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脱毛症#16(言われて嬉しかった言葉)ASPJ調査結果

この記事は私たちASPJが2021年に行った独自調査の集計結果をまとめたものです。調査は脱毛症、乏毛症、抜毛症の当事者、それぞれの症状のご家族に対してウェブによるアンケートを実施し、651人の方から回答がありました。

このNoteの記事では、症状ごとにデータをまとめてみなさんに還元していきたいと思います。今回は、調査にご協力くださった脱毛症当事者の方276名の属性をまとめています。調査の概要は下記のページでも紹介していますので、合わせてご覧いただけますと幸いです。

◆本記事内容

47.これまでに人から言われて嬉しかった言葉や、行動について教えてください。(複数回答可・選択肢にない場合は「その他」にご記入ください)

1_円形脱毛症【当事者】(その他統合)_GTグラフ_47


◆当事者調査チームの感想
・自己肯定感の上がる言葉は、とても嬉しいと思いました。

・電話で「脱毛症という病気で髪の毛ないんだ」と伝えました。「そうなんだね、気にしないよ」と返してくれました。高校卒業の頃にカミングアウトをする時に自分が重くしてしまった経験があります。その時に相手も重く受け止めてしまいその後がぎくしゃくしてしまったので、改まって話すというより相手が受け止められるように、深刻になりすぎないような伝え方を工夫してみるのもいいと思います

・高校の時にクラス全員に向けて脱毛症であることを伝えようと担任に話したところやめたほうがいいと言われ、その後の3年間苦しかったです。
本人が一人で話すことが出来るのか、先生のサポートありきで伝えたほうがいいのか建設的に話を進めてほしかった。



▶️メッセージ
言われたら嬉しいと感じる言葉が並びました。
肯定的な言葉だけでなく、きっとあたたく包むようなやさしさのある受け止め方だったのだと感じますね。

しかし、中には『特にない』を選択された方もいらっしゃいます。これはCOをしていないからなのかは本アンケートでは伺う事はできていません。
もしかしたらという事で私自身の経験談ですが、ご紹介させていただきます。

過去を振り返ると自分自身を否定的に見ていた時期は、どんな言葉や扱いも素直に受け入れられていませんでした。ウイッグがあるからだろう、髪がない事を知ったら引かれてしまうだろうと負のループになっていたのです。過度に反応してしまっている自分に気づく事ができませんでした。

〜人は見たい景色しか見えない〜
自分の思考によって物事の感じ方が変わっていく。
必ずしも受け取った言葉と相手の言葉は一致するわけではないという事も私たち自身が心に留めておく必要がありそうです。
ご友人や家族に症状を持つ方がいらして、髪がない事を伝えたいという意志を聞いた場合には、そのチャンスを応援していただけたらと思います。


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