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【歌詞考察】Anniversaryの歌詞をアルストロメリアと天使の2視点で考察する。

アルストロメリアの3人が新たに挑戦する賛美歌のような天使のバラード、
Anniversary。
前回のダブル・イフェクト歌詞考察と前提知識講座を前提に今回はAnniversaryを考察していきます。

結論から申し上げますと、「ダブル・イフェクト」は天使と人が出会い、永遠を誓う(一緒に暮らす事ができたらいいね)という願いを持つ話で、
「Anniversary」は人と天使が種別の違いや様々な困難を超えて愛し合ったが、人の寿命の短さ故に人は先に死去し、天使はその後の世界でも生き続ける。そして、天使は愛した人の生まれ変わりを探して、楽しかった記憶を伝えようとする。
そんな内容だと自分は解釈しました。
下記で考察する内容はアルストロメリアとしての視点(以下アルストロメリア軸)と、人と天使の出会いの物語(以下天使軸)の2つを同時並行しながら解説いたします。



【Anniversaryの歌詞考察やってみた!】

どこまでゆけるのかな
伸ばせば届くのかな

【アルストロメリア軸】
千雪パートから始まります。
自分のアイドルとしての実力はどれぐらいなんだろう、
自分の伝えたい想いや気持ち、はちゃんと伝わっているのだろうか。
背伸びして頑張れば求めていたところ、人に届くのだろうか。
そんな千雪GRADを連想させる、「自分の価値」について問いかけています。

【天使軸】
これからの未来が不安定で、判断に迷っている様子がわかります。
守護天使である天使が迷うということは、おそらく何かのイレギュラーが起きているのでしょう。現在の状態については次のフレーズで解説いたします。


ふたりで描いた夢を追いかけて
今はまだ旅の途中

【アルストロメリア軸】
甜花パートです。1周目PSSRで2人で花火をみて「輝くアイドル」になる夢を追いかけていた甜花ですが、GRADを通して甜花は1人で頑張ること、一位じゃなかったとしても頑張ること、少しづつでも前に進むことに意味を見出しました。「旅の途中」は甜花がアイドルとしてまだ成長中とも捉えられます。

【天使軸】
ふたりで描いた夢とはダブルイフェクトに出てきた下記部分を指しているかと思われます。

ねえ教えて いつの日か きっと (サンクチュアリ)
永遠を 誓い合えるかな

いつの日か、天使と人という人種の差があったとしても愛し合い、許されることを2人は夢みています。
ですが、この夢は険しい道のりで、まだ叶える途中という状態です。


あなたのこと これから先も
想ってゆく それは変わらないから

【アルストロメリア軸】
甘奈パートです。
白い羽根の天使である甘奈は相手を支えて、そばにいようとします。
お散歩サンライトのコミュもPが体調不良なのに対して、甘奈が寄り添うようなコミュでした。甘奈の一途さ、愛した人のために全てを尽くしてあげたいという献身的な気持ち、若干行き過ぎているような愛も感じますね。

【天使軸】
天使が人に対して「貴方のことを永遠に考えて、忘れないから」と言っています。なぜ、そんなことをわざわざ言うのでしょうか。
自分は種族、寿命の違いに着目しました。
おそらくですが、天使は人との寿命がかなり違うはずです。
本来の守護天使は1人の人間について、死ぬまで護り導き、
そしてその役目が終わった後は別の人間につくのだと思います。
ですが、この甘奈天使は1人の人間の寿命が尽きたとしても、その人のことを永遠と忘れることなく、想ってゆくと言っています。
めちゃくちゃ重い想い。天使と人の純愛ラブストーリーがここに爆誕していますね。


護りたい
あなたとの毎日と
これからの未来へ続く道を
たくさんの愛に満ちた温もり
そう それは 陽だまりに咲くリバティ
束ねては 贈る ひとひら
Anniversary
Anniversary

【アルストロメリア軸】
全員歌唱パートです。
これまで続いてきた双子と1人のお姉さんの日常、
そしてこれから先の未来、愛で支え合ってお互いを思いやる日常を護りたいと3人とも考えています。
薄桃色にこんがらがってで、お互いのためを思って葛藤していた「千雪と甘奈」、そしてその2人の両方に寄り添い話を聞いてなにかできることがないか模索していた「甜花」、アプリコットオーディションの件で崩れそうになったアルストロメリアの絆を護りたいと3人が同じように考えているように感じます。
陽だまりに咲くリバティは太陽という自然光を浴びてのびのびと自分らしく成長して輝いてる花(アルストロメリア)を指しており、
その3人の三者三様の成長を束ねてファンに届ける。
そんなアルストロメリアの周年曲と自分は解釈しました。

