Tea 380(ティー 380) ー3種の茶葉が織りなす妙味
紅茶ブランドTWGのティーサロンで茶葉の量り売りを頼むと、本棚のようにズラリと並んだ棚から、該当の紅茶が入っている缶を取り出してくれる。用意してもらう間暇なので、棚を眺めていると、えらく名前が短いラベルを見つけた。それが、今回のTea 380だ。
今まで取り上げてきたものの多くは、基本的に誰かからのおすすめや気になった地域で栽培されたものを選択してきたが、今回は違う。一応買う前に公式の本で中国茶の一種であるホワイトティーと台湾の烏龍茶がブレンドされた紅茶だとはチェックしたものの、どういった香りかよく知らないまま購入した。
袋を開けてみると、菓子を彷彿とさせるような少し甘い香りがする。見た目はとしては、前述の通り、紅茶とホワイトティーそれに烏龍茶の茶葉がミックスされているだけでなく、花弁も彩を添える形で混ざっていた。抽出してみると、甘い香りが一層強くなり、バニラといちごを合わせたような甘い香りがする。今まで紹介した中では、Crystal Queen Tea(クリスタル クイーン ティー)が近い印象だ。
飲み方としては、ストレートがおすすめだ。もしかすると、ミルクティーは可能かもしれない。ただ、レモンはフレーバーティーのバランスを損なう可能性があるため、あまりおすすめできない。
味わいや香りに癖がある訳ではないが、複数の茶葉が混ざり合った紅茶という成り立ちのため、マリアージュは少し気を付けた方が良いように感じる。
食事系の場合、烏龍茶の要素に焦点を当てると、良いまとまりが出るのかもしれない。実は、個人的にはゆで卵を燻製マヨネーズで和えたサンドイッチと組み合わせてみたが、可もなく不可もなくといったところで、おすすめできるようなペアリングではなかった。そもそも、甘い風味を持つフレーバーティーなので、もしかすると食事系と合わせることが難しい可能性もあるように感じた。
スイーツなら、ドライフルーツが沢山は言ったパウンドケーキのように、風味の強い焼き菓子が良さそうだ。個人的に食べたことがないので確証はないものの、ブリオッシュをオレンジリキュールに漬けたサバランも合うのではないかと推測する。上記に挙げたスイーツは、フルーツが入っているが、その点が重要なのではなく、バター以外にも強い風味を持つ所がポイントだ。個人的にはカヌレを合わせてみたところ、ラム酒の風味が紅茶とよく合っていた。
最後にTea 380は量り売りのみの販売となっており、ティーバッグはない。ただ、紅茶以外に2つのお茶をブレンドしているフレーバーティーは珍しいので、少し変わったものを試したい人はぜひ手に取ってみてほしい。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?