響け!ユーフォニアム3 9話 久美子のおっぱいがでかくなった


3期9話 喧嘩シーン


 響け!ユーフォニアム3の9話を見てたら「貧相な体躯」と言われていた久美子の胸が麗奈と並びたつほどに大きくなっていた。この作品では胸の大きさが内面的な成長の比喩に使われていたことを思うと非常に示唆的なシーンだ。


1期1話 自分の胸の小ささを気にする久美子

 「高校に入ったら胸が大きくなるなんて噂を信じたのは何故だろう」という1期1話のモノローグは、時間が人を自動的に大人にしてくれるわけではないことを示していた。3期3話で滝が「大人になれば仕事も出来て周りから尊敬される人間になれると勝手に思ってました」と語ったことからもわかるように「歳を取れば大人になれるわけではなく、どうやったら大人になれるのか」というのはこの作品のテーマの1つなのだ。そんな久美子の胸が大きくなった。つまりは成長し、大人になったということだろう。

 久美子は麗奈みたいに特別になりたいと願っていた(1期12話)。作品内で詳細に語られているわけではないが、麗奈の容姿も実力も性格も特別な部分に惹かれ、自分も隣に並べるくらい特別になりたいと思っていたのだろう。3期9話では「自分がなく流されやすい」と評されるような人間だった久美子が初めて、自身のアイデンティティにも大きく影響を与えた麗奈に、対立する自分の意見をぶつけることで決別を経験する。しかしこの決別は成長と同義だ。自身の"特別"を麗奈に託していたとも言える久美子には一度憧れの対象から距離を置き、自己を確立することが求められたのだ。だからこのシーンは悲しい喧嘩のシーンであるにも関わらず、不穏なBGMではなく感動的ですらあるBGMが流れるのだ。そうして胸の大きくなった=大人になった久美子は初めて麗奈と対等になる。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?