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1年ありがとう! 番外編の番外編!?TWGのおすすめメニュー


1. はじめに


 先日、noteから私が投稿した中で今年1年によく読まれた記事が、何だったかが送られてきた。私の予想では古書かなと思っていたのだが、1位は「100回記念」だった。正直、そこまでこの記事が読まれているという自覚がなかっただけに驚いたが、その反面嬉しくもあった。
 そこで今回は番外編として、TWGのティーサロンに行った際のおすすめメニューを紹介する。個人的には好きなものばかりなので、参考になれば幸いだ。


2. おすすめメニューの前に


 具体的に紹介する前に、気になった料理と紅茶が合うのか心配な場面もあると思う。そこで、お節介ながら、そういったシチュエーションで使えるフレーズを記しておく。

「この一品とこの紅茶は合いますか?」
→Is this dish match with this tea?
(イズ ディス ディッシュ マッチ ウィズ ディス ティー?)

ここで「はい」なら、問題がない。ただ、微妙な顔をされたり、返答として「いいえ」と返ってきたりすることもある。その際には、こう尋ねて欲しい。

料理を変えたくない場合
「この一品に合う紅茶はどれですか?」
→Which tea is good match with this dish?
(ウィッチ ティー イズ グッド マッチ ウィズ ディス ディッシュ?)

紅茶を変えたくない場合
「この紅茶に合う一品はどれですか?」
→Which dish is good match with this tea?
(ウィッチ ディッシュ イズ グッド マッチ ウィズ ディス ティー?)

 あるいは、そもそもどれと組み合わせたら良いか迷うこともあるだろう。その場合は、最初におすすめを尋ねるのが良いだろう。詳しくは100回の記事を参照して欲しいが、ここにも2 フレーズだけ記載しておく。

「おすすめの紅茶は何ですか」
→Do you have any recommendations among black tea?
(ドゥー ユー ハブ エニー リコメンデーションズ アモング ブラック ティー?)

「おすすめの一品は何ですか」
→Do you have any recommendations among dishes?
(ドゥー ユー ハブ エニー リコメンデーションズ アモング ディッシーズ?)


3. おすすめの料理3選


 さて、ここからは私が好きな料理を3つ紹介する。また、他の菓子やマカロンにも言えることだが、私が好きな物以外にもラインナップがあるので、気になったものはどんどん試してみて欲しい。取り上げる物の中には、日本での扱いがないものもあるかもしれないので、その場合はシンガポールに遊びに行ったときの楽しみと捉えてもらえると幸いだ。ちなみに、紹介の順番に特に意味はない。

・WAGYU BUTGER(ワギュウ バーガー)


 シンガポールまで行って和牛かよ、と思われるかもしれないが、私も適当に選んだ訳ではない。本当に美味しいのだ。
 実を言えば、私は元々「TWGでバーガーとかナンセンス」と思っていた。しかしある日、隣りの席に座った方が紅茶とこれを頼んでいた。何となく雰囲気から出張のような印象があり、わざわざバーガーを食べに来店したことが伺えた。その様子から、少し興味を惹かれつつも、店内を見ると、別の人もバーガーを注文している。どうも、人気商品らしい。
 実際に食べてみると、肉の味がしっかり感じられる仕上がりだ。1口に入らないのが悩みの種なくらい、分厚いミートパティ―と野菜やチーズそれにバンズとのマリアージュが楽しめる。加えて、注文時に焼き加減をオーダーできるのも、サロンならではだろう。個人的にはいつもミディアムを注文しているが、多分他も美味しいと思うので、好きに注文して欲しい。もちろん、言うまでもなく相性の良い紅茶もあるので、その点も安心してトライできるのもポイントだ。


・EGGS BENEDICT(エッグス ベネディクト)


 色々なカフェのメニューで見かけるエッグベネディクトを、TWGで頼まなくても……と、バーガーに引き続きこちらも思われそうだが、この一品もわざわざここに書く位には推薦したいのだ。
 特筆すべきは、イングリッシュマフィンの表面にカリカリとしたコーンフレークが付いている点だろう。このお陰で、ふわふわかつカリカリのパンが実現しており、上に乗った具材と合わさって歯ざわりも含めて非常に楽しい料理になっているのだ。ちなみに、具材はサーモン、アボカドのワカモレ、そして牛のパストラミがあり、ソースも一般的なオランデーズソースと、少しスパイシーなベアルネーズソースの2種から選択可能となっている。
 個人的には以前あった、牛の頬肉がおすすめだったのだが、今回メニューを見返して無くなっていることに気付いた。しっかりと煮込まれた牛の頬肉と、ソースやパンのマリアージュを噛み締められる仕上がりとなっていただけにショックだが、また新たに加わったビーフパストラミも試そうと思う。
 中途半端な紹介となり申し訳ないが、具材は好きな物や興味をそそられた物を選択して欲しい。

