占星術を心理学で補完する

ホロスコープは、人間の心理とその人の周囲に引き寄せる現象の構造を示しているということを前に書いた。

アドラー心理学の本を最近は読んでいるのだが、人間は過去の印象深い、ショックを与える経験から、特定の見方を採用して、それをその他の現象に当てはめて理解しようとする。そうやって物事の見方を固定化して、それに基づいてライフスタイルというものが作られる。

ある経験からどのような解釈を引き出すのかは、その人次第であると言える。
そこでホロスコープを見ると、その人がどのような解釈を取ろうとするのかの傾向を知ることができる。
つまり同じような経験をしても、それをどう受け取って、その人のライフスタイルを作るのかという点で、ホロスコープの違いが大きく影響してくる。

だからホロスコープの配置のパターンから、その人はどんな問題を抱えやすいのか、そしてそれに対してどんな処方箋を出すと効果的なのかをある程度類型化できると思う。
ただ占いとしての占星術において一般に普及されている知識だけでは、改善のための対処法を示せるかという点で、心理学に比較すると明らかに不十分であると思う。
それは占星術とは別個に心理学やカウンセリングを学んで、各人が補強しないといけないのが現状だ。

世間で占いというときに、どこまでのものを求められているのかよくわからない。
単なるエンタメの興味本位なのかもしれないし、もっと真剣に自分の人生に取り組むためのツールを求めているのかもしれない。
結局、個々の占い師が何を達成しようとしているのかは、それぞれのホロスコープに依ると言えるのだし、他人が口を出すことでもない。
ただ私自身としては、悩みを抱えて相談に来られたのならば、それが解決に導かれるように有効な手助けをしたいと思う。

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