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HSPでも刺激を求めますか?

HSP(Highly Senstive Pserson)のなかには、刺激を求めるタイプの人もいます。刺激探求型(HSS:High Sensation Seeking)と呼ばれています。HSSは退屈しやすく、新しいことにチャレンジするのが大好きです。HSPでそんな人はいるのかと思うかもしれませんが、HSPである(敏感である)ことと、HSSである(刺激を求める)ことはそれぞれ独立した気質です。どちらかが高い、両方高い、もしくは両方低いということがありえます。

HSS(High Sensation Seeking)セルフテストを末尾に載せておくので、気になる人はぜひチェックしてみてください。

自分がHSS (High Sensation Seeking: 刺激探求型)のHSPだったら

HSPであることというのは、刺激に対して敏感で、現状を確認したいという気持ちが強いということです。HSSであることは、飽きやすく新しい経験を好むということです。新しい経験にはリスクがつきものですし、必然的に刺激が多くなります。

冒頭でも言いましたが、HSPであることとHSSであることは相反するものではありません。両方を持っているというケースはあります。両方持っているとどうなのか、私自身のことを紹介しながら考えてみたいと思います。

敏感でありながら刺激を求める、その葛藤とは!

私はHSPですが、新しく人と出会うことは好きですし、知らない場所を旅することも好きです。好奇心は強いほうだと思います。新しい経験をしたいという欲求は強いです。年齢が上がってきて今はそれほどではありませんが、スリルのあるスポーツやアトラクションに惹かれます。HSSのセルフテストだと10個くらい当てはまるので、「一部刺激探求型」となります。場合によっては刺激探求型といったところでしょうか。

ただ、たくさんの人が集まっている場は苦手ですし、しばらく人と交流をしたあとはしばらく一人で休む時間が必要です。同じことを安定して繰り返す日常が心身の健康に大事だということも認識していて、ふだんは規則正しい生活を送っています。

刺激が少なすぎると退屈するし、多すぎると疲れてしまうという感じでしょうか。最適な刺激のレベルの範囲が狭いのです。私にとって健康を保ちながら充実した生活を送るには、程よい刺激というのが重要なのだなとつくづく感じています。

HSPとHSS両方の気質を併せ持つ人は、刺激に敏感でありながら刺激を求めるという葛藤を抱えることになります。このことは非HSPでかつHSSの人と対比すると理解しやすいと思います。非HSPでかつHSSの人は好奇心旺盛で情熱的、ときに衝動的でリスクのある行動を取りますが、そもそも細かいことには気がつきませんし、それほど敏感ではないので刺激に押しつぶされることはありません。

一方で、HSPでかつHSSという人は繊細な神経システムを持っていますから、すぐに刺激の量が許容量を超えて圧倒されます。HSPはそういう気質なのです。

刺激が好きなHSPは対策しましょう

刺激が好きなHSPとは、なかなか厄介なものですね。とはいえ、人は退屈すればネットやテレビを見たり人に会いに行ったりし、疲れたらネットを止めてぼおっとしたりと、最適な刺激量を調節しながら生きているものだと思います。自然にそのようにできている人はこれまで通りでよいでしょう!

ただ、HSPなのに刺激を求めて行動しすぎてしまう人は要注意です。自分では気づかないうちに疲労を溜めていることがあります。自分が受ける刺激が多過ぎていないか、体調に影響していないか、気を付けてみてください。

私の対策としては、スケジュールを詰め過ぎないようにしています。例えば週末の予定は、土曜日に外出の予定を入れたら、日曜日は完全オフの日として家にいるようにしています。最近は夜外出することはありませんが、コロナ前でも、平日の夜に予定を入れるのは週1回までと決めていました。元気があるときでも、知らないうちに刺激を受けすぎて疲労が溜まらないように注意しています。このように意識的に休憩する時間を確保したり、静かに過ごす日を設けることをおすすめします。

若い頃は友人とペースが合わず申し訳なく思ったり、私は付き合いが悪いのかと悩んだこともありました。友人と一緒に旅行に行くと、相手はもっといろいろなところを観光したい、夜もナイトクラブやバーに行って遊びたいのに、私はそんなにたくさん観光すると疲れるし夜はホテルでゆっくり休みたいといった状況でした。当時はHSPのことを知らなかったので、私は体力や意欲が少ないのだと思っていました。

HSPが疲れやすいのは当たりまえですし、休むことに罪悪感を持たなくてもいいのだと今はよく理解しています。刺激探求タイプのHSPのみなさん、意識的に休んでくださいね!

HSS(High Sensation Seeking)セルフテスト

以下の質問に「はい」か「いいえ」で感じたままに答えてください。
1、安全なら、変わった新しい体験のできる薬を飲んでみたい
2、会話が退屈で、苦痛になることがある
3、行ったことのあるお気に入りの場所より、気に入らないかもしれないけれど、新しい場所に行きたい
4、スキーやロッククライミングやサーフィンなど、スリルを感じるスポーツをしてみたい
5、ずっと家にいると息が詰まる
6、何もせずにただ待つのは嫌いだ
7、同じ映画を2回以上観ることはめったにない
8、「初めての出来事」を楽しみたい
9、珍しいものがあれば、わざわざ確かめに行く
10、毎日、同じ人と一緒だと退屈する
11、友達に、何をしたいのか予測不可能だと言われる
12、新しい分野を探求するのが好き
13、型にはまった毎日にならないようにしている
14、強烈な体験をさせてくれる芸術に惹かれる
15、テンションを上げてくれる物が好き
16、何をするのか読めない友達が好きだ
17、新しい変わった場所に行くのが楽しみである
18、旅行にお金を使うなら、知らない外国のほうがいい
19、探検家になってみたい
20、みんなが苦笑するような下ネタギャグや発言でも、結構楽しめる

女性なら11個以上当てはまれば刺激探求型、7個以下なら刺激探求型ではないといえます。8~10個なら一部刺激探求型のところがあるでしょう。
男性なら13個以上当てはまれば刺激探求型、9個以下なら刺激探求型ではないといえます。10~12個なら一部刺激探求型のところがあるでしょう。


HSSセルフテスト引用および参考:
ひといちばい敏感なあなたが人を愛するとき HSP気質と恋愛
エレイン・N・アーロン著、明橋大仁訳、青春出版社


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