小銭入れ

物は大事に使う方です。
金額ではありません。
愛着を優先する側ではあります。

いつからか100円の小銭入れを使っています。
100円ローソンで購入したフェルト素材の安い
ものです。

ロードワークでよく持参するし、使いやすければ
値段は関係ありません。
汗まみれになることも落とすこともあるので十分です。
でも、大事にします。

色んな所に一緒に行きました。
勿論、ロードワーク以外でも一緒に出向きます。
軽いし、小さいし便利です。

でも、別れはふとした時に訪れます。

気がついたらないのです。
置いたはずの場所にないのです。
ま、小銭入れだからいいかと無理やり自分を諦めさせて
でも、諦めきれず見渡したらジムのストーブの下に
ありました。

縁があるのだなと、より愛着が芽生えます。

そしてまたある日、ロードワークから帰って、見当たらないのです。
どこかで落としたか。
最後に見た記憶が思い出せないからです。
無理やり自分を諦めさせます。
仕方ない。
安物だし。

でも、諦めきれずウエストポーチの中を覗いたら取り出し
忘れていました。
縁があるのだなと、更に愛着が深まります。

またまたある日、駅のスーパーで買い物をします。
帰宅して玄関で気づきます。
小銭入れがない。

帰宅途中で落としたか。
でも、最後の記憶がない為、諦めようと思いました。
しかし、望みの全てを探ってから諦めようと、帰宅したばかりだと
いうのに再び駅のスーパーに向かいます。
落とした記憶などないのに、「でも一応念の為」のだけで
訪ねます。
あわよくばあるだろうという可能性すらありません。

「すいません。」
レジの1人に訊ねると、
「あら、これ?」
紛失物の手続き作業中の店員が偶然目の前を通り、それを
僕に向けて確認しました。
「そうです。それです。」
大体の金額も当たっていたので信用してもらい返ってきました。

小銭入れなのに、折りたたんだ1万円近くのお札が口頭で告げた枚数
入っていたからです。

もう君とはとことん一緒にいたい、そう誓います。
婚姻届をどこに出せば僕らは結ばれることができるのでしょう。
ええ、出来ません。
僕らは結ばれることの出来ない運命なのです。
しかし、縁があって離れることも出来ません。

ですが、ですがです。

3日前の夜、ジムを閉めて1駅離れたコンビニに立ち寄りポケットを
確認すると、入っていない事に気づきます。
ついにやっちまったか、今回、中身は数百円でしたがこれまでの
愛着が重なって詰まっています。
慌てて鞄の中までま探るのですが、ありません。
慌ててジムに戻ります。
明日は定休日だし、木曜日に探せばいいじゃないか、そう思うのですが
もう1人の小さい立嶋篤史がそれをさせません。
もう一度、戻ります。

ジムについてシャッターを開けて、でも、どこにもありません。
バッグの中から練習道具も全部出して確認します。
「だったら戻って来なくてもよかったのに。」
ここで出てきて安堵する構図まで頭の中で準備して、半ば安堵しながら
でも、ありません。

仕方ないので家路を辿ります。
今度こそ本当に失くしたのかもしれない。
諦めつつ帰宅して、不自由な数日を過ごします。
そして、100円ショップで新しい小銭入れを買おうと探します。
でも、同じ商品がなく、小銭入れそのもの見当たりません。
凄く不便な数日を過ごしました。

「待てよ?」

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179字
特にお得なことはないかもですが、でも、僕が 思うこと、感じたことなどを日日綴ります。

100戦してこれまでの減量や試合にまつわる客席からは 感じることのできないことなどを 綴れたらなと思います。 なんの参考にはならないけれ…

これがなんのことやらか、ようやく 理解しました。 どうもです。 頑張ってホームラン打とうと 思います。