コロナ禍だけど留学してきた 参考編

オンラインで留学は可能か？

結論から言う。オンラインで留学は（形としては）可能である。コロナ禍でも留学がしたかった限界大学生のいち経験談が、これから留学考えてます！という人への何かの足しになればと思う。

これをよむ人々がどういった立場で、さらに「オンライン授業」を受けたことがあるよ！という人が一体どれだけいるのか分からないが、オンライン虚無大学生たちには「オンライン授業平日2時間ノックだった」というふうに言えば伝わるような気がしている。まあいい、とりあえず金の話からしよう。

・おかね

1コース1時間7万ちょっとで、2コースを取ったため、合計2時間のオンラインセッション=約13万。

え、一日2時間だけのコースに13万！？と思われるかもしれない。しかし、内容が10日間詰めに詰めまくった義務教育顔負けの内容だったためほとんど寝ないで課題と予習をすることになった。ちなみにオンラインセッションはZoomではなくTeams、そしてMoodleに課される20タスク以上の課題と、10日間よろしくやったわけである。はじめて見た。もう何から何まで初めて見た。その課題と向き合った分の時間への対価と考えるならば、そんなに高すぎるわけではないような気がする。ちなみに数週間はその大学のメアドが使えることになっている。お得な気がする。

・てつづき

オンライン留学にはビザがいらない。しかし、オンライン上の手続きはいわゆる「入学証明書」の発行になるので、形式上の入学手続きと証明書を発行してもらえる。だから学内メアドを取得できるし、オンラインリソースにも数週間はアクセスできるらしい。UIが自分の大学より5億倍かわいかったので自分の大学もはやくこれにならないかなと思っている。

とにかく、準学生としての学習権利と機会が与えられるのである。これは、結構いいことだと思う。向こうの図書館にある論文も閲覧できる。超便利。

ここまで手続きやらオンラインリソースに触れてから思うのは、「留学」とは、要は海外大学の受験なのである。その感覚が分かるようになるまで、自分は若干の時間を要した。語学留学なんて言葉はあるが、「留学」には語学スコアが必要だし、GPAを提出する必要が出てきたりする。決して「海外研修」ではない。海外の学習資源や論文に手を伸ばし勉強することが、実は一番大きな「留学」の最たる目的ではないか？ということをあまりよくわからないまま、去年の暮れまで留学に夢を抱いていた人の感想である。

まあそんなことはおいといて、オンライン留学はうまいこと「海外研修」と「留学」の中間をとった形態なんじゃないかと思う。書類の書き方や大学への連絡の仕方、色々ためになった。

・えいご？

いわゆる「留学の目的」（現地の人々との交流、英語力の向上、異文化を知る）はどれも、獲得しようと思えばできるのではないかと思う。

特に英語力に関しては、オンラインだから顔を見て話を聞かなければならないし、インターネットの調子が悪いとかなんとか言ってゆっくりはっきり発音してくれ、と頼むこともできる。チャットで某英語力テスト（某国で絶対課される例のテスト）に使われるかもしれない例文集を送ってくれたりもした。ちなみに先生曰くCrazy Crazy Crazy Testとのこと。評価がボロクソで笑ってしまったが裏話も聞けて個人的にはよかった。あれはクレイジーテストなんだ。

・クラス

今回参加した２コースはそれぞれ塾でいうところの少人数指導の授業と、大教室講義のような授業だったのだが、全然授業の英語レベルや学習レベルが違ったのである。

少人数指導は日本人のみ。ひとり1人の英語力を見ながら、毎回必ず先生が答えを当てるような限りなくマンツーマン指導の授業だ。のびのび、先生もゆるふわ授業を繰り広げていたため、課題は可愛くないにしても比較的リラックスした授業だった。

一方の大講義だが、こちらは中国系の生徒のみ（名前が中国系だったがどこに住んでいるかなどは全く分からなかった、華僑系や台湾の子もいたのかもしれない）。とてもハイレベル。すらすら先生とやり取りできる人もいたし、少なくともCEFR Bレベル（英検準一級から上）の子たちのクラスだった。そしてなぜか日本人は自分だけ。グループワークでの話は感想編に書きたいと思う。

正直どの授業も難しかった。自分の英語力のなさもあるかもしれないが、この２コースの英語レベルが割と大きかったこともあるかもしれない。でも、個人的には2コースやってよかったなと思う。両方取ったからこそ授業内でのパフォーマンスの比較ができたし、自分の英語力を客観的に見れなかったかもしれない。

オンラインで留学は可能か。「留学」にどんな意味や付加価値をつけるかにもよるかもしれない。語学か、友達か、ステータスか。どうだろう。少なくとも、「学び」に関してはほとんど文句はない。というか、あまりに課題が多すぎて海外大学生エグいな、というのが素直な感想である。まあ大学や履修にもよるとは思うが。

とりあえず参考編はここまでにする。感想編を忘れないうちに書くと思う。