【詩】追憶

無機質な人形が
必死の形相で歌っている
そんな歌が好きだったと
ぞっとする先祖還りのタイムスリップに
そっと目を瞑った

ここは心音。
傷がどくどく流れ出る
どうしても帰れない
目の前には9%のかんからかん

どこにも行けないなら
手を繋いで?
どこにも行けないから
手を繋いで

閉じ込められた人生は
浸るだけで許される 許されたい
きっと今だけが、昇天
ひととき、殺される前の
あと二時間で臨界点

すぐに吐くなよ
明日もあるぞ
ほら。普通になりたいんだろ

ああ、抜けてきた
夕焼けは就寝前の幻想
だって今は午前の

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