映画 プリキュアオールスターズF 感想
こんにちは。
本編、感想ですわ
一言で言ってしまうとすっごい面白い!!
今年沢山面白い映画を観ましたが、80人近いキャラを出して上映時間約70分という状況でここまでの作品を見せてくれるのは流石の気合いの入れようです。
お見事と言わざるを得ない。
因みに現在、舞台挨拶含めて6回ほど観に行きました。もっと見たいよ
そんなこちらの映画の魅力は何なんだ?全部と答えたい所だけども考えて、書いていこうと思います。
魅力1 初めましてでも大丈夫なキャラ描写
物語はソラが見知らぬ場所で目を覚まし、怪物(?)に襲われた所でキュアサマー、キュアプレシャスに助けられる所から始まり行動を共にする事になります。
ましろ達も他のシリーズのメンバーと出会って共に謎の世界で唯一の手掛かりとなりそうな巨大な城を目指して行くストーリーとなる訳ですが
そこのメインで活躍するみんながどういうキャラクターなのかが分かりやすくて良かったなと思いました。
自分はプリキュア見始めたばかりで、公開までにどうにかシリーズの半分ぐらい視聴した状態でして、今回メインで出たメンバーの作品もまだ見ていない所もあったのですが、それぞれのキャラが掴みやすかったなと思います。
ゆかりさんの二癖ぐらいありそうな性格を見て本編でどう活躍するのか気になったり………限られた時間の中でそれぞれの「らしさ」が映せていたんじゃないかと思います。
後はキュアフローラの花びらが舞う中での戦闘シーンは正に華やかな感じで美しくて、それでいて強さも感じた。一人で戦ってたしね。
村瀬さんが虜になるのも理解出来るぐらいに魅力伝わりました。
GOプリ~ひろプリまでから各1~2名選ばれているのですけど、そこもしっかりと人選されているのかなという位に役割りもあって、そこも良かったです。
ソラのチームはフィジカル全振りでありつつも、まなつとゆいが先輩プリキュアらしさをソラに見せるような場面があったり
ましろチームは今作の鍵を握るキャラ、プーカと行動を共にするのですが、その子とのやり取り、関係の作り方がよかったです。
魅力2 とにかく画が綺麗で、たくさん動く
映画というわけで当然本編以上に気合いの入った作画などが観れるわけですが、それが予想以上
20周年だけにかなり………気合いが入っています。
ツバサ達のチームは飛びながら移動するシーンが多いですが、その辺りの景色の移り変わりも綺麗で好きです(はーちゃんの魔法、やはり有能すぎる)
そして当然バトルシーンもすごい。動いて動いて動きまくる。そして沢山爆発したり技のエフェクトが迸ってる。常に画が豪華
特に最終決戦。78人のプリキュア入り乱れての大バトルはもう凄すぎるし、目が追い付かない笑
それぞれの個性を活かして重ね合い、ここでしか見れない夢の共演を実現させる。考えるだけでも大変だろうにこれを映像に落とし込んで見ごたえ溢れるものにするのだから本当に素晴らしい。最高
(まほプリの各フォーム出したりするとは思わなくてびっくり)
個人的好きなシーンはラメールが「ビクトリー!」してる所。技のバンクを挟まないからこそ、本編とはまた違う魅せ方をする場面が多くてそこも見所でした。
魅力3 20年ぶんの想いを込めての奇跡の復活
シュプリームに世界を破壊されて作り変えられた事が発覚して絶望的な状況。そんな中プーカの機転で世界をバラバラにする事で作り直そうとする。
その際にプリキュア達の記憶、想いが溢れて各シリーズの名シーンが流れる場面がとても良かったです。
ここは、これまでシリーズを応援して来た。見た事のある作品が多い人はより感動出来るんじゃないかなと思いました。
自分は半年で半分ぐらいシリーズを詰め込んだような状態で観ましたけど、それでも感動出来るし、観ていた時に想いがこみ上げてきました。
このシリーズが20年という時で積み上げてきた歴史を目の当たりに出来て感動です。
逆にまだ見た事ない作品の場面も気になって、これから見るのが楽しみになりましたし、全然過去作を見た事無い人もここで気になった作品を視聴する機会になるのかなと思いました。
見てきた作品の場面はどこも個人的にも名場面だと思っている所なので、制作陣や周りのファン達も同じ気持ちなんだなという思いになりました。
特にトロプリの1話の出会ったばかりの場面をサマーとラメールがそれぞれ見ているシーンが良くて……表情が特に
この映画は表情の細部にこだわりが強くあるなと感じていて、見る度にそういう所に発見もありました。トロプリの2人は特に感情豊かで相性が良いなと思いましたし、性格的にも周りを引っ張っていくキャラクターなんで、活躍ぶりも良かったです。
まだ見てない作品だと先陣切って復活するドキプリのキュアハートがやはり、すごく気になりました。
あの登場の仕方はズルい(笑)
あんなものを見せられたら誰だって気になるし、その後のセリフでの頼もしさもすごかったです。
丁度よくMXで再放送始まってかなり良い機会なんで、見ていこうと思います
魅力4 シュプリームとプーカ
今作のオリジナルキャラ、シュプリームとプーカ
プリキュア(?)にしてボスキャラ、それによって生み出された妖精。
自身が最強だという証明の為に現れ全てのプリキュアを圧倒するシュプリームだったが、彼女の達のこれまでにない「強さ」に興味を持ち自身がプリキュアとなる事でそれを理解しようとした。
そしてプリキュアと共に戦う妖精を模して、プーカを生み出した。
シュプリームが敵というのは想像の範疇ではありましたが、まさか一度プリキュアを全滅させているとは予想外でしたし(回想の初手でミルキーローズ敗北は中々にトンデモない光景でした)倒した敵を知る為に、その在り方を模倣するような敵も中々ない気がします。
