「楽しむ」の捉え方が違うだけ
もうすぐ1歳8か月を迎える娘は、夜は私と一緒じゃないと寝られない。
お昼寝なら、夫の運転する車でチャイルドシートにしっかりホールドされながらとか。
歩いてる時も、夫に抱っこされながら寝てくれる。
お昼寝なら・・
夜だと何が違うのか。
娘としては、夜は夫とどんなに楽しそうにキャッキャ過ごしていても、「眠りに落ちる」瞬間は私のお腹に頭を乗せながら・・・が良いみたい。
子ども目線で見て、パパとママでは役割が違う、というのはなんとなくわかる。
でも、性別でどうこう言うつもりはなく、「パパ」と「ママ」の違いというより、それぞれのキャラクターの違いなんじゃないかと思う。
夫と私では、娘は求めているものが違うような気がするのだ。
それは、「男親」に対してと「女親」に対してというような意味ではなく。
「夫というキャラ」と過ごす時と、「私というキャラ」と過ごす時の娘の表情や反応に違いがある、という感じ。
どっちのほうが楽しそう、という尺度でもないし。
どっちといる時の方が笑顔が多い、ということでもない。
ただ。
悲しいかな。
私に対しては全力で嫌がることも、夫だったらニコニコして受け入れる・・・みたいなことはある。
例えば、お風呂。
私が娘の顔を洗うときは、娘は激しく「びょえ~」と泣く。
頭を洗うときもそう。
目にしみないように配慮しながらお湯でシャンプーを流すと、一所懸命に目を閉じて頑張っているけど、やっぱり「びょえ~」と泣く。
それが、夫と一緒だと、違う。
ニコニコとまではいかなくても、娘は、顔も頭も夫が洗うのを受け入れている様子。
私のときみたいに、泣かない。
一所懸命、目を閉じてるだけ。
夫は、「森のお風呂に動物たちがみんなで入る・・って話を読んでから、娘が頭からシャワーかけられるのも慣れてくれた」と言うのだが、、、、
その絵本。
私も1日に何度も読んでるよ!!
娘が大好きなお話しなので、何度も何度も「読んでー」と持ってくるから。
私も、その絵本に出てくる通りに、「ライオンさんも身体洗ってたね~」「お湯をざぶーん(そういうフレーズが絵本に出てくる)」と言っているのだが、そんなことでは娘はほぐれてくれない。
(夫によれば、「ざぶーん」でお湯をかけても大丈夫、らしい)
夫に対抗したいわけではないのだが。
それぞれの得意分野があるなら、お互いの強みを活かして補い合えば理想的なのかもしれないのだが。
でも、なぜなんだ。
「なぜなんだ」と思い続けていて、今日ふと。
「私たち(夫と私)は、娘から見てキャラが違うのでは?」と思い至った。
育休初期、友人に「子育て、楽しんでねー」と言われたことがある。
文字通り、夫は「楽しんで」いる。
生後2か月から始まる予防接種のスケジュール組みとか。
事前に調べて、月齢に合わせた離乳食を作る、とか。
週末の遊び場をリサーチして予約して、とか。
そういうのは、しない。
でも、娘と一緒にお昼寝したり、娘を抱っこしたまま彼女の言うがままにあちこち歩き回ったり。
その、1つ1つというのか。
「瞬間を楽しんでる」感じがする。
「点を楽しんでる」とも言える気がする。
一方の私。
なんとなく「タスクをこなす」になりがち。
朝7時半に保育園に送っていくから、朝ごはんは6時半~6時40分くらいには食べ終わるようにしたい。
で、洗濯機は私が起きてすぐに回してるから、娘が朝ごはんのうちに干して・・・
みたいな。
娘が0歳児の頃から、そう。
あと数日で生後5か月だから、△日から離乳食スタートしよう、とか。
このくらいの月齢には、こういう遊びが良いみたい。だから〇か月になったら、これしよう。それまではアレして、コレして・・・とか。
夫と逆で、「線で楽しんでる」というのか。
「瞬間」よりも「ゴールまでの過程」を考えてしまうというのか。
初めての子育てということもあり、娘にはいろんな経験をして、自分の心から好きだと思うことを見つけてほしいと思いすぎていて。
私が、そのアシストをうまくやれるように。
娘の1分1秒を大切にしたいと思うがあまり、スケジュール帳を無駄なくうめることに注力してしまうところがあったかもしれない。
タスクをこなしていく充実感もあったのかも。
一時期は、「瞬間を楽しむ」夫のスタイルが、「その場が楽しく盛り上がっていれば良い」みたいな無責任に思えてモヤモヤしたこともあった。
いつもいつも私が調べて準備してやってるじゃん!!
夫は私の設定したゴールの、その中の1点を請け負ってるだけ。
私ばっかり、頑張ってる。
今思うと、なんて傲慢。被害妄想もいいところ。
視野が狭くなりすぎていた。
考えてみたら、夫も私も「楽しむ」という気持ちは同じ。
「娘との時間を楽しみたい」と思っていて、もちろん自己犠牲ではなく、自分自身も楽しみたいという点でも同じ。
ただ、そのアプローチが違うだけ。
「楽しむ」ということに対して、捉え方が違うだけ。
私にとっては、娘をお風呂に入れる時間は「寝るまでに必要なタスク」。
夫にとっては、「日中一緒にいられなかった娘とのコミュニケーション手段」なのかもしれない。
だから、私は「できるだけ短い時間で、私も一緒にササッと入る(寝るタイミングが娘と一緒になるから、後で1人でゆっくり入ることができない)」を重視するし、夫は「その場を楽しく過ごす」ことを大切にしているのだろう。
その違いがきっと、娘の反応の違いにつながっている。
違っていて良い、と今ならようやく思える。
だって、娘には逃げ場所がたくさんあるほうが良いから。
家族以外のコミュニティを複数持つほうが良い、のは当然だし、家族の中にも、いろんな価値観やキャラがあるというのも、もちろん大切なことなのだ。
私は私のキャラでしか、生きられない。
夫だってそう。
どっちが良い悪い、正解不正解ではない。
娘には、私たち夫婦が、お互いに自分らしく生きている姿を見せたい。
そして、娘なりの価値観、娘らしい「好き」を大事にしてほしい。
娘らしさを大事にしたい、という点は、夫も私も同じ意見なのだから、それさえズレなければ良いんだと思う。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?