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舞台 アサルトリリィ新章 第2弾の感想

大翔です。アサルトリリィの舞台の感想です。

今回は新章の2弾です。前回の続きで大島での激闘が描かれてます。

1弾の続きではありますが、ちゃんとおさらいもありますのであまり問題は無い様になっていますし、今回(恐らく)初めて前説で設定解説をしてくれます。
シリーズの続編だけども初心者にも優しい舞台です。

ストーリーはスマホゲームのラスバレの方でも平行して展開されてますが、そっちも見なくても問題ない程度には事態や展開は分かるようになってます。

大島でデスゾーンを阻止する為に戦うサングリーズルと調査隊。強化リリィの成れの果て「最果ての花々」や人型ヒュージであるジャガーノートなどと激闘を繰り広げるも事態を好転する事が出来ない状況が続く
更に7大アルトラの内の1つカリブディスやジャガーノート以上に人、リリィに近くなったヒュージ、ルサルカが現れるなど想定外の事象が次々と発生し遂にはデスゾーンが完成するまでの状況に発展してしまう。

これを打破すべくサングリーズル、調査隊、そしてアールヴヘイムが正に命を掛けて戦う………という話の展開です。

前回はストーリーの展開こそあったもののデスゾーンや花々の件など解決の糸口など見えてない状況で終わり、次はどうなるのか?どの位まで話を進めるのか?という感じでしたが………凄い勢いで色々な事が進んで行きましたね。前作を越える……というかこれまでのアサルトリリィシリーズの中でも一番ぐらいに色々な事があったんじゃないかと思います。


天野天葉。遂に舞台に参戦。

登場人物の話だとアールヴヘイムの隊長、天野天葉が舞台に初登場。

演じるは声優も担当している津田美波さんという事で騒然としましたね。

一柳隊やラスバレの初期メンバーは特にリアルイベントへの出演などある程度想定されていそうでしたがアールヴヘイムや他の百合ヶ丘のメンバー等はそうでも無いと思うので、こういった機会が巡って来るというのは驚きましたし、そういう事が出来てしまうぐらいアサルトリリィの舞台展開も広がったものになったのだと思いました。

劇中では殆ど会話でのシーンで登場でした。戦闘シーンでの活躍はラスバレで……という事でしょう。
それでも専用CHARMのフラガラッハを携えて登場しているだけでアールヴヘイムも大島での激闘に参戦しているというのを感じられやすくボリュームの厚みがより増していると思いました。

こっからアールヴヘイムが舞台に集合みたいなのは中々難しいでしょうが、この調子なら何らかの形で叶う可能性も夢とは言えない気がします。

今回のサングリーズルの話

サングリーズルのメンバーで今回から参戦したのは鉄川兎愛と長坂稀星。そして皆さんご存知の真島百由がサングリーズルのメンバーとして参戦。百由様参戦はこれまでありそうで無かったのでびっくりでしたね。兎愛はまりもに熱視線を向けていたのが印象的です。衝撃剣の印象がかなり残りました。よく分かっては無いですけど、衝撃剣。
稀星はネットスラング的なセリフが多くて個性的。ととりと契る場面やエーテルボディというスキルを使う場面もあり印象的なキャラクターでした。

前回から参戦してるメンバーも激闘の中で更に魅力を見せてくれました。今作は全体的にシュッツエンゲルの絆が強調されている様に思えました。
貞花と絆奈、冬佳とルイセ。誉や知世など姉妹の絆を再認識するようなシーンがありました。

絆奈を守る為にレアスキルの力を覚醒させる貞花。現状、彼女のみが使えるレアスキル「セイクリッドドミネーター」はマイナスのマギをプラスに固定させる能力を持ち、本来であれば殆ど不可能なデスゾーン内での行動も可能にするという正にこのような事態の為のスキル。貞花のレアスキルは長らく不明でしたけど、もしかしてこういう事態を想定していたんですかね?


実はラスバレのストーリーで先出ししているという。まぁ説明

ヒュージにもドミネーターというマイナスのマギに固定する能力を持つ個体がいる事もあって貞花のレアスキルはまるでヒュージ由来の物の様に感じてしまうのですが、この辺の関連性はあるんですかね??
今後に期待ですかね?

