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あのポスターのミニ四駆を解説

みんな大好き、静岡ホビーショーのポスター。
プラモデルのパッケージアートを連想させるイラストでおなじみ。
毎回、いい意味でレトロな味わいを出してます。

第60回静岡ホビーショー


最新の第60回(2022年)版においては、過去のパターンだと「夢をクリエイションしてくれそうな謎のロボが掲載されがちな位置」に、「アトランジャー」がいることでも話題です。
これまでだと「機動戦士っぽいの」がいたり、「汎用人型決戦兵器」っぽいのがいたりした場所です。
そこにアオシマのアトランジャーの本物です。なかなか革命的ですね。

近年は、いくらなんでもオリジナリティが高すぎるロボになっていたことを考えると、昨年から続投のメカトロウィーゴと共に堂々と掲載されているアトランジャーの姿は、実に壮観です。

アトランジャーの話が長くなってしまった。
すごいよな、あそこにアトランジャー置いちゃうの。アトランジャーだぜ。

で、本題。
例年、ミニ四駆はこのポスターの常連でして。いつもいい位置をもらってるんですよね。

ここ近年のポスターに掲載されているミニ四駆たちはこちら。

2011年 第50回 ブリッツァーソニック(静岡ホビーショーマーク付き)
2012年 第51回 アバンテMK.IIIアズール(赤い)
2013年 第52回 エアロサンダーショット
         エアロアバンテ
         ミニ四駆をスタートさせる3人のキッズ
2014年 第53回 フェスタジョーヌ
         ダイナホークGXブラックスペシャル
         ミニ四駆を構えた3人のキッズ
2015年 第54回 Zウイングマグナム
2016年 第55回 エアロアバンテ
2017年 第56回 DCR-01 デクロス01
2018年 第57回 ラウディーブル(赤い)
2019年 第58回 DCR-02 デクロス02
         ミニ四駆をスタートさせる3人のキッズ
2020年 開催なし
2021年 開催なし
2021年 第59回 ネオVQS ミニ四駆等を組み立てる3人のキッズ
2022年 第60回 ミニ四駆を構えた3人のキッズ

いい感じに掲載されまくりです。ときどき、赤くなってたりしますが。

近年は車体が大きめに掲載されていたんですが、今年はキッズ3人です。

もしかしてレーザーな走りをするアレが、いろんな理由で載せにくかったりしたんでしょうか。
今静岡ホビーショーに現地入りするんで、その辺も聞いてきて、誰も気にしていない自分だけの知識を増やそうと思います。

で、そのキッズたち。
高齢化を耳にしがちな模型業界において、若い世代の笑顔枠としてミニ四駆は有用なんでしょうね。
ここ10開催で、ミニ四駆が5回も担ってますから。

ただ、第59回の右側にいる少年、ちょっと気になります。

第59回静岡ホビーショー


真ん中の男の子と左の女の子は、ミニ四駆を作ってます。ディオスパーダ プレミアムを選ぶセンス、激シブだな。
女の子も、多分ARシャーシ。でっかく載ってる最新車種より、チョイ前のキットを選ぶのがとてもいいなあと思います。これもシブいな。

右の子はパーツと接着剤を手にし、黙々と作業しています。ハート強いな。
この子、ハブられてないかな。大丈夫かな。

どこまでいっても模型は一人遊び。人生で最後までニッパーを握るのは、この少年のような気がします。
精神的にタフすぎでしょ。

やっと当初に戻ります。第60回のポスターの3人です。

子どもたち

これ多分、モデルになってる場面があるんでしょうね。なんでかっていうと、セッティングがやたらと生々しいんですよ。

真ん中の子がデクロス系謎四駆。
左の子がエンペラー系謎四駆。
右の子がアバンテMK.III。

真ん中の子はサイドマスダンパーを意図して描写されてるっぽいけど、提灯の取り回しにも見えます。「ボディとシャーシの間がかなり空いてる系提灯」でよく見る、マスダンパー基部をスペーサーで取り回すやつ。伝わりにくい。
リヤバンパーの雰囲気的にも、元になった資料では詳細がわかりづらく、別の資料と合わせて構成したようにも見えます。
ボディのデクロスっぽいの、謎四駆っぽさ高め。

左の子。MAシャーシに素直なサイドマスダンパーなんですが、前後が赤アルマイトのスライドダンパー。
シンプルなセッティングですが、真ん中の子に対して「俺は限定品使ってるからね」と、軽くマウントを取りに行ってる感じがとてもいい。
ボディはエンペラー風味で、なかなかの謎四駆感。

そして、右の子です。
これ、ここまでの2人と比較して、あまりにもセッティングが攻めすぎじゃない?
アバンテMK.IIIにMSシャーシ。軽量センターユニットだな。
多分、この子だけクリヤーボディなんですよ。
ボディ全体を前方向にオフセットし、低く配置。もちろんフロント提灯。ここまで細く切削加工するなら、カーボン製なのではなかろうか。
ウイングはリヤユニット上に別のマウントで設置して、間延び感を消してる。でも、敢えて元のネジ穴2つを塞がないスパルタンさ。
リヤにバネのスペースがあるように見えるんで、きっとスライドダンパー。それでこの構成だと、フロントもカーボンの自作スラダンなのでは。
リヤブレーキ上にマスダンパー2個で着地後にリヤタイヤ側の跳ね上がり防止。
提灯周りやバンパー構成のイメージ的に、2017年くらいをリスペクトしたセッティングかな。
他の二人より攻めてる。

謎四駆とガチセッティング。このアンバランスな組み合わせながらもガチな描写。素晴らしい。
2014年のポスターに載ってるマシンも、元になったであろう時代の息吹があってアツいんだよな。
それはまた別の機会に。

謎ロボが消えはしたが、その謎要素はミニ四駆に来ていたことに、謎の興奮を覚えた静岡ホビーショーのポスターでした。




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