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バルコニアン(34) 花の役割

「木」の世界

バルコニーで園芸を始めた頃、花を置くことはしなかった。ほとんど、樹木系。春はツツジやサツキ、冬はツバキやサザンカ。これらは花を楽しめるが、基本は「木」である。特に花が嫌いというわけではないが、気がつけば、バルコニーは「木」の世界になっていった。紅葉やカエデが多いことは以前のnoteでも報告した。

バルコニーに花を

しかし、数年前から花も楽しむようになった。宮沢賢治の作品を読むと、たくさんの草花が出てくる。短編童話『おきなぐさ』に触発された。

また、童話『銀河鉄道の夜』にも桔梗や竜胆(竜胆)が出てきて、気になった。

いざ、バルコニーに花を飾ってみると、いいものだ。

この季節、ピンクとそらいろのロベリアの花が咲いている(図1)。冬の間、バルコニーの片隅でじっとしていたが、ようやく元気になってきたので嬉しい。

図1 バルコニーで咲くピンクとそらいろのロベリアの花。

ロベリアに来るルリシジミ

バルコニーに花を飾るようになって気づいたことがある。蝶が遊びにきてくれるのだ(図2)。

図2 そらいろのロベリアの花に遊びにきたルリシジミ。中央に写っている小さな蝶。

ルリシジミは最もポピュラーなシジミ蝶だ。日本全国、どこにでもいる。大きさは1センチから2センチ。とても小さく、愛らしい蝶だ(図3)。

図3 ルリシジミの仲間たち(一部)。ルリシジミは雄が上から3番目、雌が上から4番目。 (『原色日本蝶類図鑑』江崎悌三 校閲、横山光夫 著、保育社、昭和29年)

子供の頃の趣味は蝶の採集だった。

もちろん、今は蝶を採ることはしない。ただ、眺めるだけだ。

ときには、大きなクロアゲハもやってくる(図4)。子供の頃にこの蝶を見たら、必死になって追いかけただろう。

図4 バルコニーにやってきたクロアゲハ。

バルコニーで園芸するのもいいもんだ。ずいぶん、蝶に優しくなった自分を見つけた。

おっと、クロアゲハが逃げていく(図5)。

良い旅を!

図5 バルコニーにやってきたクロアゲハの旅立ち。


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