自身を過信せず、準備は早めに

ある自治体の福祉担当者によりますと、障害のある子どもの将来が不安だという人が役所に来たはいいけれど、その親の話自体がよくわからない。


調べてみると、親に認知症が始まってて、実は子どものほうがしっかりしていた、というケースが多くあるとのことです。


わが子のめんどうを見るために、自分がしっかりしなくてはいけない、ボケてなんかいられない、と気が張っている人は多いですが、そう思いどおりにいくとは限りません。


自分自身の能力の低下や事故などの突発的なアクシデントは、いつ来るかはまったくわからないのです。


自分の力を過信せずに、いつかは判断能力が衰えることを覚悟して、できるうちにできることはしておきましょう。


まずは、シミュレーションとライフスライルカルテから。そして本当にその必要があると少しでも感じたときには、ためらわずに遺言を書く、任意後見契約を結ぶ、日常生活自立支援事業を申し込むなど、適当と思われる方法にトライしてみてください。


これらは、必ずいざというときのセーフティーネットになってくれます。


あせらなくていい、ただできることはできるときにやっておく。


そうすれば「親なきあと」も子どもは社会の中で生活していけます!

(障害のある子どもの家族が知っておきたい「親なきあと」渡部伸著)

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