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ぐうたらしていた「リンク」があんなに頑張れた理由【Ver.1.0.0】
おはこんばんにちは!現在Lv.11のゲーミフィケーションくんです。
昨日「意識高い系中島」さんのnoteを読みまして、すごく感動したりしたのですが、、
泣きそうになった、というか今もうキツイ。
— ゲーミフィケーションくん【Lv.11】 (@gamificationkun) December 20, 2020
僕は「モチベーション自己責任論」を何とかしたい。地元に帰った時辛かった。
このアカウントの主旨とずれてるように見えるかもしれないけど、読んでほしいです。
階級社会で呼吸して。|意識高い系中島 @Nakajima_IT_bot #note https://t.co/SCIzcxeNkQ
「モチベーション自己責任論」という、やる気の部分を本人のせいにする風潮が嫌いなんですけど、この中島さんのnoteがとても刺さったのです。
やる気って先生次第だったりするじゃないですか?褒め上手な親を持てば勉強を頑張るし、そういう状況で「やる気」の部分を本人のせいにするっていうのが酷だよなあと。
で、ここから偉人とか、すごいことをした人を駆り立てるモチベーションってなんなのかなあということを考えたら一気に今までの知識と結びついて、しっくりくる答えがありました。
そこで、その答えの中心になる、人の物語ってどうすれば動き始めるんだっけ?というのを共有しようと思いました。
何かしている人ってそれなりの理由があったり、まさに中島さんみたいなすごい方の物語が動き始めた時って、必ず何かあったと思うのですよね。
これを、僕のトンカチである「ゲーム」の王道ジャンル、つまり物語ゲームである「RPG」の視点で見ていこうと思います。
大切なものが生まれる
RPGでは、まずプレイヤーや主人公にとって「大切なもの」を用意することから始まります。
『ゼルダの伝説』のリンクなどの主人公は物語の最初は大体寝ていたりします。そして、何か「大切なもの」を持っています。
『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』だと、少女ゼルダがとにかく美しく描かれ、周囲のあこがれの存在で、主人公と幼馴染ということを示して「大切なもの」感を序盤にどんどん出していきます。
以下は参考ツイートです。画像はゲーム開始直後のムービーで、少女ゼルダがとても綺麗に描かれているのが分かるかと思います。
ゲーミフィケーションの「ゴールの可視化」において、よくある失敗があります。
— ゲーミフィケーションくん【Lv.11】 (@gamificationkun) December 12, 2020
それは「ネタバレ」により「期待感」がなくなるというものです。
『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』の「少女ゼルダ」という「見えるゴール」を最初に示すデザインは「ゴールの可視化」の究みです。#ゲームの秘密 pic.twitter.com/0PqyReBtld
このように、少女ゼルダがとても綺麗に描かれています。
で、このようにして、プレイヤーあるいは主人公にとっての「大切なもの」が提示されたあと、何が起こるかというのを次の章で書いていきます。
トラブルが物語を進める
よくトラブルメーカーっているじゃないですが?
RPGの消費者からは嫌われていたり好かれたりして、何のためにいるの?という存在だったりします。
しかし、その嫌いになってしまう感というのが大切だったりします。これはこの後解説します。
まず、「トラブルは物語を進める」というのがあります。
どういうことかというと、先ほど
『ゼルダの伝説』のリンクなどの主人公は物語の最初は大体寝ていたりします。そして、何か「大切なもの」を持っています。
ということを書きました。
たとえば『ゼルダの伝説 風のタクト』では、物語序盤にかわいらしい妹が描かれ、まさに「リンク」は妹という「大切なもの」を持っているのですが、、
その妹が「大きい鳥の魔物」にさらわれてしまいます。
このトラブルをきっかけに、ぐうたらしていた主人公リンクが頑張り始めるのです。
そのトラブルを起こすために、というか起こしても自然なように、トラブルメーカーとしてのキャラクターが設定されます。
以下のツイートは『ラストオブアス』の「ジョエル(男性)」にとっての「大切なもの」である「エリー(女性)」のトラブルメーカーとしての性質を書いたものです。
『ラストオブアス』のエリーのようなプレイヤーの「同行者」はどんな効果をもたらすのでしょうか?
