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それ頑張ってもできない事です。

あれ?出来ない。

子どもの頃はスイミングスクールに通っていました。中学では水泳部にも所属し大会にも出ていました。
幼児・小学生の水泳の指導をしている時、子ども達が挑戦している進級テストの背浮きの項目をやって見ると、出来ない‼︎
背浮きで手も足も動かしてはダメなんですが、そうすると足から沈んでいくのです。規定の時間浮いていられない。上の級の項目が出来ていても進級出来ません。隣のコースの指導者にも浮いてもらったら足から沈んでいきました。別の指導者は浮いていました。全員、元水泳部なので泳げます。どういう事?

筋肉や脂肪、体型の影響であれば理不尽。事業所の水泳担当の後輩に訴えても「出来ないんですか?」で流された。いやいや、この項目は適切なのか検証しなくて良いのかぁ?
身体を壊したのもあり、年度末で退職したのでどうなったかは知りません。


子どもは子どもサイズ。

アウトドアクラブ引率時、子ども達に自分で切符を買う体験をさせていました。
下の画像のような感じ。手順はお金・子ども・数字と順番に。

(この画像の数年前、小学1年生の時なので画像とは状況が違います)
券売機の「子どもボタン」か「目的地の金額のボタン」に子どもの身長だと届かない。
「買えない」「乗れない」あかんやん‼︎

次年度には変更されていました。


比率で見ると

以前、篠山チルドレンズミュージアムに行った時に、すごく大きな教卓やランドセルがありました。「身長〇〇センチの子どもにしたら、教卓やランドセルはこんな大きさに見えます」って感じの説明がありました。
「そうやねん、それそれ‼︎」と思ってみていました。

膝くらいの高さが続く階段、胸の高さくらいの鉄棒にジャンプして腕を伸ばす、子ども達にはさせている事。大人には大変としか思えない。子どもが大人の顔を見上げるのは、大人が壁の上側や天井を見る感じか。お茶碗は丼、バスタオルはシーツ?


鉄棒 足抜きまわり

3歳クラスで鉄棒の足抜きまわりの指導をリクエストされます。年度の前半などあまり早い時期だと物理的に出来ない子がいます。頭が大きく、手が短い。鉄棒を両手で掴んでも、体とのスペースが狭くて頭が入らない。お尻が入らない。物理的に無理なんです。そりゃ鉄棒から手を離します。
でも回って欲しい。それなら回れる&通せる環境設定が必要です。
なので、ちょっと一工夫。
ホースを少し拝借してミニ吊り輪を作ってみました。

これだと、腕が伸びたのと同じようになる。
逆上がりの補助器具を置いてみると、

これと一緒。セルフでどーぞ。


運動でけでなく普段の行動にも

その動作は物理的に難しい、無理、面倒だと取り組む事さえ諦めます。せっかく活動しようとした気持ちが台無し。
体育・運動あそびだけでなく日常の生活・保育でも同じです。
もちろん子どもだけでなく大人も同じ。仕事でも同じでしょう。

バスケットボールを入れているカゴ、沢山入るので深いんです。山盛りにボールがあれば良いんですが、少なくなる程取りにくい。身長・腕の長さによってはボールに届かない。側面から手を入れてボールを上に移動させて取っています。
コンテナケース等で嵩上げするか、何かしらの配慮が必要でしょう。誰も「取りにくい、どうにかして欲しい」と言ってこない。そんな物だと思っているのか諦めているのか。

幼稚園・保育所でも似たようなカゴにボールを入れている場合もあるでしょう。左奥のタイプの場合もあるでしょう。子どもの身長・目線でボールは山盛りでないと見えないのでは?
「ボールを使って遊びたい子は頑張ってボールを取ってでも使う」「苦労も大事」という考えも分かりますが、「ちょっと使ってみようかなぁ」くらいだと諦めてしまいませんか?これでボールで遊ぶチャンスが消えてしまいました。

子ども達に求める項目、子どもの発育状況に合っていますか?

鉄棒の足抜きまわり、頭が大きく手が短いのであれば物理的に出来ません。身体のサイズが違えば道具や動作も違ってきます。
楽器の高さ調整、洗面台に踏み台と同じように、体育・運動あそびでも配慮&工夫を忘れないで取り組んでいきましょう‼︎

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