見出し画像

息をする場所

こんにちは。

昨夜からノートを書き始めました。
大仰なことを書く前に、自己紹介をしておこうと思います。

わたしは幼少の頃より音楽が身近にある環境で育ちました。
父親は和太鼓グループで活動していて、リサイタルに足を運んだり、知人のミュージカルを見に行ったりしながら幼児期を過ごし、小学校4年生からは合唱団に加入しました。

合唱、と聞くとなんだかおしとやかなイメージを持つ方や、強制的にやらされた嫌な思い出が浮かぶ方もいるのではないでしょうか。

わたしが所属していた合唱団は、特段有名でもなかったのですが、とても体育会系な団体でした。
毎日の朝練に加え、夏休みには1日灼熱の体育館で歌い、ストレッチや筋トレをし、そしてまた歌う。

NHKコンクールに出場するためでした。

都予選で銀賞程度の、本当に大したことのない成績しか残せませんでしたが、思えばこの頃から"みんなで協力してなにかを作る"ことが好きになっていたのかもしれません。

中学校時代にはKAT-TUNの赤西くんを大好きになりましたが、コンサートには高校生になるまで行ってはいけない、という父からのお達しにより、CDを全種類コンプリートして、歌番組を全て録画して…と、いわゆるジャニオタ的な過ごし方をしていました。

高校に入ってからももちろん赤西くんのことは好きでしたが、彼がグループを脱退したのをきっかけにバンドサウンドの音楽へと興味が移っていきました。

そして高校2年生の夏。

同級生のライブを見に、初めて足を運んだライブハウス。
(今考えると大きめのスタジオでしたが。)
同年代なのになんだか大人っぽく見える他校の学生や、普段ふざけあっている仲間が真剣に演奏している姿に、とてつもない輝きを感じました。

その後、様々なことがありその友人の組んでいたバンドにボーカルとして加入し、触ったことのないギターを弾き、自分もステージに立つようになりました。

あの頃出会った人やバンドや音楽が、自分の知見を広げてくれたなと、バンドに誘ってくれた彼にはとても感謝しています。

初めて加入したバンドは受験を期に解散してしまいましたが、その後活動の中で知り合った他校の仲間たちと別のバンドを組み、専門学校へ進学してからも度々ライブハウスに足を運んでいました。

そんな中、出会ったのが"Light Bringer"というバンド。
"嬢メタル"なんて言葉も知らなかったわたしですが、1度彼らを生で見てみたいと思い、群馬の高崎フリーズ(ちょうど最近移転に伴って取り壊しがあったようですね)へと。

これまでプロのライブは何度か見たことがありましたが、一般的な"ライブハウス"で、知り合いではない人の演奏を見たのはこれが初めて。

目の前で演奏し、パフォーマンスをする彼らはやっぱり眩しくて、YouTubeを見ていた時よりも心を奪われていくのがわかりました。

そんな大好きなバンドを追いかけている中で、現在お世話になっているライブハウスへも足を運びます。

そしてある日、SNSを見ているとなんとそのライブハウスで求人をしていたというわけです。
すぐに電話をかけ、翌日には面接、お仕事体験を経て、わたしは"ライブハウスのスタッフ"になりました。

あれからもう10年近く経って、好きだったバンドも少しずついなくなって、ライブハウスの立ち位置も変わっていったと思います。

実際、わたしもライブハウスから離れて就職もしました。

でも、やっぱりライブハウスが好き。
ホールのコンサートよりも、どきどきわくわくが伝わるあの空間が、耳鳴りがしそうなほど大きな音が、一生懸命に夢を追いかける人々が、大好きなのだと、離れてみてより実感しました。

そんなわけで、今はライブハウスのお手伝いをしながら、大好きなバンド"Amiliyah"のスタッフをしています。

自分はプレイヤーには向いていなかったけれど、なにかを作りたい、表現したいという人々の力にはなれるのではないかと思っています。

長文になりましたが、このような人生を歩んできて、幸か不幸かライブハウスの魅力に取り憑かれている人間もいるんだなぁと、知っていただけたらう嬉しいです。

一般的な方からしたら、それこそ不要不急な場所。
でも、わたしにとっては息をする場所。

それがライブハウスです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?