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風邪に抗生物質はあかん!~腸活のはなし

この前、まこちのお友達とお食事をしていたときのこと…
いまだに”風邪”と診断しておきながら、患者からの希望もないのに抗生物質を処方しているドクターがいるみたいだね。

それって、風邪の治療になってないばかりか、むしろ病気をつくり出してるからー!!斬り!
古すぎる…まこちの年齢がバレてしまうね(笑)

あー、”耐性菌”のことかとおもったそこのあなた!
半分正解。残念!!


実はもう一つ、重大な問題があって、それは腸内細菌のバランスを乱しちゃうことなんだ。
抗生物質というのは、細菌をやっつける薬だから、腸内の大事な善玉菌なんかも減らしてしまうんだ。
このあと、解説するね。


余談だけど…
賢いあなたなら知っていると思うけど、風邪というのは、いわゆるウィルス性の上気道炎(鼻や喉・咽の炎症)なので、抗生物質は効果がないの。
これは知っている人もだいぶ増えて来たよね。
さらには、子どもが風邪を引いた後によく起こす、急性副鼻腔炎や中耳炎なんかも、自然に治ることがおおいから、抗生物質を使わないドクターも増えてきてるんだ。


さて本題に戻るね


1.腸内細菌ちゃんのご紹介

最初に、このあとの話が理解しやすくなるように、登場する腸内細菌ちゃんたちを紹介するね。
読み飛ばしてもらって、あとから読んでもいいと思うよっ

①善玉菌 全体の20%
ビフィズス菌などの乳酸菌ちゃんたちだよ。
これはみんな知ってるよね!
糖質や食物繊維を分解して乳酸、酢酸をつくってるよ。
乳酸菌は、酪酸などの短鎖脂肪酸やビタミンB群などの栄養素をつくって、悪玉菌の増殖を防ぎ、体内の炎症を調整してくれてるんだ。

②悪玉菌 全体の10%
ウェルシュ菌、黄色ブドウ球菌ちゃんたちだよ。
食べかすを腐敗させてアンモニア、硫化水素、インドールなどの有害物質をつくるよ。
悪玉菌ちゃん達はお肉大好き!
これらが増えちゃうと、腸が炎症を起こしたり、うんちやおならが臭くなってくるよ。

③日和見菌 全体の70%
善玉菌優性の時は善玉菌を助け、悪玉菌優性の時は悪玉菌を助けるんだ。
ほんと、日和見だよね(笑)
この日和見菌の中に、肥満や糖尿病に関わっているフィルミクテス門とか、バクテロイデス門の細菌ちゃんが含まれるんだ。


2.腸内細菌ちゃんと病気の関係

腸内細菌ちゃんが関係している病気って結構多いんだよね。
ざっと挙げると、

認知症、うつ病、ADHD、自閉症、ALS、パーキンソン病、多発性硬化症、アレルギー、感染症、糖尿病、肥満、動脈硬化などなど…


どういう理屈で病気に関与してるの?っておもうよね。

腸内細菌ちゃん達の役割を知ることで、理解できると思うんだ。
少し難しい話になるけれど、頑張って読み進めてね。


①神経系の伝達物質の生成
BDNF(脳由来神経栄養因子)って知ってる?
神経細胞を増やしたり、活性化させるホルモンのようなものなんだけれど、これも腸内細菌の働きによって生成されてるんだ。
認知症との関わりが深い物質だよ。
他には、気持ちが落ち着く神経伝達物質GABAとかセロトニンとか、記憶や意識をはっきりさせるグルタミン酸炎とか、そういった神経で働く物質の生成に、腸内細菌が関わっているんだ。
だとしたら、腸内細菌ちゃんのバランスが崩れちゃって、これらを生成する大事な菌が減ってしまったら、神経系の病気が起きやすくなりそうだよね。

②免疫(炎症)のコントロール
炎症というのは、免疫反応の一種だよ。
腸内細菌ちゃんの中には、免疫反応を促進する子や、逆に抑制する子がいるんだ。
免疫が働かなくなると、風邪やインフルエンザなどの感染症に罹りやすくなるよね。
逆に免疫が過剰に働くようになると、不必要な炎症を起こして、いろんな病気の原因になるんだ。
認知症、糖尿病、肥満、動脈硬化などの多くの病気が、慢性の炎症が関与していることがわかってきてるんだ。
慢性炎症は老化の原因でもあるから、腸活は美容にもいいはずだよね!

③糖の吸収
日和見菌ちゃんの中に、フィルミクテス門とバクテロイデス門という子たちがいるんだけれど、この2種類のバランスによって太りやすかったり、糖尿病や肥満になりやすいことがわかってるんだ。
フィルミクテス門の方が悪い方で、糖の吸収が増えて、糖尿病や肥満になりやすい方だよ。
太りやすい体質、食べても太らない体質ってのは、実は腸内細菌のバランスだったりもするんだね!

