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同調 /【poem】
ゆらゆら揺れている
揺れ動いているのは、わたしなのか目の前に広がる水面なのか。
あるいはその両方かもしれない
きっとだれにもわからないのだろう。
ふと、水面に光が反射してきれいだと思った。
もっと近くで見たいとも。そして、波の狭間に何が見えるのだろうと好奇心が刺激された。次第に平衡感覚が分からなくなる。
「自分は誰なのだろうか」
ゆらゆら、きらきら。
魅了される
一歩一歩と足が進んでしまう
無意識にあの輝きに取り込まれていた
───ふと意識が浮上する。どうやら近づきすぎたようだ。
「日常にもどってしまえ」
この柵はいう。
いつの間にか、元気に走り回る子どもや釣り人の姿はなかった。
そこにいたのは、自分とわずかな電灯となんだっただろうか。
気が付けば、あの輝きは失われていて、下には ただの黒があった。
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