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袋詰め


スーパーで買った食料品を袋に詰めるのが苦手だ。

自分でも、そんな苦手なんて言うほどの作業でもないじゃんと思うけれども、毎回なんか焦ってしまうのだ。
なにに? 
わからないけど、なんだか早くしなきゃという気持ちになるし、周りは山盛りのカゴからさっさと袋に入れ替えて先に行ってしまう中、わたしはえーとえーと。。。となりながら、いつもちょっと遅い。気がする。
みんな、どうしてあんなにサクサク袋詰めできるのお。

レジを通った後のカゴには、本当にちょうどよく整然と商品が収まっている。
そして、軽いものや潰れちゃいけないものはあたりまえだけど一番上に乗っけてくれていて、だから、つまり、上から順番に取ってそのまま袋に入れていくことはできないわけで、それらはいったん脇に置いておかないといけないし、重いものを下から選び出して真っ先に袋に入れるわけだから、その時点でもうカゴの中および周りはカオスになっちゃうわけなんである。
それと、まず、ぶつかったりして破けたら水が出てきそうな、ふたつみっつのものはスーパーに設置されている小さなビニール袋に入れることにしているから、その作業がひとつ。豆腐とか。これはみんなあまりしていないのかしら。

ここ数年は、レジ袋ではなく、マイバッグを持参しているが、できるだけ底は安定させて、その上に商品を積み重ねていきたいという思い。なんのこっちゃ。
からして、全体を見渡し、その点に集中して順番に詰めていくのだが、途中でまるまんまのキャベツを忘れていたことに気づいたりして、ああ、もう。
これは底に入れるべきものだった。いや丸いから底に入れたら上のものが安定しないか。しかし一番上の層に入れるには重すぎる。玉キャベツのベストポジションは。などと目をぎょろぎょろ、手を動かしながら考える。
やっぱり底のいちばん端がいいかもしれないとそのあたりにあるヨーグルトのプラスチック容器を少しずらして入れ直す。てなことをやっていると、あとから来たお客さんが、さっと作業台を離れていくのが目に入る。
うう。なんで、そんなに早く袋詰めできるのお。

まあ、今は無いのだが、コロナ前にはカゴに専用の持ち帰り用袋をセットして、レジを通ったらそこに商品を詰めてもらい、そのまま持って帰ることができるという素晴らしいサービスがあった。
母などはよく利用していたのだが、わたしはそのくらい自分でという気持ちもあってやってもらったことがなかった。
でもその気持ちの割に遅いし、焦るし、毎回なんだか自分はできない感を味わって、すぐ忘れるけど、少しだけ、ほんの少しだけ落ち込むのだ。

みんなどうしてと横目でチラチラ観察すると、割とザクザクどんどん入れていくんだね。魚も肉も大根も牛乳もクッキーもポテチの袋もどしどし。
あ、え?それも?そのまま?斜めになってない?いいの?ぎょえー!それ縦になってるよ?
とか言ってしまいそうになる。
でも、まあ、そりゃそうよね、家に着くまでの間のことだし、底の安定感とかなんの話だ。

最近は届けてもらうことも多いから、袋詰め力はさらに退化していると思われる。

ほんとうになあ、大人になってもさっと格好よくできないことっていっぱいあるんだよなあ。


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