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星空に見惚れて

6月の末。三重にある祖父母の家、母の実家の家族と共に帰省しました。
三重の内陸側に車を乗り進め、東京から約6時間超かけてやってきた。3泊4日の予定だった。けれど、自分にはそれ以上に長い時間を過ごした気がした。

時間の流れが早く感じ、街は忙しく騒がしい東京と比べ、田舎は静かで、時の流れは遅く感じ、汽車の音が町に響く。子供の頃は、夏休みによく、おばあちゃんおじいちゃん家に帰って、1ヶ月ほど過ごして、夏休みの宿題を渋々終わらせては、遊んで、遊んで、おばあちゃんに汽車で連れ出してもらっていたのを思い出す。
自分が小さな頃に祖父母の家で飼っていた犬たちは、自分の成長と共に、この世を去り、また違う犬が迎えられ、絶えず犬がいる状態だった。自分が知っている中でも2世代ほど、その前にもたくさんいたのだと聞いた。

自分が長く一緒に過ごしていた小さなチワワも、まだ寒かった頃に世を去ってしまった。今も決して忘れはしない、あの時の悲しみを。その時、東京にいたため、その現実を受け入れるのにそう時間はかからなかった。17歳と5ヶ月だったか。年齢を数えると、長い年月を共にしたんだなと感じさせられる。命というのは失ってから大切さを理解させてくれる、尊いもので、儚いものなんだ、と。

過去の誰かが言った言葉だろうか、星というのはこの世を去った命のことを指し、その輝きは何年もの年月を経て地球という惑星に届き、私たちの目に見えているのだと。死後の世界。世を去った彼らもまだ輝き続け、この宇宙に存在し続けている。
そんな星を久々に感じたこの旅。きっとどこかから僕たちを見守ってくれていたのだろう。

写真は僕が見た景色、祖父母の家の庭から見えた景色だ。
どの星も輝いていて、空一面に美しい模様お描いて、僕たちを魅了している。
見えているには天の川だ。こんなにもはっきり見えるもんなんだと感じさせられた。
現代の技術は素晴らしいものだ。
肉眼にはここまで美しく見えないけれど、写真ではそれを見せることができてしまう。
写真の醍醐味と言ってもいいだろう。

海外に行こうと思っている自分からするとこの景色はあまり見られないかもしれないなと考えさせられる故に目に焼き付けておくだけではなく、写真として残しておきたい気持ちもあった。
僕には君がどれかわからないけれど、きっと僕には君が見えていたと信じている。

世を去った命が星になると信じて。

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