2023.06.15 - 白糠町域から出土した先史時代土器付着物の安定同位体分析について
本プロジェクト文化チームは2023年6月15日、白糠町域における持続可能な食生活の実態を明らかにするため、町内遺跡から出土した先史時代土器について付着有機物の安定同位体分析を実施した。この分析方法によって、土器で煮炊きされていた食料の内容が大まかにではあるが、推測することができる。
分析対象は白糠町文化福祉センター所蔵土器で、サンプル採取および分析を株式会社パレオ・ラボに依頼した。分析を依頼した土器出土遺跡名とその時代を次に記す。
中茶路遺跡(縄文早期末)、左股遺跡(縄文中期)、上茶路遺跡(縄文晩期)、オンネチカップ遺跡(縄文晩期~続縄文初頭)、坂の丘遺跡(縄文晩期およびオホーツク文化終末期)。
最も古い土器はおよそ7000年前、最も新しい土器は紀元後12世紀代前後に当たるので、約6000年間の食の変遷を追うことができる。
上記7点について現在分析が進行中であるが、採取されたサンプルの量によっては、結果が出にくいこともあるとのである(株式会社パレオ・ラボ大阪営業所三谷智広氏より教示)。分析結果については、のちほど報告したい。(種石)
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