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【絵本レビュー】 『きょだいなきょだいな』

作者:長谷川摂子
絵:降矢なな
出版社:福音館書店
発行日:1994年8月

『きょだいなきょだいな』のあらすじ:


「あったとさ あったとさ……巨大なピアノがあったとさ」巨大なピアノ、巨大な石けん、巨大な扇風機などで百人の子どもが思いきり遊びます。リズミカルな言葉と元気な絵の楽しい絵本。

『きょだいなきょだいな』を読んだ感想:

長谷川さんの書き口調が好きです。発想も好きです。
最初の出会いは『めっきらもっきらどおんどん』でした。息子が気に入って、何度も読まされました。そしてこの絵本も昨日読んだばっかりなのに、もう「あ〜ったとさ あ〜ったとさ」なんて言っているではありませんか。また素敵な言葉を学べました。

ピアノの上を走り回るのって、実は私の夢でもありました。鍵盤の上を走って音を出したら楽しいだろうなあ、と昔いやいやピアノの練習をしながら思ったものです。ちゃんと続けていれば、今頃それなりに指が鍵盤の上を走っていたでしょうに。

そう言えば、「ゼロゼロゼロ」番を鳴らすと地獄の受付につながるという話ですが、小学校の頃そんな噂がありました。すっかり忘れていたけれど、その番号を鳴らして受話器を戻すと電話がかかってきて、それを取ると死んだ人から。。。怖がりでビビリ屋だった私はとても試して見る勇気はなく一度もしませんでしたが、一人で留守番して電話が鳴るたびにビクビクしたものです。電話はできるだけで内容にしていましたが、出ないと後になって父に「なんで出なかったんだ」と怒られるのですが、私としては「お化けかもしれないから出られない」とは言えずただ黙って怒られていたものでした。

「あ〜ったとさ あったとさ」今日は道すがら息子とこれで遊ぼうと思います。


『きょだいなきょだいな』の作者紹介:


長谷川摂子
1944年島根県に生まれる。東京大学大学院哲学科を中退後、公立保育園で保母として6年間勤務した。現在は「赤門こども文庫」「おはなしくらぶ」主宰。「みず」「きょだいなきょだいな」(以上福音館書店刊)などの作品がある。2011年逝去。


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