このシュプリーム、結末からも考えて「敵」ではあるけども「悪」ではなかったんだろうなと思いました。
どこで生まれ、ここに至るまでなにがあったのか分からないキャラですが価値観の全てが強さ、相手を滅ぼす事のみにあるというのは分かりました。
それしか知らないからこそ、戦って、勝って、自分の価値、存在を高めるしかなかったのかなと
そんな彼女(彼?)が出会った自分の知らない強さを持った存在がプリキュア。本当に唯一無二の、これまでに無い強さを持っていた者達
何故、そこまで強いのか?何故傷ついても立ち上がるのか?そういう所に興味を持ってそのルーツを知る為に自らプリキュアになろうとしたけど、失敗してしまう。
プリキュア達が復活した事よりも単純に、シュプリームは本当に分からなかったから。だからただ、それっぽくなぞる事しか出来ずに、なる事が出来なかったんだなと思いました。
そんなシュプリームから生まれたプーカは彼女に無い感情を持っていました。
自分にある強い力に怯え、他者を傷つける事を恐れる心。それは「弱さ」であり「優しさ」でもある。
(だからこそ、ましろ達は強い力を見せるプーカを恐れたりはしなかった)
これはつまり、元々シュプリームにもそういう感情が芽生えていたからなんじゃないかな?と思うんです。プリキュアの力の本質が何なのか、じつは気付いていた。でも、プーカと一緒に切り離してしまったから分からなくなってしまった。それを弱いものだとしてしまった。
「プリキュアって何?」
作中のこのセリフの答えの1つはシュプリームとプーカの関係にあると思いました。
カタチだけを真似て、自分の思うがままに力を振るうプリキュアになれなかった者。
優しい心を持ち、みんなの為に力を使いプリキュアになった者
プリキュアの本質はその力ではなく、他人を思いやり助けようとする心そのものだと
同じ力を持ち、似た姿へ至り「キュアシュプリーム」と名乗らなかった者と「キュアプーカ」と名乗った者の違いがそれだったんだと思います。
魅力5 繋ぐと「F」
映画のキャッチコピーが「繋ぐ」という事もあってプリキュア達が手を繋ぐシーンが多くあり印象的でした。1人でも強いヒーローは沢山いるし、当然1人でも強いプリキュアもいる。けど、独りじゃないから、手を繋ぐ相手がいるからプリキュアは困難に打ち勝って平和を、笑顔を守る事が出来るという改めてのメッセージを感じました。
手を繋ぐ相手、それは当然隣で共に戦うプリキュアであり、家族や友達、妖精だったり
「独りじゃない事」プリキュアの強さの理由にもかかっているんだと思いました。
そしてプリキュアオールスターズFの「F」とは何ぞや?という所
Fから始まるプリキュアらしい単語はいっぱいあります。Fateかもしれない、Fightか、Familyか、Fairyだったり、20周年だしForeverかもしれない
FutureとかFriendとか、Forかもしれない
個人的に1番しっくり来るのはFinalであり、Firstであり、Futariなんじゃないかと
Futari wa Pretty CureのFutariでもある。
Finalはシュプリームがスカイとプリズム相手に言った「最後のプリキュア」という所
First、Futariは最後のプーカのセリフ。
「ここから始めよう。2人で」という所
2人で始まったシリーズの20周年映画が2人の新しいプリキュアが始まっていく所で終わる。本当に良く出来た映画というしかない。
1人じゃプリキュアになれなかったシュプリームがプーカと手を繋いで2人でプリキュアになるストーリーになっているんですよね。2人の衣装もそれぞれ黒と白を基調したものになってますし、原点回帰の要素もあると感じました。
始まる時も、終わる時も、プリキュアは「2人」であることを大事にしていくのかもしれない。とか思ったり
最後に
とにかく約70分の中に沢山の見所があって、それぞれの物語がある。すごいオールスター映画でした。
笑いあり、涙あり、戦いあり。20年分の沢山の想いが溢れている凄い映画でした。
20年前、プリキュアが始まった時は小学生でした。なんか新しいアニメが始まったなと、戦隊とライダーの後にやってる女の子向けのアニメというイメージでずっといました。たまに知ってる声優さんが出演するとかSNSでキャラクターの画像が流れてくるとかはあったけども、その中身に触れる事はありませんでした。
そんな感じで20年目になって初めてしっかりと見始めて、プリキュアというシリーズが希望与え、沢山の子どもの夢となって、愛されてきたものなんだというのを実感しました。
プリキュアを見て感じるもの、教わるものが大人でも沢山あるし、きっと子ども達にもある。そういうの無かったとしてもただ、華やかに力強く戦うプリキュア達はシンプルに目を奪われ、憧れる。
それを20年積み上げていっての現在。それぞれの人がそれぞれのカタチでプリキュアを好きになって応援して、この映画があるんだなと思います。
今日までの人生でプリキュアに少しでも触れたことのある人、まだ見てないけど興味がある人、そういう人達にも見てほしい。これまでの歴史の集大成。
時代が変われば求められるものも変わって、プリキュアらしさというのも更に変わっていくのかもしれない。けど、プリキュアの可愛らしさ、優しさ、力強さは変わらずにあり続けて子ども達の夢であり続ける。そう思いました。
本当に素晴らしい映画をありがとうございます。
これからもプリキュアがみんなの想いと共に未来へ進んで行く事を願ってます。