【天使軸】
護りたい=護らなくてはいけない状況に陥っているということです。
つまり、天使と人が愛し合い、本来の役目やルールを破った結果、
天界等から特別な指示があり、人間側に追って等が来たのかもしれません。
天使は愛した人との日常、これから先の未来まで護りたいと言っています。
守護天使は人を導く立場のため、指導や助言をすることはあっても、
愛を受けたことはないのかもしれません。
そんな中、人と恋し、使命ではなく自由に生きる温かい気持ちを理解しました。そんな温かい気持ち=「記憶」を束ねて贈る、つまり記憶や思い出を思い出して、天使が人に感謝や想いを伝えている状態を指しているかと思います。Anniversaryには記念日や年忌という意味があります。
ここでいうAnniversaryは人がまだ生きてる仮定で、「いつもありがとう、一緒に入れて嬉しいよ」と改めてお礼を言ってる、もしくは記念日を設定したのかもしれません。


悲しみが押し寄せて
涙を連れてきたら

【アルストロメリア軸】
甜花パートです。黒い羽の意味は「魂の暗い夜を経験していたとしても、決して1人じゃない」という意味です。
悲しい気持ちがあったとしても、そばにいるよ、ひとりじゃないよと伝えています。薄桃色でこんがらがった甘奈と千雪に対して、どちらかに肩入れするわけではなく、甜花ができることを自分なりに頑張っていたところを連想させます。

【天使軸】

上記と同じになってしまいますが、何か良くない出来事が起きた際に、
守護天使である甜花がそれを感知しています。
そして次のフレーズで判明するのですが、この時点で「物理的に離れ離れ」になっていることが判明しています。


どんな形でも寄り添いたい
離れてても私たちつながってる

【アルストロメリア軸】
甘奈パートです。
このあたりは双子の想いでしょうか。
最近流れ星が消えるまでのジャーニーやスペンサー家の日常を履修してしまったせいか、大崎姉妹はお互いが違いを理解しており、違いを尊敬していつでも相手のことを思ってる描写がたくさんありました。
双子はどんなに離れても、住居が変わっても、何歳になってもお互いがお互いのことを好きで意識して生きてると僕は思います。

【天使軸】
守護天使が人を護り導く役目だったのに対し、更に踏み込んでしまった結果、天界からペナルティを貰って担当する人間を外された、もしくは天界を追放されてしまった可能性があります。
役目を外されたとしても、愛した人間を護りたい。どんな形であっても寄り添いたい、繋がりを持ちたいという強い気持ちを感じます。
天使、人のこと愛しすぎてる。
このあたりはいやしかダービーで上位の実力をつけてきた甘奈らしい白い羽の純粋な天使ですね。


それぞれに願い 
それぞれに迷い
別々の場所で大人になってゆく
それぞれに出逢い 
それぞれに憂い
でも最後はひとつだから

【アルストロメリア軸】
薄桃色にこんがらがってではそれぞれが相手の幸せを願うばかりに「オーディションへの辞退」をしてしまったり、判断や考え方について迷ってしまったり、それぞれが違う命題で悩み、成長してきました。
様々な出会い、憂い、そういったものを通しても最後は「アルストロメリアが好き」という部分に行き着きます。

【天使軸】
人と天使、それぞれ共存したい、一緒に居たいなどの願いがあり、
それぞれの領域で迷い、成長していく。
この辺になると人と天使が別々に暮らしており、会えない状態で、それぞれの困難を乗り越えて、最後には出会えると信じている状態だという事が推測されます。

護りたい
あなたのその笑顔と
握り返してくれた手のひらを
かけがえのない時間と安らぎ
そう それは 散ることのないメモリー

【アルストロメリア軸】
二回目のサビです。
ユニットメンバーで笑って過ごしてきた時間と安らぎは
どんなことがあっても忘れない。これからもこの楽しい時間を一緒に過ごしたいという前向きな気持ちと意思が感じ取れます。

【天使軸】
天使は愛した人の笑顔と、触れてくれたぬくもりを護りたいと言っています。通常の守護天使は導くことはあっても触れることはないと思いますので、イレギュラーが起きて温もりを知ったのでしょう。
一緒に過ごした時間は散ることのないメモリー=「色褪せない記憶」とも取れます。それでは散る記憶とは何か、1番サビで伝えていた下記文章かと推測されます。

たくさんの愛に満ちた温もり
そう それは 陽だまりに咲くリバティ
束ねては 贈る ひとひら

愛に満ちたぬくもり、それは陽だまりで自由に咲く花のようだと言っていました。そんな暖かな記憶は散ることがなく、断片的だったとしても束ねて
記念日に渡しているということになります。
ここでいう記念日がそろそろ死去(年忌)の解釈が近くなってきます。
寿命の差により、昔の思い出や愛した人が死んでしまった後でも
忘れず、「こんなことがあったね」と覚えていて、来世の愛した人に伝えたいと思っている。
そんな守護天使の感情かもしれません。


