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高齢の知的障害者は施設で暮らしている率が高い

さて、のぞみの園では65歳以上の高齢者の居住環境についても調査しています。


知的障害のある高齢者の約50.7%が障害者支援施設や介護老人福祉施設などを利用しています。


一般の高齢者の場合の施設入居の割合は3.8%なので、これはかなり高い割合です。


理由としては、一般の高齢者では在宅で介護したり、身の回りの世話をしてくれる配偶者や子供がいることが多いのに対して、知的障害者では、配偶者や子どもがいないケースが多いので、高齢になると施設に入所する割合がたいへん高くなるということが考えられます。


利用している場は、障害者支援施設が最も多く約26%。


以下、多い順に、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、グループホームおよびケアホーム、救護施設、精神科病院、養護老人ホームとなっています。


約半数にあたる残りの在宅の人は、親、きょうだい、あるいはその他親族などが介護支援をしていると推測されます。


これがすなわち、現在の知的障害者が「親なきあと」に生活を送っている場となります。


わが子の将来がイメージできるのではないでしょうか。


(障害のある子の家族が知っておきたい「親なきあと」渡部伸著)

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