたしは大好き。
あとこれは自分の言葉でしっかり言うって話でもあるな。
第4位ベイビーわるきゅーれは女子高生殺し屋2人組の話で、アクションに加えて日常の会話がめちゃくちゃ面白いんですけど、これも身近な人は大事にねって話です。
第8位くれなずめは上手い若手俳優大集合作で、戻らない青春時代の旧友の話かなぁ。ラストこれほんっとに感動したのでおススメです。(舞台が元なので、演出が合わない人はいるかも知らないが)

第6位JUNKHEADだけは全然関係ないw
監督がほぼ1人で7年かけて作り上げたストップモーションアニメSF。狂気です(褒めてる)

…って言う長々した話を、花束婚をしたおかげでわたしは家族と語れるわけであります。ありがたや。ちゃんと身近な理解者を大事にしようね。
そしてその生活を守れるよう、社外や他者に対してはちゃんと自分を持って意見を表明しようね。他者には配慮しつつ、勝手に代弁せず、自分の意見を。マイノリティとかマジョリティとか関係ないよ。みんな何かのマイノリティ。宇垣さんの名言を借りれば、わたしにはわたしの地獄がある。

それではみなさま良いお年を。

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