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明日ノ澪
2024年2月28日 01:58
「ねえ、もっと、」騒がしい商店街の奥は妙に静か。慣れないラブホテルに私と彼の二人。何故だか涙が溢れた。「もっと触ってよ」やっぱり恥ずかしくなって、黙った。ああ。このまま今夜、これからもきっと、何もないんだ。強気も弱気も、恋も悪寒も、このカビ臭い部屋へ勢いよく流れ込んでくる。涙を誤魔化したくて、とりあえず右横を見る。この大きな窓からは、街と山が重なった変な景色が見えるのだ