今回も当然揉めに揉めまくる冬佳と最果ての花々の1人、山口千尋。そして巻き込まれるルイセ。でも冬佳のシルトだから巻き込まれたのではなく千尋と同種のヒュージ細胞を持ちつがいとなる存在だから。
藍と来夢が手を繋いで発動する能力もそれによるものですね。勿論冬佳の大切な物を奪ってやろうという私怨故の物もあるでしょうけど

なにより昔ルイセは千尋を慕っていたので、きっと昔みたいになれると確信じていたんでしょうね………
しかしルイセの冬佳を思う気持ちや絆奈のルイセを取り戻したい、ルームメイトの絆によってそれは阻まれてしまう訳で
千尋のやっている事は決して正しい事ではないけれども、何も思い通りにいかない。かつての友が誰も自分の側に来てくれない事による千尋の慟哭に同情の念を抱きました。
ずっと正気を失っていて、心を取り戻したと思ったら自分の大切な人たちは自分の知らない場所にいて、そこに自分の居場所はなくて………そう感じた時の悲しみや苦しみはきっと他人には計り知れないもので……

アサルトリリィは過去に囚われた少女が未来へ足を進める。そんなエピソードが多いですが、今回の舞台でそこの最たるものは彼女だったのではないかと思います。


今回の舞台、どうしても色々辛い、キツイ展開が多いのですが、その中で笑える場面を作ってくれた知世。負傷した誉の分も頑張ったりデッカい背中を追いかけてしてました(笑)
誉も途中で負傷してしまいますが、最後はそれでもサングリーズルとして戦いに参加します。個人的にクセ強めのキャラかなと思ってた誉ですけど、彼女のリリィとしての思いや強さをここでしっかり感じられたなと思いました。

サングリーズルのシュッツエンゲルの絆………というか今作で契ったカップルもいます。都々里と稀星ですね。

仲間を支える様に動く都々里に本来は前で戦う資質があるのだからと彼女らしい戦い方をして欲しい稀星がぶつかっていき、その思いに答えるように都々里はフィニッシュショットを撃つ。

貴女がいれば本来の自分の戦い方を忘れずにいられると、契りを結ぶ訳です。こういう姉妹の契りを交わすシーン。ルド女でもそうでしたが、こういう展開を入れておくことでそのキャラクターの魅力をしっかり引き立たせるなと思ったので改めて必要な物だと感じました。
アサルトリリィは極端に人間関係の話でもありますので、そこが浮かんでくるとキャラの造形も分かりやすくなっていきますね。

そして、今回シュッツエンゲルになったもう一組がいますね。

歴史(ひばふみ)が動いた話

はい、人類待望でしたね。ひばふみが契りました。
最終決戦の前、この後何が起こるのか分からないからと想いを伝える日羽梨。それに答える二水。このシーンが来た時は「ここで来るか!」となりましたね。流石に
これほど長らくシュッツエンゲルの契りの場面を望まれた2人、中々いませんよ。

日羽梨は過去にシュッツエンゲルを解消されているという過去を持っていますが、その過去と決着を着ける事が二水のおかげで出来ました。その辺りの事はラスバレのイベントストーリーで明らかとなり舞台と合わせてより2人の関係を楽しめるものとなってます。

最初から今まで日羽梨の二水に対する好感度がずっと高すぎるし少し状況が違えば二川二水サングリーズル加入ルートも普通にあったと思いますね。一柳隊、正に運命的な結成だったのかもしれない説

戦闘では2人同時にレアスキルを発動したりして2人での見所が多かったです。呼び方がお姉様に変わるの関係の進展が分かりやすくて結構好きな所です。あと実は舞台でリアルタイムでシュッツエンゲル成立するの最初の一柳隊の舞台以来なんですよね………いや、よく考えれば当たり前なんですけど
そのシーンで認識票の交換してるのを見て「そういえばシュッツエンゲルってそうやってたんだっけ………」ってなったので。なんか遠い昔の記憶となってしまいましたね。大体ああいうシーンだとシュベスターの印象となっています(笑)

