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若手社長と食事デートしたら幻滅してしまった

といっても、彼氏ではない。
経営者が多く集まるパーティーで彼には会った。

出会ったのは渋谷、おしゃれなテラスで立食パーティーがあるから来ないかと知人の経営者間に誘われた。
しかも男性参加者は年商〇億のやり手ばかり、参加費は女性無料ときた。
行かない理由がない。

経営者、無料、パーティ、、
甘美な言葉の連続は地方出身の免疫がない私のハートを揺さぶるには十分すぎた。
キラキラとした初めての響きに私はすかさずOKした。

当日、渋谷の外れの方の通りの小さめの目立たない店のテラスにその会場はあった。
婚活パーティーにいそうな少し上等なワンピースを来た女性が数人待っていた。
男性も徐々に増え、盛り上がりを見せてきたところで彼は私に話しかけた。

第一印象は、人懐っこそうな人
経営者の割にはカジュアルなスーツで、映像系の会社と音楽系の会社を運営しているらしい。
社長が話しかけてくれた!しかも話が合いそう!と心が踊ってどきどきする私はかなりはしゃいでいたと思う。

話も2人で盛り上がり、どこか飲みに行きませんか?と店の外へ誘われる。
周りは誰もまだ外に出ていない中、一番乗りだったのだ。
誘われたことに高揚して、電車で新宿に移動する。

静かな半地下のバーは、彼の行きつけだそうだ。
おしゃれなお店も知ってるなんて素敵。
聞けば彼はかなり「できた」社長のようだ。
彼の会社の写真には、仲良さそうな社員の集合写真があった。もちろん真ん中は笑顔の彼。

人格者で、社員を大事にしていて、おしゃれなお店も知っている。行動力もあるし、スマートだ。
どこからどう見ても高ポイントのはず

なのにトイレに行った時どこか冷めた自分がいた。
「ときめきは、しない。むしろ2軒目って面倒くさい」
ほんのわずかな違和感を感じたが、貴重な機会と思い彼の席へ笑顔で戻った。

それから連絡先を交換し、恵比寿でディナーをすることになった。
彼とは店の前で待ち合わせ。
この間のときめきが覚めたのは気のせい!とごまかし挨拶をする。

でも前回会った時より明るい時間だからこそ気づいてしまったのだ。
彼は32歳とそこそこ若いが、髪の毛が薄い(剃ってる?)
そしてよく見ると目がつぶらで離れてて、お世辞にもイケメンよりではない。
むしろ自分の苦手な顔立ちに近かった。

ディナーはとても美味しくて、ニコニコしながら食べた。
でも目の前の彼の顔を見ると、とたんにテンションがスーッと下がっていく自分がいる。
禿げてる、はげてる、顔が好きじゃない。ブサイクじゃん、、

必死に顔が全てじゃない、中身を見るの!と私の中の天使と男も顔が大事!自分の心に正直になって、とささらく悪魔がせめぎ合う。

軍配は悪魔に上がった。
恵比寿はいわゆるデートコース、恵比寿ガーデンプレイスを観に行かない?と帰り誘われたがやんわり予定があると断った。

恋愛は彼がいくら素晴らしい人格、社員への気持ち、経営者としての才能、度胸を持っていても顔はそのままだということを悟った。
そして沢山の長所も我慢できない短所の前では霞んでしまうほどに。

私って面食いだったんだなあ
何が恋愛で譲れないか、の核を持つって大事。
そう感じた夏のパーティでした。

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