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【実話シリーズ】私に起こった出来事⑥運命のくじ引き

こんにちは この話は前回の続きです
前回の記事はこちら↓

ポストに入っていたお知らせ通り
次期理事の互選会に出席した。

コロナ禍ということもあり 時間を短縮したいのか
サラッと役割についての説明があった。

理事は2年任期で 半数が留任 半数が退任ということで
私たち新任と退任される方が 入れ替わるシステム

役割がいくつかあって 新人は 退任される役割を
引き継ぐ形となっていた。

理事長が一番大変な役割で 前回副理事長に当たっていた方が
理事長にスライドする。。。そんなルールがあると聞かされた。

副理事長は新任の中から1名 選ばれる
できれば「あまり重くない役割に・・・」
誰もが願っていることだと思うけど
稀に「やります!」という貴徳な方がおられるようだが
今回の新任の方々の中には そんなムードは全くなかった。

まずは「副理事長に立候補の方・・・」と
進行役の管理会社の社員が声をかけてくださったが

「・・・・・」

予想通り誰も立候補などしない。

それどころか 私はどの役割も慎んでご辞退申し上げたい
そんな心境だった。

静かな時間が数分ながれて

「ではくじ引きしましょう」

と進行役の管理会社の社員が口火を切った。

多分この事態を予想されていたのか 
くじ引き箱が準備されていて
役割の書いたくじを引くという方式で決めることになった。

私の座った席の一番遠いところから箱を回すことになり
私は最後の一つのくじを引いた。

「セーノ」で一斉にくじを開封


「副理事長」

私の引いたくじは当たりだった。。。
おみくじで言うところの「大凶」

隣に座っていた 留任される理事さんが
気の毒そうにそれを見ておられた。

「会計」が当たった年配のご婦人が
「私やったことないから できるかどうかわかりません」
と言い出した。

「変わりましょうか 副理事ですけど・・・」
と言いたかったけど 
もうこの段階で あれこれ言っても 取り合ってもらえそうになかったので
言葉を呑んだ。

コロナ禍での会議だったので 進行役の管理会社の社員も
早く終わりたいのか
さっさと切り上げようと言う雰囲気で
「大丈夫です なんとかなります」と
答えていた。

副理事の当たった私には
「大変かもしれませんが フォローしますので大丈夫です」

その時はその言葉を信じるしかなかった。

理事長は まだ30代の若い男性だった。
その方も副理事になった時
おうちの事情や仕事の事情を理由に辞退したいと申し出たが
できず・・・今に至るとおっしゃっていた。

やるしかないのね

と言うことで 理事会互選会は終了した。

その頃 母の容体は どんどん悪くなって 
入院が長引いていた。
このまま 家帰れるかどうか・・・それもわからない
そんな状況になっていた。

次回に続く

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