そしてそんな二川二水さん大活躍の今作。本編前の前説で世界観や用語を解説する所から本編での作戦の立案までやりつつ当然しっかり戦闘もこなします。何となくですけど舞台二水ちゃんの立ち回り……戦い方がどんどん上手くなっていっている様に今回感じました。しっかり比較した訳ではないですけど一柳隊の舞台の頃とは多分結構違うと筈です。

新しいキャストで魅せられるキャラの新しい表現もあるのですが、こうずっと演じているキャストさんでのキャラの積み重ねによるもの最高だなと改めて感じました。

精鋭部隊の大島調査隊の話

そしてそんな新しいキャストさんによる表現も光る。調査隊のターン。
楓を演じたのは朝倉ふゆなさん。井澤さん以外が演じる楓は初めてでしたが……楓らしい雰囲気がしっかり出ていました。前回で覚醒した見切りの異能を使ったりする戦いのシーンも二水との少しコミカルなシーンも楓の色々な魅力で溢れてました。
そういえばの話ですが……今回の楓、お尻を触っていないのでは??
もしや舞台アサルトで唯一お尻に手を出さないヌーベルだったのでは??
などとしょうもない事を考える。実際どうだったかな………?

他にはやはり幸恵さまのジャガーノート戦。来夢のアステリオンを持ち攻撃に特化したスタイルで戦闘に挑む。更に円環の御手のS級スキルヴァニシングを使用し活躍を見せました。

幸恵が来夢(未来)のアステリオンを使う展開。なんか、どっかであったらいいなぁなんて思ってたけどルド女のストーリーも完結してる状況でそんなイベント来るのだろうか?なんて思ったし、オタクの妄想の中で終わりそうぐらい思ってたので、いざ来ると何とも感慨深い気持ちでしたし中村さんの動きもとにかくキレが良く華麗であり、正に本気の戦いを感じました。

ヴァニシング。CHARMを消したり出したりする能力でマギの消費が激しいという説明があったのですが、その説明だけだとそこまで強いのか?なんて思ったりしてしまった。ギガント級とかアルトラ級の超デカいヒュージが相手だとして奴らにリリィの武器が見える見えないにそこまで影響あるのだろうかと、そう思っていました。
ただ、あれCHARMが見えなくなるんじゃなくて物理的に出したり消えたりしてるって話を見て………あぁ、それは確かに凄いなと考えを改める。

ただ、それでもどれだけ通用するものなんだろう。あまりイメージは出来てませんでしたが、今回のジャガーノートやルサルカの様な人型である知能が高い様な敵だとかなりの有効打になるんだろうなと思う。だから今回使ったのかもですね。あとは演出もめっちゃキマってました。あの切り裂く所かっこよすぎる………

あとはやはり船田姉妹の戦闘シーンもとにかく印象深いですね。
毎回どの舞台でも良いシーンを貰うというか、しっかり暴れていく。彼女達に対して見慣れるという事は無いのが結構すごい事

ジャガーノートにもルサルカにも全力で応戦。
2人での連携シーンはかなりの見応えがありました。
特にルサルカ戦が、文字通りボコボコですごかったですね。初さんがね……素手で殴りにいきますからね(笑)
あれは、ちゃんとヒュージにダメージは通っているのだろうか?入っている様には見えたけども……強いヒュージはマギが通ってない武器では傷つかないイメージなんで………初パンチはマギが篭ってるって事!?最悪CHARMいらずの可能性もあるのでは?
しかし、あの局面であの攻撃するのは怖すぎですね(笑)
やはり1番怒らせてはいけないのは船田初さんでは?

鞠萠様も活躍してました。花々と縁のある人物でもあるので彼女達の境遇や抱えているものに共感したりする場面もありましたが、印象に残るのは兎愛と伊万里とのシーン。兎愛から鞠萠へは確実に矢印向いている中で鞠萠は純粋に兎愛の能力を評価している感じのズレが面白かったですし、伊万里はよく分かって無いながらも感じ取って嫉妬心を滲ませてたのが良かったです。イルマの舞台の時は立ち回りが上手くしたたかな雰囲気もありましたがお姉様の事になると振り回されがちなのが新たな一面なのかなと思います。
これが2弾の舞台でどうなっていくのかも注目ポイントかも?


