ホリエモン万博深夜人狼を手伝ったらDaiGoさんに本を紹介してもらえた話
向井采佳と言います。少し長いけれど、ホリエモン万博でDaiGoさんに本を紹介してもらう瞬間までの私の道のりから書きます。決して短くはない運命の瞬間までの感動をどうぞ小説のように味わってほしい。
※VIPの鴨頭さんの動画も公開されていますのでこちらもぜひ!
私は小さい頃から脳科学や心理学の本をずっと読んで来ました。2つ下の妹が重度の知的障害(今でも普通の会話と思考が脳の機能的問題のため出来ません)を持ったり、中学や高校で不登校になった人ととても近い関係にあったことがきっかけです。中学のときは親友がある日突然机で泣き出していたのをきっかけに学校へ来なくなってしまったし、高校のときは生まれて初めて付き合った人が、ある日突然学校へ来なくなってしまいました。2人とも、すごく真面目で、努力家で、優しくて大好きな人でした。身近な人たちの力になれる人間になりたいと考えて、学校や近くの図書館、本屋さんで心理学の本を探して読みながら独学し続け、大学は北海道大学の文学部という社会心理学の最先端の研究室で学びました。
ところで、私が心理の道を進み続けたところ、社会に出るに当たって大きな壁がありました。今でこそ公認心理師という新しい国家資格が生まれ、公的に地位を確立しつつありますが、10年前ぐらいに私が調べた中では、心理職というのは大学院卒業まで進んで権威ある資格がとれて、食べてすらいけない仕事であったのです。スクールカウンセラーと呼ばれる仕事になると、正社員の仕事はほとんど無く、多くの人は非常勤としてやっと生きていける程度の給与しかもらうことが出来ません。自力で営業や経営の努力がそのまま金に繋がる実力主義の世界でした。一方で、私が本当に助けたかった親友や初めて付き合った人を相手に仕事をするとほとんど稼げません。なぜなら彼らは助けを必要としているにも関わらず、自分で社会の役に立ち、お金を稼ぐ力が無いからです。研究職進むにも、学費がかかる上、プライベートや人生の様々なものを犠牲にしなくてはならないことを知りました。
そんなもやもやを抱えたまま、周りの進めで一度目の就職をしました。仕事に身が入らず、1年経たずに退職しました。そのときホリエモンチャンネルをたくさん見たのがきっかけでHIUに入りました。レールの上を歩けない人たちの道をどう作ったら良いか、その答えがあると思ったからだったと思います。長くなるので割愛しますが、それから今まで活動を続けて3年ぐらい経ちます。その間、対人同士の心理戦が面白くて人狼ゲームにずっとハマっていました。今年の万博では、人狼イベントに関わりたく、リーダーの結束涼さんと一緒にずっと人狼の企画に関わり続けました。
ところで、私たちが企画していたParty onでの人狼企画とは別に、VIP向けの深夜人狼企画が立ち上がっていました。初めは誘われていませんでしたが、VIP向けの人狼企画がどんなものなのか勉強して経験値を積みに行こうと考え、飛び入りでスタッフが出来ないか聞いてみたところOKがもらえました。(VIP向けとあり、運営もスタッフには変な人が紛れ込んで企画を台無しにしないよう気を張られていたかもしれません。こういうところに入れるのはずっと人狼企画のスタッフとして頑張ってきた信用と、時の運を逃さなかった自分の勇気の賜物です。)
ドキドキしながら中に入ると、座って待ったり、椅子の配置について意見を求められたので知ってることを答えたりしました。(角の席に寄せようとしていたときに、離れてる席同士の人が座席の角度で見えなくなってしまうので、半円に近い形で座席を並べるほうが良いと思うよーぐらいのものでしたが。)あまり責任感もなくぶらぶらしていたら、最初のお客さんがお店に入ってきました。しかし、入口で待たせるだけで他のスタッフさんは中の席に案内しようとしません。勝手な責任感で準備中だったけど空いてる端の席にお客さんを案内して良いか、そこにいたスタッフの人に聞いて、私の判断で席に案内しました。そのスタッフさんとはあんまり一緒に仕事したことが無かったけど、ここは大事な分岐点だったかもしれません。ここで私がVIPのお客さんが立ち続けているのをほったらかして平気な人間であれば、このあとのチャンスには巡り会えなかったかもしれません。
