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メリー・ゴードン:「感情リテラシー」の生みの親 (究極のチェンジメーカー #1)

「究極のチェンジメーカー」シリーズについて
私たちアショカは世界最大の社会起業家ネットワークです。1980年創立以来、アショカ基準の社会起業家を発掘しており、2020年までに世界90カ国以上で約3,800人を「アショカ・フェロー」として選出してきました。彼らは、社会にある問題の表面的な応急処置ではなく、それらの歪みを生み出している水面下の仕組みそのものを変えています。この連載では、社会を大きく変えている、「究極のチェンジメーカー」の名にふさわしいアショカ・フェローを一人ずつ紹介していきます!

エンパシーを教育プログラムに導入した社会起業家

メリー・ゴードンは、1996年にカナダのオンタリオ州でRoots of Empathyという、エンパシーを育むためのプログラムを始めました。エンパシー(empathy)とは、自分の心を他者の心に(想像力で)重ねて、その人の
吸う空気を感じとる能力のことです。

メリーは赤ちゃんを「先生」として教室に招待して、生徒が赤ちゃんの感情や行動を観察する事により、他者と自分の感情が理解出来る様になるという魔法のプログラムです。5歳から13歳までを対象に、学校で9か月かけて行われます。

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目的は生徒が「感情リテラシー」を身に着けること。つまり自分や他者の感情を理解し、表現する力を育むことです。2010年にメアリーは、国連の国際識字デーのイベントにて初めて「感情リテラシー」についてスピーチを行う等、共感力が持つ力について国際的な影響力を与えています。

自分の心が理解できると、他人の気持ちも自然とわかるようになるため、このプログラムを導入することにより、いじめや仲間はずれが90%減少し、喧嘩も50%減ったという科学的調査結果も出ています。

今まで参加した人数は100万人以上。現在は14ヵ国でプログラムが実施されており、世界中にインパクトをもたらしています。

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メリー・ゴードンの講演(日本語字幕つき)

「ジョニーがりんごを3つ持っています。エミリアがりんごを2つ取りました。算数の問題では、『りんごはいくつ残るでしょう』と聞かれます。ルーツ・オブ・エンパシーでは全く違う質問をします『2つりんごを取られたジョニーはどんな気持ちになるでしょう?』」

そんな風に始まるメリー・ゴードンの来日講演をぜひご覧ください!
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もっと詳しく知りたい方へ
アショカ・ジャパン代表によるブログ記事:感情リテラシーとエンパシーについて
Mary Gordon - Ashoka
Roots of Empathy
TEDxTownshend

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