最果ての花々~儚くも美しい少女達の物語~

最果ての花々。強化の末に成れの果てとなってしまった少女達。大島でリリィ達と何度も接触しマギに触れたのが原因なのか最終的に全員正気を取り戻す。そしてルサルカ戦でマギが限界なサングリーズルや調査隊に変わりマギを貯めてノインヴェルトをする事にする。しかし完全にプラスのマギに戻った訳ではない彼女達はノインヴェルトでマギを使い果たし、そのまま命を散らしてしまう。それでもリリィとして、人を守る為に、世界を守る為に最後まで戦いたいと想いを繋いでいく花々達。かなりの衝撃的な展開でした。

彼女達が幸せに明日を迎える。そんなハッピーエンドはきっと存在しないんだろうなとは思ってました。彼女達の名前も、どういう人かも分からず負の遺産としてどうにか弔う展開になっていまうのだろう。なんとなくそう思ってました。
最後、まさかリリィとしての彼女達の生き様を見れるとは………花々の皆のパス回しのキレはサングリーズルや調査隊にも負けず劣らずでとても力強く、美しく、その姿をみるだけで彼女達も一人前のリリィだったのだと感じ取れる素晴らしい動きでした。

1人ずつ、ゆっくりと命を散らしていく花々。どうしようもなく、受け入れ難いような残酷な事態ではあるものの、ここにアサルトリリィに求めたもの、この世界だからこその闇と光を見る事が出来て、やはり一番の見所かなと思いました。

残酷も不条理もありつつも我々から見えるアサルトリリィの世界は綺麗に溢れている所もあって、大きな戦いや事件があっても結構大した被害もなくなんとかなったりしていて、どんな状況でも見える所で誰かが負けて死ぬとかそんな事はないんだろうなと思う部分があって………その中で次々と事切れて倒れていく花々の姿は大きな衝撃を覚えました。

ここで戦わない選択をしたら、もう少し長く生きることが出来たのかもしれない。それでも彼女達はリリィとして戦う事を選んだ。想いを託す選択をした。それの善し悪しを語る事は出来ませんが、文字通り命を懸けた戦いをする姿は強烈に胸に刻まれました。

花々は皆、鞍馬山のラボで強化を受けたリリィであり鞠萠や燈と面識のある描写がありました。
そんな中で観ている人の殆どが予想してなかったであろう繋がりが発覚しましたね。ラスバレで活躍してるクエレブレの賀川蒔菜が花々の内の2人と共にラボから脱走しようとしていたと
蒔菜は逃げるのに成功し、2人は捕まり更に実験を受けさせられた。アサルトリリィは色々なキャラクターがそれぞれの作品に出ていて幅広いですが、そこが繋がってくるとは………という所で驚きました。


2人、菖蒲と素湖が蒔菜をずっと想っているのが伝わりましたしそこに蒔菜が所属するレギオンの隊長、優珂が居合わせた事にも何か運命的なものを感じましたね。

彼女がリリィとしてガーデン、レギオンに所属している事に安堵し「もう迎えに来なくても大丈夫」と最後の言葉を託す場面は誰もが涙したでしょう。


その想いと言葉を託され、最期を看取った優珂と一葉。彼女達の心情はどうだったのだろう?大島から帰って蒔菜と会ったらどうするのだろう?そんな事を考えて無関係な自分も苦しくなる。もし、描かれるならラスバレかもしれないけど………見たくないような、ちゃんとその光景に向き合いたいような
自分の中でも色々とぐちゃぐちゃしてます。
ここの場面、燈もその場にいて素湖達と交友関係がある事が伺えましたが、その時の燈の様子が何時も違くて、凄かったんですよね。

素湖達と接してる燈は今の彼女ではなく恐らく鞍馬山のラボにいた頃の彼女で………その雰囲気にしっかりなっていて………見た目は変わらない筈なのに変わっている様に思えました。昔の燈なんじゃないかと

司馬燈という人物は結構複雑……というかまだまだ知らない部分の多いキャラクターで評する事が難しいのかなと思ってましたが、この舞台、このやり取りの中で彼女の素の部分が見えた気がしました。