・TREFFLE CROQUE(トリュフ クロック)


 トリュフ風味のキノコが乗ったチーズのオープンサンドで、シンプルな具材ながらも奥深い味わいとなっている。最初に注文したサロンで「私のお気に入り」と店員さんが話していたのも頷ける仕上がりで、キノコやトリュフ好きならきっと気に入るはずだ。
 様々な紅茶と合うはずだが、個人的には初めてSmoky Earl Grey(スモーキー アールグレイ)とのペアリングをした覚えがあり、スモーキーフレーバーの奥深さとペアリングの妙味を実感した一品となった。ぜひ試す機会があれば、Smoky Earl Greyとマリアージュしてみて欲しい。
 余談だが、TREFFLE CROQUEはアフタヌーンティーのプレートにも組み込まれているので、デザートや菓子と一緒に楽しめる。午後のお茶に立ち寄った際には、ぜひ候補の1つにしてもらえると幸いだ。
 また、クロックムッシュはトリュフ以外にも、サーモンがある。こちらは試してはいないが、TWGのことなのできっと美味しいと思う。今興味のある方は、ぜひ試して見て欲しい。



4. おすすめの菓子3選


 ここからは、スイーツを取り上げる。TWGには下記以外にも様々な菓子があり、アイスクリームやチョコレート等もある。ただ、個人的には試したことがない物も多いため、ここでは言及しない。非常に主観的だとは思うものの、興味を持ってもらえると嬉しい。

・SIGNATURE CAKE(シグニチャー ケーキ)


 実を言うと、正式な名前が分からない。ただ、店員に「シグニチャー ケーキ」と言えば伝わるので、私もこの名で呼んでいる。ちなみに直訳で「名物のケーキ」という意味になる。
 甘酸っぱい苺ジャムが入ったクリームブリュレ風のタルトで、表面はパリパリキャラメリゼという仕上がりになっている。バニラビーンズ入りのクリームといちごの相性が良く、豊な風味ではありつつも、最後まですっきり食べられる味わいだ。
 また、食べている分にはあまり分からないのだが、菓子に紅茶のフレーバーティーSingapore Surprise Tea(シンガポール サプライズ ティー)を使用しているらしい。万が一店員に「シグニチャー ケーキ」で通じなかった場合は、茶葉のことに言及すれば絶対に分かってもらえるはずだ。

・FROM THE TROLLEY(フロム ザ トローリー)


 おすすめと書いておいてなんだが、何か特定のケーキを示している訳ではない。TWGのティーサロンにはいつもガラスケースの中にいくつかのケーキやタルトが入っており、季節ごとにも内容が変化するのだ。
 中途半端なおすすめの仕方で申し訳ないとは思うが、見た目から選べるため、店員と会話しながら自分の気になるケーキを選び、その上で紅茶のアドバイスを受けられるのがポイントだ。時には、自分がメニューをいくら見ても気にしなかったであろう茶葉を勧められることもあるので、新たなペアリングや紅茶を開拓したいときには、非常に良い方法だと思っている。ちなみに、今まで食べたのは栗のエクレア、苺タルト、チョコレートケーキ等があったと記憶している。
 最後に、この方法を試す際は、気になったケーキは最初に注文あるいは取り置きをするのをおすすめする。個人的には悩んでいる間に最後の1つがなくなってしまった……という経験もあるため、絶対に食べたいときは特に注意して欲しい。

・SCONES(スコーン)


 上記の華々しい印象とは異なるが、やはり外せない。TWGのスコーンは、緑色の干し葡萄が戻した状態で入っており、非常に瑞々しく、焼き菓子のバター風味と爽やかな甘みが一緒に感じられるのだ。実を言えば私はレーズンが嫌いなのだが、それでも平気で食べられる位においしい。
 注文すると、クリームとお茶をブレンドしたティーゼリーが一緒にサーブされる。これらを付けながら食べるのが、また楽しいのだ。余談だが、クリームについて店員に尋ねるとクロテッドクリームと言われるのだが、正直なところ生クリームではないかと思っている。
 おすすめの菓子にわざわざスコーンを挙げたのは、その味わいも理由の1つだが、汎用性の高さもある。さすがに万能とは言えないものの、比較的飲みたい紅茶とのペアリングがしやすく、店員にも「やめておいた方がいい」とアドバイスを受けることが少ない印象だ。そのため、飲みたい紅茶が先に決まっているのに菓子が決まらない、といった場合には非常に便利なスイーツと言える。
 ちなみに、シンガポールのTWGではクリームやゼリーは持ち帰れないが、スコーンだけならテイクアウト可能だ。万が一、注文し過ぎてお腹いっぱいになっても安心なのも有難い。


