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海の見える街へ

海なし県生まれ海なし県育ちにとって海とは未知の存在だ。見たことあるし行ったことあるけど、ファンタジーなのである。

島国で山も川も海も全国で広く見られる「はず」にもかかわらず、その全てに縁のない街で、生まれ育った。山だけはうっすら遠くの方に見えていた。あとは見渡すばかり宅地、時々畑。

そんな環境をとびだして、高校卒業後は盆地に住んでいた。周りを山に囲まれて、川が流れていた。海は見えないがこれでも十分にカルチャーショックだった。

そこから更に南下して、海辺の街へと辿り着いたのである。

海も山も近くて圧倒される。しかも標高が高いので、山の手/山の上と、海沿いは全く違う世界のようだ。

海が青いと言うことを長年信じられずに育ってきて、高校の時に行った修学旅行先(沖縄)でようやく海の青さを実感したのだが、海は青いばかりでもないということをこの地にきてから知った。

雲の色、光の差し込み、澪道によって灰色や白、緑灰色に映る。ネオンを映した海岸は怪しげに煌めいていた。

学校は山の上だ。初めて訪れたときはあいにく濃霧だった。第一印象はサイレントヒルとなってしまったが、晴れた日には市内が一望できるのだという。

何よりここでは、様々な人に出会う。その日会った人がどこの国からやってきたのか、思い出せなくなるくらい世界各地からこの街にやってくる。学校の半分は国外生で、街に出かければ十中八九知らない言葉を話す人たちに出会う。

温泉と潮の匂いのする街。マンボウも緊急事態宣言もなく、飲食店は夜遅くまで明かりを灯している。あと、ご飯が美味しい。

面白い街に来た。まだ数日しか経ってないのに、もう1ヶ月経たような気分になっている。魅力がある。やはり、ファンタジーか……。どこか浮ついた気にもなってしまう。しかし、今学期の履修は完全に泣きを想定したものとなっているので、おそらく笑っていられるのもあと数日のことである。

急に現実。100分授業昼休みなし、その恐ろしさを未だ知らぬ🐈がそれだけ耐えられるかは分からない。こわい。

とにかく、色々見てくるし、ご飯食べるし、拾えるもの全て拾ってくる勢いでこの地に立った。
また上洛する前に、後悔のないようにアンテナを張り、人と話し、ご飯を食べてきたい。

魚がほんとにおいしそうなんだけど、調理の腕がないがためにまだトライしてない。(三枚おろしくらいマスターしてくるか……)

今学期の目標

・ご飯食べる
・話す
・無理ない履修

ごはんを食べる
  たべるぞー!!

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