— ゲーミフィケーションくん【Lv.11】 (@gamificationkun) December 13, 2020
「同行者」の本質はトラブルメーカーです。問題を与えることで物語を進めます。そしてイライラをプレイヤーと主人公で共感させ、シンクロさせます。
ポンコツキャラは必要なのです。#ゲームの秘密 pic.twitter.com/IQlIkpPNVG
「エリー(女性)」は幼く、トラブルメーカーとして色々な問題を起こしていき、主人公「ジョエル(男性)」が「エリー」を守るために頑張ります。
そして、ちょっと憎いキャラにすることで、憎い気持ちを主人公とプレイヤーで共感させてシンクロさせる、という手法です。
で、、『ラストオブアス』の目的は「大切なもの」である「エリー」を頑張って守ることであり、その邪魔をするから「ゾンビ」と戦うことになります。
『ラストオブアス』においてゾンビと戦ったり、『ゼルダの伝説』においてガノンを追い詰めたりするのは、本来の目的ではないのです。
ちなみに『モンスターハンター』の受付嬢さん、ムービー中にめちゃめちゃ問題を起こしてしまうのですが、それがすごく重要な役割だったりします。フォロワー様が気づかせてくださいました。
大切なものを奪われるというトラブル
途中にもう書いたのですが、先ほどリンクが大切な妹をさらわれたから頑張ったように、主人公は「大切なもの」との日々を邪魔する存在、あるいは奪った存在だから仕方なしに戦っているということです。
『ドラクエⅤ天空の花嫁』をプレイしたことがある人は、序盤に強くてかっこよくて頼りになる父「パパス」をこれでもかというほど提示され、プレイヤーにとってとても「大切なもの」になったかと思います。
以下は参考ツイ―トです。『ゼルダ』と『ドラクエ』の目的が、決して「ガノン討伐」とか「魔王討伐」ではないところに注目してほしいです。
『ゼルダ』において「ガノン討伐」が「ゴール」かと思うと、実は違います。
— ゲーミフィケーションくん【Lv.11】 (@gamificationkun) December 18, 2020
「ゼルダに会う」という「ゴール」を「邪魔する存在」だから「ガノン」を倒すのです。
『ドラクエⅤ』においても序盤に綿密に示される大切な「親子愛」を「邪魔する存在」だから「ゲマ」を倒したのです。#ゲームの秘密 pic.twitter.com/t7kajfG5Iw
『ゼルダの伝説』では「最初に示されるゼルダと会う事」、『ドラクエⅤ』ではゲマのセリフの対比からも「親子愛」の奪還・復讐が目的になっていることが分かります。
このように、この「大切なもの」が奪われたり、何か問題が起きてから、それを主人公が取り返す、取り返せない場合は復讐するといった目的をもって主人公が動き始めます。
ここでいう「大切なもの」は人だったり、生活だったり、様々です。
こうして「大切なものがある→大切なものを奪われる→取り返すあるいは復讐のために頑張る」という形で物語が進みます。
トラブルメーカーへの「憎しみ」からの成長
こうして物語を進めてくれていた「大切なもの(=トラブルメーカー)」なのですが、ここにプレイヤーの成長の伸びしろが用意されています。
「イライラ」という点で主人公とプレイヤーを共感させるというのが、主人公とプレイヤーのシンクロを生むのですが、そんな「憎しみ」の感情からは卒業しなければなりません。
たとえば、以下のツイートのようになります。「エリー」にイライラしていたはずの「ジョエル」が必死に「エリー」を守ります。
『ラストオブアス』の「エリー」のような「トラブルメーカー」を嫌いになれないのは秘密があります。
— ゲーミフィケーションくん【Lv.11】 (@gamificationkun) December 13, 2020
「イライラ」の共感から、
①好きになれそうな話を入れる
②「エリー」が絶望に追い込まれる
③かわいそう!
という共感の成長を作ります。
「憎まれキャラ」のフラグの正体です。#ゲームの秘密 pic.twitter.com/cN8TPzgkFB
ちょっと世話の焼ける存在だった「エリー」をいかに「ジョエル」が大切に思っていたか、、すさまじい行動力を発揮します。
どんな「トラブルメーカー」でも、死や絶望のふちに立たされているのを見ると、どんなプレイヤーでも「かわいそう!」と思います。
この「かわいそう!」という感情で主人公とプレイヤーでシンクロして、プレイヤーは「憎しみ」の共感から脱することができます。
「トラブルメーカー、何だかんだ好き」というのが最高の形です。
何も言わないけど、何か持ってる人
最初の話に戻ったりするのですが、意識高い系中島さんのような「何か意思を感じるけど、すごいことを成し遂げるモチベーションの源泉は何なんだろう、、」っていう方っていますよね。
考察とかではないのですが、物語を感じるというか、魅力に満ちています。
下記のツイートは、ゲームにある「何か意思を感じるけど、何があったんだろう」というものの例なのですが、こういったものは人をひきつけるよね、という話です。
『ゼビウス 』が画期的だったのは敵の物語を感じるナラティブ要素があった点です。
— ゲーミフィケーションくん【Lv.11】 (@gamificationkun) December 12, 2020
「ナラティブ」とは「あなたが主人公の物語」です。何が起こっているのかという「考察」ができる作品は最高ですよね。
『人喰いの大鷲トリコ』もほとんど説明せず、ナラティブが意識された傑作です。#ゲームの秘密 pic.twitter.com/VyWKBnSZo3
何も言わないから、何かありそうというか、ゲームになぞらえるのは無粋かもしれませんが、共通するところを感じます。
最後になりますが、このnoteで何がいいたいかっていうと、物語が進んでいったり、周囲に理解されないほど頑張ってたりする人には理由があって、、
何か大切なものがあって、それを奪われて取り返そうとしていたり、もう取り返せなくてそのリベンジのために頑張ってる、というのがあるのではないかと、、
しかもポイントは、その憎い過去に何らかの形で整理をつけて成長しているところです。
こちらが彼のnoteです。かなり気持ちが整理されて、憎さの感情から卒業しているなあと思いました。
以下に貼ったのは『ゼルダの伝説 風のタクト』の冒頭ムービーです。良ければご覧ください。3:40頃まではハイラルの歴史とかが描かれるのですが、3:40以降に何が描かれているかを見るのがおすすめです。
周囲にめっちゃ頑張ってる人がいたりしたら、あの人の「大切なもの」って何なんだろう?とか、そんなことを思ってたりする今日この頃です。
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