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【絵本レビュー】 『みんなうんち』

作者/絵:五味太郎
出版社:福音館書店
発行日:1981年2月

『みんなうんち』のあらすじ:


「いきものはたべるから みんなうんちをするんだね」という言葉が、この本の全て。生きるために食べ、食べるから、うんちをする、それは息を吸うのと同じくらい大切な事。生物は必ずうんちをしますから、恥ずかしがらなくても大丈夫。むしろ大事な事、当たり前なんだ、子どもがそう思える本です。


『みんなうんち』を読んだ感想:

買った時息子のトイレトレーニングはまだ始まっていませんでしたが、次にいつ帰国するかもわからないので、と思って買いました。まあ、トイレトレーニングが始まっても「うんち」に大反応を示すものの、当人がトイレでしなくちゃいけない、ということは全く考えていなかったようですが。

相変わらずオムツは取れませんでしたが、うんちについては色々学べました。色々な形、色々な色。生きているものはみんなうんちをするということは伝わったように思います。

そういえば、2年前にベルリンの動物園でパンダの赤ちゃんが生まれた時のことです。ベルリン中がこのニュースに舞い上がり、たくさんの人が動物園を訪れました。暑いさなかでしたがパンダコーナーには列ができ、中に入ってもみんなが赤ちゃんパンダを一目見ようとしていて、列は全く動きません。私はその人だかりを見ているうちにすっかり興奮も冷め、息子を列の最前線に残すと、誰もいない端っこに立って誰にも見られていない大人のパンダが笹を食べるのを見ていました。すると、パンダの動きが一瞬止まり、藁色のラグビーボールのようなものが出てきました。。。それが「うんち」であることに気づくのに数秒かかりました。気づいたと思ったら、またひとつ。前のものと全く同じ大きさで全く同じ形のものが。そして数分後にまたひとつ。パンダのうんちなんて見たことがなかったし、ましてまるでうんちマシーンのように同じ形のものが正確に出てくるなんて思ってもみませんでした。この歳になってもまだまだ学ぶことはありますね。


『みんなうんち』の作者紹介:


五味太郎
1945年東京生まれ。桑沢デザイン研究所卒業。絵本作家。 子どもから大人まで幅広いファンを持ち、その著作は450冊を超える。世界中で翻訳出版されている絵本も数多い。 「かくしたのだあれ」「たべたのだあれ」(以上文化出版局刊)でサンケイ児童出版文化賞受賞のほか、ボローニャ国際絵本原画展等、受賞多数。「みんなうんち」(福音館書店刊)、「きいろいのはちょうちょ」(偕成社刊)、「さる・るるる」(絵本館刊)などの作品がある。


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