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美術史と私と

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2021年7月の記事一覧

スケール感と実物性ー複製の可能性

大塚国際美術館にて鑑賞した陶板名画について、スケール感の再現が私にとって物質的な要素を超えた「体験としての記憶」をもたらしたという話。 スケール感と実物性大塚国際美術館といえば陶板名画で有名な美術館である。美術館でありながらオリジナルの原画を所有せず、世界の名画の陶板複製だけでコレクションが構成されている特徴を持つ。 複製画のメリットとしてこれまで聞いたことがあったのは、複製であるゆえに触れることも可能なほど(現在はコロナの影響で接触は禁止)近くで作品を鑑賞することができ