5. おすすめのマカロン


 最初にこの記事を構想したとき、菓子と一緒にまとめようかと思ったのだが、時には料理はおろかスイーツも入らないときがある。そういったときでも、紅茶のみよりも何かと一緒に楽しみたい。そういった場合のために、TWGで恐らく1番軽い菓子のマカロンだけは、別に書くことにしたのだ。
 他の店であまりマカロンを食べたことがないため、比較はできないが、個人的には甘さが丁度良い上に、味わいのバラエティーも豊富で気に入っている。時には期間限定の味わいが登場することもあるので、興味のある人はぜひチェックしてみて欲しい。

・Grand Wedding Tea, Passion Fruit & Coconut(グランド ウェディング ティー、パッションフルーツ&ココナッツ)


 ココナッツ由来と思われる甘味とパッションフルーツの酸味のバランスが絶妙で、個人的には1番気に入っている。さっぱりした後味も相まって、お腹の余地がなくても食べられてしまう。また、甘酸っぱい味わいは、比較的多くの紅茶との相性も良い。情けない話、Grand Wedding Teaの要素はあまり実感できないのだが、こちらもトロピカルフルーツのような風味だ。南国の果物が好きな方には、ぜひおすすめしたいマカロンだ。

・Number 12 Tea & Tiramisu(ナンバー12&ティラミス)


 最初にメニューを見たとき、コーヒーをしみこませたビスケットで作るスイーツがティラミスなので、紅茶との相性は悪いのではないかと思い、それから長らく敬遠していた。しかし、店員にマカロンのおすすめを尋ねると、結構な頻度でこのフレーバーが登場する気がするので、注文してみた。
 香りとしては少しコーヒーやココアのような香ばしさがあるが、食べてみると紅茶と合う。個人的に意外だったのが、おいしいだけでなく、このマカロンと紅茶を合わせると、単体や他の菓子では見えなかった、紅茶の側面が見えることが多い点だ。イメージ的には、紅茶の風味に接ぎ木するような感じで、両者が渾然一体となって新しい境地が見える。非常に面白いので、ぜひ気になる紅茶とペアリングしてみて欲しい。

・ Bain de Roses Tea(ベイン デ ローゼーズ ティー)


 正直、3つ目は以前取り上げたこともあるBain de Roses Teaのフレーバーが付いたマカロンだ。紅茶の記事にも書いたようにバラの香りが強く、口の中に花びらが入ったのではないかと思う程にしっかりしている。その茶葉を使ったマカロンとだけあって、こちらもバラの香りが強い。
 少し個性の強いマカロンになるため、紅茶とのペアリングの意味では少し難しいかもしれないが、綺麗なピンクの色味も含めて素敵なので、ぜひバラの香りが好きな人や、Bain de Roses Teaが気に入った人は試してみて欲しい。


6. おわりに


 今回の内容を書くことになったのは、一重に100回の記事が人気だったからだ。普段あまり閲覧数にとらわれないようにしているつもりだが、改めて読んでくださる方が居ることを実感すると本当に嬉しい。また、多くの方が紅茶に関心を寄せているという事実も、同志を得たようでワクワクする。
 冒頭にも書いたことと重複するが、記事を書くにあたって、改めてメニューを見返すと、全く食べたことのない菓子や料理も多かった。自分では色々と試してきたつもりだっただけに、少し驚いたものの、好みにかなり偏りがあることを実感した。
 ただ、私がここに挙げたものは、全部自信を持っておすすめできるものばかりだ。もちろん、他にも美味しいメニューはあると思うものの、どれにしようか決められないときは参考にしていただけると嬉しい。



 今日の更新で、2023年の「根掘り・葉掘り・茶掘り―紅茶探訪―」は終わりです。本年も連載を読んでくださり、本当にありがとうございました。2024年も引き続き連載するので、ぜひ今後ともお付き合いいただけますと幸いです。


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