キリよくの呪縛

万歩計ってあるけれど、いまはスマホにその機能があって、まいにち歩いた距離と歩数を計測してくれている。便利べんり。

平日会社に行っているときはだいたい9000歩前後。
通勤の乗り換えや駅から勤務先までけっこう歩くから、そのおかげもあるのだろう。
常に運動不足だし、健康診断ではいつメタボ診断されるかヒヤヒヤしているけど、実はけっこう歩いているじゃないわたし。ふふ。と思う。
その一方で「でも10000歩には足りない」と意識していて、ワタクシけっこう毎日ちゃんと歩いてますのオーホホホ。と公言するのに引目を感じる。
そして、こうやって気にしていると、10000歩を目指したくなってくるのだ。


あれ？
もうちょい頑張れば10000じゃないのコレ。



とスマホ画面をじっと見る。
健康のためには１日8000歩くらいがちょうどいいらしいよ。と聞いた話を思い出したりして、そうだよそうだよそーすだよ。このくらいがちょうどいいんだよ。と自分をナットクさせようとするけれど、頭の隅からいちまんぽという言葉が消えない。

日頃、じゃあせっかくだから、30分までやるか。とか、あと少しで100まで終わるから。とか。キリよくしてしまいたくなる欲が出てくる時がある。トイレに行くのをガマンして、そこまで片付けたり。
夜中に目が覚めて、あー洗濯物たたんでなかったよ10分でたたむじゅっぷんでたたむジュップンデタタムと唱えながらやる。電気も点けず暗がりで。
自分にキリのよいプレッシャー。

でもせっかくだからってなんなのよ。
せっかくここまで頑張ったんだから、てことなんだろうけど、そんな別にキリよくなくてもいいじゃん。

と思いながら歩いて、さてさて今日の歩数はと思いながらチェック。
10000超え。
あれまあ。
ここで、そりゃ歩数はなかなかキリよくはならないか。と気づいて、ううむとモヤモヤする。
あれまあと思ったことにも、あれまあなんだかな。