その他、善玉菌は、短鎖脂肪酸をつくりだして、インスリンの分泌を助けているんだ。インスリンは、血糖値を下げる大切なホルモンだね。

腸内細菌ちゃんのバランスが悪くなって、血糖値が上がってくると、AGEs(糖化最終生成物)というのが血液中にできやすくなるんだ。
このAGEsは、慢性炎症を引き起こす物質の代表選手だよ!
やっぱり、美容のためにも腸活!


3.腸活のはなし

ようやく腸活のはなしにたどり着いたね。
斎藤糧三先生のご著書(下にリンク貼るね)の5Rの考え方がわかりやすかったから、その内容をもとに解説するね。

①Remove 原因除去
今回の主題の抗生物質は、腸内細菌ちゃんのバランスを壊しちゃうから、安易に使わないこと。本当に必要かどうかをしっかり判断しなきゃだよ!

フードアレルギーを起こす食品、ストレス、薬剤、過剰な悪玉菌を避けるってことね。
フードアレルギーはアメリカでは、小麦、トウモロコシ、卵、牛乳、大豆、甲殻類、ピーナッツが95%なんだそうだ。

霜降り肉や加工食品は悪玉菌を増やしちゃうから腸が弱っている時は避けた方がいいね。
あとは、砂糖や白米、麺類などの精製糖質も、フィルミクテス門が増えちゃうから良くないよね。

今回はあまり詳しく書かなかったけど、アルコール、カフェイン、カゼイン(牛乳に含まれる)、グルテン(小麦に含まれる)、加工食品(ベーコン、ウィンナーetc)とかは、リーキーガット症候群を起こして、アレルギーや慢性炎症の原因になるから、やっぱり避けた方が良い食べ物だよ。
リーキーガット症候群は大切な概念だから、また別の機会に紹介するね!

②Replace 消化酵素の補充
充分に消化されないタンパク質が、腸に運ばれてしまうと、それを異物として認識して不必要な免疫反応が起こるんだ。
だから、よく噛んで食べなきゃ!
それから、プロトンポンプ阻害剤という強力な胃酸を抑える薬があるんだけれど、これも消化不良を起こしてしまうから、要注意!
まこちの経験でも、なんとなくダラダラ処方されてることが多いから、気をつけて!
「○○プラゾール」って名前がついていることが多いから、胃薬飲んでる人はチェックしてみてね。


③Repopulate/Reinoculation 善玉菌の移植

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プロバイオティクスやプレバイオティクスだね!
プロバイオティクスというのは、乳酸菌などの体によい働きをする細菌のことだよ。
味噌、納豆、ぬか漬けなどの発酵食品に含まれるんだ。
チーズやヨーグルトにも含まれるんだけれど、牛乳自体が日本人の体質に合わなかったり、カゼインを含んでいたりするから、まこち的にはやっぱり日本食の発酵食品をおすすめするよ!

プレバイオティクスとうのは、食物繊維やオリゴ糖など、善玉菌の働きを助けるもののことだよ。
オリゴ糖はニンニク、たまねぎ、ゴボウ、アスパラガス、味噌、豆乳なんかに含まれるよ。


④Repaire 修復
痛んだ腸を修復するには、きちんとした栄養が必要なんだ。
タンパク質、ビタミンB群、グルタミン、ビタミンA・D、亜鉛などが、修復の材料になったり、修復過程で重要な働きをするよ。
あとは、過剰な炎症を抑えるためにω3系の脂肪酸もしっかりとること。
亜麻仁油やえごま油に含まれるαリノレン酸、靑魚に含まれるEPA、DHAだよ。


⑤Rebalance 不均衡の是正
一時的に腸内環境を良くしたって、おおもとの生活習慣がよくないままだったら、また悪くなっちゃうよね。
④までの腸活で、改善した腸の状態をキープしようね。


4.おまけ

腸内細菌ちゃんたちの、偉大な働きや、病気との関係、わかってもらえたかな?
抗生物質くださいとか、言っちゃダメってわかってもらえたかな?


最後に少し、余談だよ。
実は腸内細菌叢は、出産の時のお母さんの産道で受け取っているんだ。
母乳を飲むときにももらうみたい。
だから、帝王切開で生まれたり、人工ミルクで育つと、腸内細菌のバランスが悪く、病気になりやすいんだって。

だから、出産を控えた妊婦さんにこそ、腸活がんばって欲しいなって思う。

あとね、調べてみたら、自宅で腸内細菌分析を受けられる検査もあったよ!
通販でキットを購入して、自宅で便を採って郵便で送るんだって。
分析内容がしっかりしているのがいいと思うから、お値段はだいたい2万円くらい。
リンクはこちら→ マイキンソー

まこち、やってみようかな(笑)
もし、受けたら、結果を報告するね!





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