度が過ぎた趣味の度が過ぎる
書き手: Haruna
3年くらい前、親友のSakurakoがタンゴ関係者へのインタビュー記事を書き始めた時、私は最初のサンプルとしてインタビュイーになった。その時のタイトルが『わたしにとってタンゴは「度が過ぎた趣味」だから』。その後なんやかんやあって昨年から指導を始めることになり、いよいよ趣味を超えてしまったので更新記事を。
プロの定義
今回は趣味の度が過ぎた、要はプロになったよという話なので、プロの定義だけしておく。お金をもらったらプロ、これだけ。一本で食ってる人がプロだという人もいるけれど、自分はその議論にあまり興味がない。というのも自分が対価を支払う立場の場合、つまりレッスンを受講する場合に講師が専業か兼業かなんてどうでもよくて、価値があると思うサービスを選ぶだけ。だから0円と1円の差がめちゃめちゃでかい。専業か兼業かは単なるライフスタイルの選択の話で、他人には関係がない
指導を始める
対価の有無という話で言うと、2019年頃からデモンストレーションをして出演料を頂いていたのでプロ活動を始めていたことになる。ただ、自分がプロだと自覚することと、周りが自分をプロとして見ているかはまた別の話。先輩ダンサー方が若手に経験を積ませる意図でデモに招待してくださるので、おんぶに抱っこの半人前。間違いなくアマチュアだと思われていただろうし、そこは別に自分も気にしていなくて、とにかく毎日練習して自己ベスト出していかないと、と奮闘していた。
ところが2020年頃からパンデミックの影響でタンゴのイベントが減り、順調だったタンゴ道中に暗雲が見え始める。正直それまでは、自分がとにかく練習して上手くなればもっとタンゴ楽しめるしハッピー!と考えていたけれど、そもそも踊る人が減って踊る場所がなくなったらどうすればいいの?と、初めて自分だけでなく周りのことが気になった(ペアダンスを踊る身として非常に遅い気付き)。結局コミュニティが縮小すればタンゴは面白くなくなってしまう。ミロンガに行っても踊る人がいない、ショーダンサーを目指しても需要がない、そういう未来じゃ困るので、徐々にミロンガや練習会を企画するようになった。コミュニティの醸成、みたいなことを半人前のくせに考えるようになった。
で、そうこうしていると少しずつレッスンの依頼が入るようになり、断る理由もないので2022年の夏頃から指導を始めることにした。いよいよ趣味の域を超え始める。
ビジネスパートナー
そんなこんなで指導を始めつつ、自分自身の練習も続けていたところ、コーチの一人とペア活動を始めることになったのが2022年12月。相手の方からパートナーの打診があったのだけれど、今思えばすごい賭けだと思う。タンゴのペア活動ってやっぱりメリットデメリットがあって、まず単純に収入が減る。2人で働いてもなかなかレッスン料を2倍にすることは難しいので、元々1人で活動していた彼は一時的に収入が減ることになる。毎度突拍子もないアイデアで私を驚かせるパートナーだけど、ここぞというときの決断力は本当に凄い。
活動初月からいきなりコンペでのゲストデモ、渋谷駅のイベント、大使館のパーティとショーが続き、2023年からは2人で指導を始めることになった。
実はこの記事、何ヶ月も前に書き始めて眠らせていたもので、気づいたらもう2023年もおしまい。本題とはあんまり関係ないけれど、予想を超えて各地を飛び回ったのでこの機会に今までの活動を書き留めておく。
2022年12月
・アルゼンチン大使館パーティ出演
・渋谷アルゼンチンフェア出演(二日間)
・ダリエンソカップ(コンペ)ゲスト出演
・福岡遠征
2023年1月
・ペアグループレッスン&プライベートレッスン開始
4月
・大阪遠征
・名古屋遠征
5月
・韓国選手権 ピスタ&ミロンガ優勝、ワルツ3位
6月
・インドネシア選手権 ステージ準優勝
7月
・アジア選手権(東京)ピスタ準優勝、ステージ3位
9月
・世界選手権 ピスタ決勝進出
・ブエノスアイレス 初デモンストレーション
・チリ 初レッスン&デモンストレーション
10月
・ジャカルタ出張
・ビジネスフォーラム ショー出演
・ジャカルタタンゴマラソンゲスト出演
12月
・東京タンゴフェスティバル出演
・福岡タンゴの日イベント出演&レッスン
ペアダンスをやる人はご存知の通り、パートナーを見つけるのは本当に滅茶苦茶大変で、1年続けるのも結構オオゴト。月イチくらいで大喧嘩している気がするし。だから1年経った今、ちょっと振り返ってみて結構頑張ったやん自分、とニヤける時間は必要。
趣味はどうなった
で、本題。タンゴは趣味なんじゃなかったっけ?
職業になってしまいました。
但しソーシャルダンスの不思議なところで、もちろんショーやレッスンでは仕事として踊っているのだけれど、ミロンガはあくまでも遊ぶ場所。趣味で出かけるところ。
子供の頃、バレエや歌ばっかりやっていた私は常に周りの大人から「趣味を仕事にするな」と言われ続けていたのだけれど、やっぱり人生なるようにしかならない。
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