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Grand Darjeeling(グランド ダージリン)―名前も見た目も圧倒的。

 以前、同じダージリンであるDarjeeling Nouveau Tea(ダージリン ヌーボー ティー)との飲み比べの記事を書いた。しかし、Grand Darjeelingだけを取り上げたことはなかったので、今回取り上げることにする。

 最初に断っておくと、Grand Darjeelingは今まで紹介したどの茶葉よりも値段が高い。少量だけ試そうにも量り売りはなく、高級そうな黒いガラス瓶に入ったタイプしかないのだ。他の茶葉は缶に入って売られていることを考えると、既にパッケージから印象が違っている。贈答品としては非常にインパクトがあるものの、80gの内容量でS$110(日本円で大体8800円程度)のため紅茶好きな相手でない限り、あまりおすすめしない。同じくらいの値段を出して紅茶をプレゼントにするのなら、2種のフレーバーを組み合わせた方が一般受けは良いだろう。

 さて、茶葉の味や香りではない所についてあれこれと書いてしまったが、もちろんGrand Darjeelingが美味しい茶葉に変わりない。香りは爽やかな印象で、他のダージリンと同様に緑茶と同じ茶葉だということを思い出す仕上がりだ。味はさっぱりしており、色味こそ薄めの紅茶色ではあるものの、味はかなり緑茶に近い。また、後味が新芽を彷彿とする柔らかな苦味を持っており、春を感じる風味になっている。飲み方としては、ストレートがおすすめだ。ミルクやレモンを入れたことはないが、Grand Darjeelingの持つ繊細な苦味やフレッシュさを損なう可能性があるからだ。
 後味をさっぱりとさせることができる茶葉のためマリアージュを考えるのなら、中国茶のような使い方が可能で、食事系であれば場合は何でも合うだろう。個人的には、スモークチーズと竹輪のサンドイッチと合わせてみた。燻製の香りにも負けることなく、和風のオープンサンドと紅茶の組み合わせを楽しめた。
 またスイーツと合わせる場合は、シュークリームや生クリームを使ったケーキ等がおすすめだ。シンプルなクッキーやパウンドケーキも悪くはないと思うが、しっかりとした味を持つ菓子の方がGrand Darjeelingの持つさっぱりとした味や香りを引き立てると推測する。

 前述したように、Grand Darjeelingは瓶入りのみの販売だ。ティーバッグもなく、量り売りもないため、少量を試すのならティーサロンが良いかもしれない。立派な包装はドキドキして面白いが、茶葉としては値が張るのも事実だ。関心を持ってくださった方には是非手にとってみて欲しいものの、どれでもいいからダージリンを試したい人の場合は、他のものを先に試してみた方が良いかもしれない。

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Grand Darjeelingの瓶と箱


ダージリン飲み比べの記事はこちらからどうぞ。
年末駆け込み企画!TWGの2021年ダージリンファーストフラッシュ2種を今更ながら飲み比べてみた|足羽 椋子|note


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