夕暮れの町

A型戦記


今から考えると、夕焼けがやけに美しく、北風がびゅうびゅう吹いていた水曜日の夜が戦いの幕開けだった。

先手を打つタイミングはあったが、しずしずと入り込んできていた敵がすっかりその日の夕方には我々を占拠し、攻め込まれた大勢の兵士たちが倒れた。どの箇所から戻ってくる伝令も味方の不利を伝えるばかり。これではだめだ。いかんともしがたい。我々は退却を余儀なくされた。くやしい。ずいぶん戦略は練っていたはずなのに。しばらくの間は、清い水を飲んで、なによりたくさん眠ることが必要だ。

深い眠りから覚めた兵士たちが空腹を覚えたらしい。急に水や食物を欲しがる者たちが増えた。よしよし。たくさん食べて戦いに備えねば。敵はまだ撤退しておらず、油断はできない。

たった2個で敵に壊滅的ダメージを与えることのできるという魚雷を手に入れた。水の流れに沿って深く潜り、思いがけないところで静かに敵を倒す。
さきごろ開発された最新鋭のものだ。
もしかしたらいま自分たちは劣勢なのかもしれないと敵が気づくにはそんなに時間はかからないだろうが、そのときはもう遅い。

我々の味方が押し返し、充分な力を蓄えた大勢の兵士がまた生き生きと闘いだす。
ダムが決壊したり、土砂がくずれて道が塞がっていたり、ごつごつとした岩場を通らねばならなかったりと道は簡単ではないが、力は衰えない。
なぜなら十分に休息を取った後だからだ。



あとすこしだ。

一晩ぐっすり眠ればまた闘える。






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