お客さんと出演者さんが客席を埋めてからは、ドリンクサーブを手伝っていました。狭い通路のカメラを倒さないように、お客さんのところを往復するのは結構大変でした。メモも持ち合わせていなかったので、注文も暗記しなくてはなりません。3歩歩いたらさっきのことを忘れていることも良くあるので、私にとってはけっこう大変なことでした。会場にはボスの堀江さんがいて、よくよく見てると人狼でお客さんをもてなしながらめちゃくちゃ会場内の隅々まで目線を配っています。私が無意識に壁に寄りかかって印象悪くしてしまったときには目が合いました。(あ、この人私の態度が悪いの気にしてるんじゃ、、、)と思い、思わず直ってしまいます。進行中もう一度何か堀江さんが機嫌悪そうに周囲を見回してるのに気づいた場面がありました。目線の先はお客さんのドリンク。よく見るとあっちもこっちも中身がありません。すぐに注文をとりに行くのと同時に、堀江さんの集中力とお客さんを思う力に驚きました。
進行を見守っていると思わぬサプライズがありました。メンタリストのDaiGoさんが来るというのです。お客さんがいることも半分わすれてうきうきしていたら、何故か「向井さんて字書ける?」と私にDaiGoさんの名前をボードに書く仕事が回ってきました。書道、硬筆を小学校6年間習っていたのですぐ引き受けました。久しぶりだったのでちょっと失敗したけど、恥ずかしくない出来で提出しました。
それから、DaiGoさんが参戦しての人狼が始まりました。観察しているとものすごい集中力です。他の人と明らかに動きが違っていました。視線は他の人たちの小さな動きを見逃すまいと動いていたし(おそらく、嘘をついたり緊張している人がいないかを、意識的にコントロールしにくい筋肉の動きをもとに割り出していたのだと思います)、知識を総動員させるかのように頭を動かしているようでした。1日目で2人の人狼を割り出したとき、私は最後のひとりが2人がいる位置と反対側にいることに気が付きました。おそらく、最後のひとりはDaiGoさんの視線から外れた位置にいたため、観察することが出来なかったのでしょう。想像通り、DaiGoさんは2日目はその反対側を集中的に観察していました。見えている側の2人を絞りきったところも凄いですが、残り1人は反対側にいると推論仕切った頭の回転が本当に凄い。みるみる最後の1人を特定し、ゲームは終了してしまいました。これが人狼ゲームならぬDaiGoゲーム。普通にチケットを購入していたら一体いくらになったのだろう。。。あの場にいけて本当に良かったと思いました。
そして、そのとき。DaiGoさんの帰りになって、何故か私が呼ばれました。呼んだのは最初のVIPのお客さんを入れても良いか聞いたときのスタッフさんです。タクシーへDaiGoさんを案内して欲しいとのこと。そんな有名人とエレベーターで2人きりになるなんて、とにかくパニックでした。
そのときDaiGoさんとした会話はこんなかんじ。
私「タクシーまで案内します」
DaiGoさん「ああ、有り難う」(スマイル)
(やばいDaiGoさんと会話してる信じられないというパニックを抑えて、お喋り好きそうな雰囲気を感じたのでとりあえず感想を。)
「私、人狼も心理学も大好きなので、感動しました!」
「へー!何の心理学をしているんですか?」
「社会心理学です。北海道大学文学部の出身なんです。」
「へえー。社会心理学、良いじゃないですか。好きな教授は?」
「(大学のラボのボスの名前を思い出す)山岸先生かな、、、」
※山岸先生は文化功労賞を受賞した日本でも著名な先生。代表著書は「信頼の構造」
「イニシエーションという本は知っていますか?」
「ええっと、、、知らないです。」
タクシーに乗り込む直前のDaiGoさん
「イニシエーションという本がお勧めですよ。チャルディーニ。チャルディーニ、イニシエーション」
(え、まじでDaiGoさんが私のために本を紹介してくれた?!)
「絶対に読みます!有り難うございました!!!!✨」
後で調べたら、チャルディーニ、イニシエーションでググって出てくる本が無い。しかしチャルディーニという社会心理学者は見つけました。代表著書は影響力の武器という本の模様。この本はこの本でとても面白そうなのでAmazonでその場でポチりました。それから、参考文献なんかを丁寧に探したり、キーワードになる知識を身につけてもう一度探してみれば良い。
大学時代もそうだったけど、読みたい文献が検索して出てこないことはよくあることだ。影響力の武器という本が届いた今、実は別の可能性があるのではと思い始めているけれど、それは本を読み進めた先にありそうなので、続きはまた本を読み終わったらということで。
私の物語はまだまだ続きそうですが、最後に、こんな素晴らしい体験をさせてくれたホリエモン万博とHIUに最大限の感謝を。
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