今、積み上げられている燈のキャラクター性みたいなものは最初からある設定と少し離れつつあると感じていて、彼女が持っている他のリリィとは違う異質さとそれ故の視点や立ち回りがアサルトリリィの群像劇の中で個性を際立たせている。という風に思っていました。
今の彼女は他のリリィ同様に実験の被害者。悲しい過去を持ち、同じ様な強化を受けたリリィに同情の念を持ったり、色々な事を知る立場を持ちつつも他のリリィ達と変わらぬ価値観などの元にいる少女になりつつあるのかなと感じています。それは変化であり、もしくは成長なのかもしれませんが司馬燈という人物のみが持っていた個性が失われていく気がして少し勿体無い気もしてしまう。
多分、今後も彼女の過去の掘り下げを断片的に、いつかは本格的にやっていくのでしょうけど、その時になって初めて司馬燈というリリィをしっかり評する事が出来る日になるんでしょうね………


話を花々に戻す。事切れた彼女達はそのままずっと舞台上に残り倒れているのが印象として残ります。1人………また1人と散っていきその屍が増えていく事で彼女達の「死」をより意識してしまいました。ずっと倒れているのも大変だし、舞台上で倒れていく人が増える中で芝居をする人達も大変そうだななんてちょっと思ってしまいました。

最後にリリィとして戦い、その生き様を魅せた最果ての花々。彼女達のその勇士はずっと忘れる事が出来ず、多くの人の心に残り続けるでしょうね………


山口千尋という少女

花々による決死のノインヴェルト、その想いを最後に受け取ったのは最初に正気を取り戻し始めた花々の1人、山口千尋。

貞花達のレギオン結成の誓いを立て、サングリーズルの面々との関係も深いリリィ。意識を取り戻し始めた彼女は自分の居場所、貞花の隣にいられない事に嘆き、憤り、貞花の隣にいる冬佳に牙を向けた。
今作でも貞花達の誓いを印象的に取り上げサングリーズルにとって重要な物だと改めて感じました。

2作通しての彼女はずっと自分の居場所を求めていると感じました。貞花の隣を、ルイセの隣を、自分の大切な人の側にいたいずっといたいそんな思いが彼女の言動の中にあるなと思いました。
それならばサングリーズルの元へ戻れば良かったのだけれど、彼女はそう出来なかった。自分のいた場所に他の誰かがいるから。自分がいなかったとしてもレギオンと完成してしまっているから
サングリーズルという場所には自分の居場所ないってそう感じ取ってしまったのでしょう(実際冬佳も似たような事言っちゃってた気がする)
大切な人達と一緒にいたいのにいられない彼女の慟哭は場面を重ねる毎に同情の気持ちが積みあがっていきました。

それに対して貞花達はずっと千尋に帰ってきて欲しくて、あの時の誓いを忘れた事なんてないし、彼女の居場所はずっとここだって思っているんですよね。
ルサルカ戦。千尋がフィニッシュショットを撃つ際に貞花達のCHARMが初等部時代の物に変わっているんですよね。
あの演出は貞花達にとってあの時の誓いが今の自分を作っていて、その想いは何も変わっていないんだ。そんな風に感じ取りました。
そんな中、千尋だけはCHARMが持ち替わっていないの、演出での都合なのかもしれないけど千尋だけは自分も皆もあの頃とは変わってしまったんだとそんな思いを抱えているようにも感じました。

ルサルカを撃退した後、千尋は自分を殺す様に貞花に頼み襲い掛かる。
共に過ごし、戦った花々の皆はいなくなった。それは彼女が今の居場所さえも失ってしまったという事で……彼女は独りなってしまったという気持ちになり、生きている意味が無いと言い放ちます。

ここの貞花と千尋の一騎打ちはどちらの心情も分かるのでただただその迫力に飲まれていました。
人を傷つけ、生きていく場所さえない。そんな自分に生きている意味なんてあるのか?という思い。それでも、そう思っていたとしても生きていて欲しい。あなたの居場所はここだと、意味はこれから見つけていこうという思いその気持ちのぶつけ合いは痛ましくあり決して避けては通れないもので、目が離せませんでした。

