見出し画像

Rize BOP(リゼ ビーオーピー) ―トルコのチャイはストレートで。

 これまで飲んできた中で、ミルクティーに合うタイプの紅茶が好きな傾向にあるように感じている。好みの味がしそうな茶葉を試したいという思いから、今回は茶葉のメニュー表で気になった、トルコの茶葉Rize BOPを取り上げることにした。恥ずかしながら読み方すら分からないまま購入したが、地名のようだ。ちなみに後半に付いているBOPは茶葉のランクで、細かめのものになる。

 袋を開けると、非常に細かな茶葉が見える。今までで飲んだ中では、タンザニア産の紅茶Kilimanjaro Snow Tea(キリマンジャロ スノー ティー)が似ている気がする。香りも穏やかで、期待値が高まる。
飲んでみると、少しアフリカの紅茶よりも大人しい印象だ。水色としてはしっかりと濃いめなのだが、味わいとしては少しあっさりとしており、最近取り上げた物でいえばLovers Leap Pekoe(ラバーズ リープ ペコ)と近しく感じる。
 飲み方としては、やはり味わいや香りを知る意味でストレートを試して欲しい。前述のような穏やかかつしっかりした風味が感じられるはずだ。何かを加えたい場合は、トルコ流のチャイと同じように、砂糖を入れるのがおすすめだ。チャイと言うと、インドのスパイスを入れたミルクティーを思い浮かべる人も多いかもしれないが、トルコでは濃いめに抽出したストレートに砂糖だけを加えたものをチャイと呼ぶらしい。私も試してみたものの、飲んだことがないこともあり、普通に砂糖入りの紅茶という印象だった。きっとトルコのチャイを飲んだことがある人なら、分かる味なのだろう。

 食事でも菓子でも基本的に何でも合うと思うので、ペアリングに悩むことはあまりないはずだ。食事系の場合、シンプルなサンドイッチやトーストがおすすめだ。個人的にはリコッタチーズトリュフ塩を混ぜたものを塗って焼いたトーストと合わせてみたところ、紅茶の持つ個性と喧嘩することなく、味わうことができた。穏やかな個性のため、ソーセージを挟んだホットドッグのような濃厚な料理の場合だと、食事が少し勝ちすぎてしまうかもしれない。
 スイーツの場合も、特に難しく考える必要はないだろう。ただ、少しシンプルな味わいのものがおすすめだ。具体的には、焼き菓子やロールケーキが良いと思う。ちなみに生クリームを使ったショートケーキ、どっしりとしたチョコレートケーキなどは紅茶に勝ちすぎてしまう可能性がある。私が試した中では、こしあんと有塩バターをバケットに挟んだ餡バターが良かった。濃厚さが餡の甘みで緩和されており、Rize BOPともぴったりだった。

 最後に、Rize BOPは量り売りのみでの販売だ。前述の通り細かい茶葉のため、茶こしもパンチで穴を開けたようなタイプではなく、網目になっているものを使う必要がある。保管する際も、袋をジップロック等で二重にしないと零れてきてしまう。茶葉の中でも扱いやすくない部類だとは思うが、トルコに旅行したことのある人や関心のある人はもちろん、トルコ流のチャイが好きな人にも試してみて欲しい紅茶だ。

参考文献
やまでら くみこのレシピ「トルコ紅茶『チャイ』の作り方や飲み方を解説!グラスやポットも紹介。」(2023年3月28日17時48分閲覧)
トルコ紅茶「チャイ」の作り方や飲み方を解説!グラスやポットも紹介。 | やまでら くみこ のレシピ (kumiko-jp.com)


Rize BOPの量り売りの茶葉が入った袋。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?