Zwift嫌いが3ヶ月Zwift縛りしてみた〜Zwiftな物理(その4)

前回までにZwifの加速度の扱いが変で気持ち悪いという話をしたのですが、なんと言っても一番気持ち悪いのは単純に他のライダーに突っ込むという仕様です。突っ込まないまでもめちゃめちゃ接近してアバターが走っています。集団に至ってはアバターが重なってます(笑 グラフィックスが遅いとたまにライダーの目玉だけが残って表示されたりして気持ち悪いです。

この仕様をZwiftの中の人が気にしていないというのが全く不思議です。たとえば、集団に追いつこうとすると結構踏まないとなりませんが(そこは実走と似てる)、集団最後尾に追いついて脚を緩めてもそのまま集団を突っ切って先頭にでてしまったりします(苦笑

せめて、アバター間の距離に応じて弾性的なパラメータをいれて減速するべきだと思うし、簡単にできるはずなんですがなんでそうしないのだろう?リアルな集団に近づけるとたぶん人数が増えるとめちゃくちゃ集団が伸びるのでそれを避けたいのか? プロの集団を見てるとわかりますが、密集度が非常に高いですが(それでも最密な配置以上に重なったりはしないw)、下手くそなアマチュアになるほどスカスカになります。集団の構造は集団のスピードによっても違うし。そういうのを再現できないんですかね?

Zwiftはリアルなサイクリングのシミュレーターと思っている人もいたり、メーカーもそれを売りにしているのかもしれませんが、もちろん、リアルなサイクリングのうち、ほんの一部しか再現できてません。なので使い方を間違うと走行技術がスポイルされると思います。そういうことを言うと
「いや、俺はZwiftばっかりやってるけどぜんぜん下手にならないし、レースでも成績出てるけどね」
と言う方が必ずいると思いますが、たぶんそれは「あなたがもともと上手いから」です。

このシリーズの1回目に実走時間 > Zwift走時間 にしようと書いたのですが、それはこれを現状のスキルを維持するのための必要条件であって、もともとのスキルが高い人なら多少低下したところでたいした問題にならないでしょう。しかし、ブレーキングやコーナーリング、車や路面の障害物への対応、横風や向かい風、他のライダーとの距離感などに経験値が低いサイクリストがZwiftばかりしていてもこれらのスキルは一切身につかないので、やはり実走は不可欠でしょう。

3ヶ月ぶりに外を走ったとき、固定ローラーの弊害(つまり、実際のバイクの挙動と違うところ)はほとんど気になりませんでした。上り坂であれば特に問題なく対応できました。しかし、下りコーナーや路面の荒れなどへの対応力が相当落ちているなと感じました。あと、実走は目が疲れるのです。目から得る情報と身体が感じる情報(加速度含む)がZwiftと実走の一番大きな違いかもしれません。

(了)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?