最後は貞花、そして星蘭の想いを受け千尋は受け入れてくれる仲間と共に未来を歩む事を選び取れた。決してハッピーエンドだとは言えない……でも奇跡は起きた。希望は繋がったし最悪な結末は免れていたと思います。

そして結構気にしている人も多そうであろうラストの冬佳。結局千尋との怨恨(という程でいいのか?)が解消した訳でも無く、言いあって奪い合う中で一つの決着を迎えてしまった。
貞花達に抱きしめられる千尋の後姿を見ていた冬佳は何を思っていたのか?
その真意は気になるが分からない。自分は負けたと思っているかもしれない、居場所を奪われたと思っているかもしれない。もしかしたら千尋に同情しているかもしれない。何も言葉がないからこそ可能性があって勝手ながらワクワクしてる自分がいます(笑)

きっと、同じ時間を共有していく事になる2人。この後どうなっていくのかは気になります。もし続きの物語があるのだとしたらそこのエピソードが見れたら………なんて少し思ったりも
そうなるとサングリーズルの舞台はメンヘラバトル三部作みたいになりそうですけど………それはそれで(?)

ED曲の最後で舞台の上にいる散っていった花々達に見送られながら貞花達の元へ行く演出も凄く良くて、千尋のこれからを祝福しているような雰囲気が悲しくありつつも前へ進もうという気持ちにさせてくれました。
最果ての花々、ここまで印象と影響を与えるなんて………ここまでリリィ全員が魅力的に描けているのはアサルトリリィの良い所ですよね


ルサルカちゃんとか先生とか

今回の舞台では人型ヒュージ………というかほぼ人の状態のヒュージ、ルサルカが登場しボスとして満身創痍のリリィ達に立ちふさがる。ラスバレの頃には出来なかった会話が出来たりノインヴェルトを知っていたりとで成長している様子を見せてました。カリブディスが喰らった人間を元に生まれたという事ですけど、1度こういう個体が産まれたらまた次々と出そうだなと思うと………今後も大変な事態は続きそうですね。人型というだけでなくヒュージとしての能力もかなり高くリリィ達から決死の攻撃を浴びせられても動ける耐久力があり、相手どれる攻撃力もあります。

恐ろしい敵……ではありますが少女の様な可愛らしさもあり、リリィ達の会話中に自由奔放に動き回る様子は見ていてヒュージである事を忘れてしまいそうになるほど

今回一応撃退出来ましたが………あの不穏なラストを見るに今後も色々ありそうですね。この種の存在が今後どんな影響を及ぼすのか……怖くもあり楽しみです。

先生の話も少し、今回倫夜ちゃんはあまり動きは無かったですけど撫子先生の真意が発覚。怪しいなぁとは思ってたけど………やはりか
一応彼女なりに大切な生徒を救おうみたいな思いはあったのでしょうけど、歪み過ぎてますね。花々は最後リリィとして死に千尋は生き残る事が出来た。彼女の願いは叶ったのかもしれないけど………なんだか複雑な気持ちです。

最後本が燃えてるの、そういう演出だし安全性は問題無いのでしょうがちょっとハラハラしました。
火は怖いから……

まとめ

正直前回はサングリーズルのキャラクター紹介の一面があったり、話の展開が全然進んでなかったりして面白さはそこそこだなと思ってました。今作もあまり話が進まなかったら……この大島の話が更に長期化されたら、ちょっと厳しいなと思ってましたが、今回色々な要素もキャラも増えながら戦いが一段落するぐらいになったので、そう言った意味でも良かったです。

サングリーズルの魅力も調査隊の強さや頼もしさも、花々達の生き様も、ひばふみが契った事も全部良かったです。

最高傑作とも言えるぐらい目まぐるしく展開され感動もしました。本当に良い舞台でした。やっぱりアサルトリリィの舞台は最高なんですね。改めて思いました。次は御台場の舞台。大島に行く前の話らしいですけど、どんな展開を見せてくれるのか楽しみですし、これからの舞台アサルトリリィにも大きく期待してます。

長くなってしまいましたが、今回はこの辺で締めさせて頂きます。最後まで読んでくださりありがとうございました。











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