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ついに。

日本近海のマイクロプラスチック。その20%あまりが人工芝の破片である事が明らかになっている。

厳密に言えば、その内の90%以上は、実は人工芝ではなく模造された芝。
私は、その人工芝に良く似た芝を模造芝と呼んでいる。
人工芝とは似て非なるもの。

人工芝とは、1960年代には環境保護を目的として、ヨーロッパで作り始められたもの。
2000年に入り、生産コストの問題から、多くは中国に工場を移転し生産が始まった。

ブランド品の生産なども中国で始まり、中国は世界の工場として発展する。そこから問題はスタートする。
中国の工場では、メーカーからの依頼品を正しく作ると同時に、技術を横流しし、いわゆるコピー品の生産を始めた。

ただ単に下請け工場として操業し、手数料を貰うより、学んだ技術を持ってコピーを作り販売する。
中国人の多くは貧しかった時代。
彼らはお金持ちになることに貪欲だった。
教えた技術を利用され、大量に作られたコピー品(模造芝)を安価で販売されてはたまらない。
そうして世界中の一流メーカーは中国から撤退する。

Mr.ビャンは私の友人でも有り、世界的なスポーツ企業の会長だ。
オリンピックのスポンサーも6大会連続でつとめている。
彼の会社も人工芝の生産を行なっている。年間の生産量は1326万平米。
1326カ所のサッカー場の面積に匹敵する。
世界でも5本の指に入る大工場だ。
たった小さな町工場から、数年で世界的工場に成長した。
彼とは家族の様な付き合いをしているが、そんな彼の工場から私は人工芝を買わない。
何故ならば、彼らの作る人工芝は大陸用だからだ。
乾燥した中国やアフリカの様な場所には向いているが、雨の多い日本には向かない。

人工芝の作りが違う。
中国工場で作られた人工芝は、雨に長く浸かると、加水分解し糸抜けが激しくなる。
糸を固定するバッキング材の原料によるものだ。

ビャンの工場の製品は、日本では販売されてはいない。

中国で大量に作られた人工芝工場は、世界の一流企業が引上げた今は、模造芝の工場として稼働している。
彼らが生産した模造芝が大量に日本に輸入されている。
日本のホームセンターや量販店、ECサイトやフランチャイズの人工芝屋。
安価で仕入れて高額で販売する。
日本の環境破壊になど関心が無い。

雨で抜けやすい粗悪な中国産模造芝が日本の海を汚し、更には危険物質が人体を犯し始めた。

続く。

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