【詩】夜の音がする

夜の音はつめたい
ひんやりと、落ちる

窓の外で
夜の空が
壊れる音がする
乾いた星屑になって
ゆっくりと、落ちる。

誰もいないみたいな
灰色に溶けてる静かな街で
眠れない人たちが
金魚みたいにパクパク

お勉強が終わらないから眠れないの
眠れないから眠れないの
ここが好きだから眠らないの

耳をすまして目をつむって
ベッドの奥底に沈みたい
どこまでもどこまでもどこまでも
どこかの誰かに会えるまで

夜は慈悲
平等に降り積もってゆく
救われそうな穏やかな、一匙の幻覚

夜の音はつめたい

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