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【絵本レビュー】 『そうちゃんはおこってるんだもん』

作者:筒井頼子
絵:渡辺洋二
出版社:福音館書店
発行日:2014年6月

『そうちゃんはおこってるんだもん』のあらすじ:


そうちゃんが一人で遊んでいると、隣の部屋で妹のなっちゃんがお父さんのお馬にのって遊んでいました。そうちゃんもお馬にのりたかったのに、なかなか順番がまわってきません。「もういいもん」そうちゃんは、テーブルの下にもぐりこんでしまい、お父さんとなっちゃんがよんでもでてきません。だって、そうちゃんはおこってるんです! おこって、また機嫌を直して仲直りするまでのお兄ちゃんの気持ちの変化を丁寧に描きます。


『そうちゃんはおこってるんだもん』を読んだ感想:


私は一人っ子なのでパパやママが兄弟に占領されてしまったという経験はないのですが、うちの息子を見ていると嫉妬しているんだなという場面、時々あります。

息子より7ヶ月年下のお友達を初めて預かった時。二人ともまだミルクを飲んでいる時期で、お友達がぐずって泣き出してしまったので、私が抱き上げてあやしているうちに寝てしまったんです。その時の息子の怒りようといったら!彼は当時2歳くらい。上手く喋れないながらも「〇〇のママ!」と大変立腹して、なんとかしてお友達を腕から離そうと知恵を絞っていました。

ある時は公園で遊んでいたら近寄ってきた子が私と一緒に遊び始めて、さあ大変。息子は拙いドイツ語で「ぼくの!ぼくの!」とその子を私から遠のけようと押し始めるのです。

そして今でも続いているのが、旦那への嫉妬。旦那が私に何か話していると(おしゃべりなのでしょっちゅうなのですが)、割り込んできて話そうとするのです。私は残念ながら聖徳太子でないので、どちらかの話しか聞けません。先に始まっていた旦那の話を聞き続けると、「パパ、黙って!」。「俺は黙らん!」こうしていつもの言い争いが始まるのです。やれやれ、うちにはそうちゃんが二人いるようです。

『そうちゃんはおこってるんだもん』の作者紹介:


筒井頼子
1945年東京生まれ。埼玉県立浦和西高校卒業。林明子とのコンビで「はじめてのおつかい」「あさえとちいさいいもうと」「いもうとのにゅういん」「おでかけのまえに」「おいていかないで」(以上福音館書店刊)などの作品がある。


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