HSPはとても誠実?
「はい」と答えるのにためらいを感じる
HSPチェックリストの一つに、「とても誠実・良心的(conscientious)である」というのがあります。HSPはとても誠実なのでしょうか?自分のことを振り返ると、ほかの人から誠実だと言ってもらえることはあるし、どちらかといえば良心的なほうだと思うけど、そうでないときもあるし。。。と迷ってしまいます。自分に厳しい人や自分のことを客観視している人ほど、「とても誠実・良心的である」に対して、「はい」と答えるのにためらいを感じるものでしょう。
HSPを自覚するようになってしばらく経った現在、この質問はこういうことを言っているのではないかと思うようになりました。(もうとっくにそう解釈しているよ、というHSPさんはたくさんいらっしゃると思います。)
人の良さを問われているというよりはHSPの特性の結果
「とても誠実かどうか」は、人の良さを聞いているのではなく、HSPの特性である「人の感情に敏感」「周りで起きていることを察知している」「自分に向けられていないことにも通じている(職場で周囲の会話をいつも聴いているので、急に話を振られても何のことかわかる)」を備えている結果として、「先のことが読める」「これをすると相手にどんな影響が及ぶのか、相手がどんな気持ちになるのかわかる」のです。そのため、自然と相手に配慮した行動を選択することが多く、その姿勢が「とても誠実・良心的である」ように見えるということなのではないでしょうか。
私は誠実かと問われたら「誠実でありたいと思っているけれど、自分のことを優先するときもある」が答えです。それでも、周りの人の置かれている状況や気持ちは否が応でもとても気になるので、みなさんのことを考えながら仕事をするのが常です。それが私にとって当たり前だからです。やっぱり自分はHSP気質だなあと思います。
とここまで書いて、「誠実・良心的であること」と「自分のことを優先する」は相反するものではありませんね。
HSPのチェックリスト(セルフテスト)
HSPの概念を提唱したアーロン氏が作成したHSPのチェックリストを見たことがない人や、改めてやってみようと思った人がいるかもしれません。Web検索すれば出てきますが、ここにも載せておきます。
以下22個の質問に感じたまま答えてください。どちらかといえば当てはまるなら「はい」、まったく当てはまらないかほぼ当てはまらない場合は「いいえ」と答えてください。
1,自分を取り巻く環境の微妙な変化によく気づくほうだ
2,他人の気分に左右される
3,痛みにとても敏感である
4,忙しい日が続くと、ベッドや暗い部屋などプライバシーが得られ、刺激から逃れられる場所に引きこもりたくなる
5,カフェインに敏感に反応する
6,明るい光や強いにおい、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
7,豊かで複雑な内面世界を持つ
8,騒音に悩まされやすい
9,美術や音楽に深く心を動かされる
10,とても誠実である
11,すぐに驚いてしまう
12,短時間にたくさんのことをしなければならない場合、混乱してしまう
13,人が何か不快な思いをしている時、どうすれば快適になるかすぐに気づく(例えば電灯の明るさを調節したり、席を替えたりするなど)
14,一度にたくさんのことを頼まれるのが嫌だ
15,ミスをしたり、忘れ物をしたりしないよういつも気を付けている
16,暴力的な映画や、テレビ番組は見ないようにしている
17,あまりにもたくさんのことが自分の周りで起こっていると、不快になり神経が高ぶる
18,生活に変化があると混乱する
19,繊細な香りや味、音楽を好む
20,ふだんの生活で、混乱や動揺を避けることに重きを置いている
21,仕事をする時、競争させられたり、観察されていると、緊張していつもどおりの実力を発揮できなくなる
22,子どもの頃、親や教師は自分のことを「敏感だ」とか「内気だ」と思っていた
いかがでしたか。「はい」が12個以上ならばおそらくHSPです。しかし、「はい」が1つや2つであったとしても、とても強く当てはまるのであればHSPといってよいそうです。
HSPセルフテスト引用:
ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき HSP気質と恋愛
エレイン・N・アーロン著、明橋大仁訳、青春出版社
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