遠回りでもいい
ひとは誰も完璧にはなれない
別れとその痛みを経験して
最高の幸せに
たどり着く
My love…

【アルストロメリア軸】
それぞれが1フレーズごと歌っていくパートなのですが、
パート割がとてもエモい。
歩みが遅く、一歩一歩少しずつ前に進もうとする甜花が「遠回りでもいい」と歌います。このあたりはソロ曲やGRADにも通じるところがありますね。

一見するとなんでもそつなくこなして完璧に見えた甘奈は、目標や自信の強みがわからず、完璧ではありませんでした。このあたりはGRADをみてください。

アイドル千雪と雑貨屋の千雪、どちらも一つの自分であること、どちらにも価値があることを理解して経験して乗り越えて次のステップへと向かっています。

【天使軸】
どんなに時間がかかっても、人は天使と同じような完璧な存在にはなれません。
様々な人と出会い、別れや痛みを経験して最後には天使とまた再開します。
再開した天使は困難を乗り越えてきて色々あったけれども、やはり人のことを「愛している」と伝えます。


今 光が降り注いでゆく
待ちわびた時を祝うように
青空へと向かう鳥のように
何度でも 
何度でも
歌うLove song
Your love…

【アルストロメリア軸】
羽ヴァッサーな感じな雰囲気が出てきます。
音と声の使い方からして協会で賛美歌を歌っているような印象を受けるパートです。賛美歌は結婚式で歌われる祝福の歌です。
このあたりは天使軸のほうが強いメッセージ性があります。

【天使軸】
困難を乗り越えた天使が、光りと共にやっと人間の元に舞い降ります。
上記アルストロメリア軸の話でもあるように、ここはダブルイフェクトで探していた「聖域」、待ちわびた時というのは「永遠を誓う場所」つまり教会での婚姻の儀式だと自分は推測します。
青空へと向かう鳥というのは自由の象徴。
種別やペナルティ、様々なものを乗り越えてきた2人はやっと
自由を手にして何度も相手に愛を伝えることができるようになりました。
My loveで天使から人へ愛した気持ちは、人に伝わり、人も天使に愛を伝えました。

護りたい
あなたとの毎日と
これからの未来へ続く道を

護りたい
あなたのその笑顔と
握り返してくれた手のひらを
かけがえのない時間と安らぎ
そう それは 散ることのないメモリー
束ねては 贈る ひとひら
Anniversary
Anniversary
Anniversary

この辺は繰り返しになるので省略します。
結ばれた後、その後の生活も護りたい、人が死ぬまで支えたい。
死んだ後も記憶は忘れない。その記憶は年忌として2人の記念日、婚姻を伝えた日に必ずお墓の前で天使が死去した人に伝えている。
そんなイメージを受けました。
そして最後に3回Anniversaryを繰り返してます。
これは愛した人間が亡くなり、それでもその暖かな記憶は忘れず、毎年必ず墓碑などで想いを伝えてることを表しているのかもしれません。


遥か彼方のあなたの元へ
もう一度届けよう

最後のフレーズは最重要です。
「遥か彼方のあなたの元へ」は同じ世界には入れない、いないと解釈できます。そんな遠い「あなた」にもう一度届けようと言っています。
何を届けるのか。
それは「安らぎと暖かさを暮れた記憶、思い出」です。
愛した人間が死ぬまでにあった出来事を断片的だったとしても
それをかき集めて束ねて、来世の「あなた」に贈ろうとしています。
キリスト教では大多数の宗派が「生まれ変わり」を信じていないとのことでしたが、今回愛した「あなた」はおそらく守護天使の主であるキリスト教の教えに背きまくったはずです。そうすると、この宗派に含まれないのであれば、魂はどこかでさまよっているのかもしれません。
天使はそんな魂を探して、これまでの記憶をもう一度届けて、思い出してもらいたいと思っているのかもしれません。



まとめ

・GRADと薄桃色にこんがらがって、4周目PSSRのコミュを引用している
・Anniversaryは記念日、死去した人の年忌
・天使と人の人種を超えたラブストーリー(オタク君の妄想)
・天使の物語はダブルイフェクトとAnniversaryで繋がっている。


以上になります。
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前の記事
ダブル・イフェクトの歌詞考察はこちら
GR@DATE WING 05を読み解くための前提知識はこちら


楽曲の基本情報

タイトル:Anniversary
作詞:鈴木静那
作曲:三好啓太
歌:アルストロメリア【大崎甘奈 (CV.黒木ほの香)、大崎甜花 (CV.前川涼子)、桑山千雪 (CV.芝崎典子)】

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