【詩】夜が明ける
夜更けと夜明けの間には
眠れない人が漂ってる
ふらふら 艷やかなアスファルトに浮かぶ影
ゆくあてもないんだよね
立ち疲れたら座り込むのは
蛾の集まる街灯の下
どぷどぷ 飲み込まれて沈んでく
手放せたらいいのにと
ひらひら 数え切れるほどの星に掌を見せる
こんなに沢山いるのに
僕らはすれ違わない
ひとりひとりの道を歩いてる
それでもきっとここにいるのだろう
手を振れば触れる距離と
思い込んでるのは私だけ
ポケットの中のレシートがサクッと鳴る
「朝が来る前に」を何度繰り返しただろう
逃げてるのか泣いているのかわからない
追いかけてるのかもしれない
一体何を
誰を
ねえ、夜が明ける。
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