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ブランディングプランナーの       歴史的な、はじまり

今日は「ブランディングプランナ−」の歴史的な始まりについて。

先日、お話ししましたウィリアム・モリスは
生活のすべてにおいてトータルなデザインが必要だと考えていました。

これは現代で言うところのアートディレクターの先駆けと
考えられます。

そして、企業におけるトータルブランディングを
世界で初めて行ったのは
こちらもイギリスのフランク・ピックという人だと思います。

フランク・ピックの代表的な仕事は
ロンドンに行かれた方なら今でも目にすることが出来る、
「ロンドン地下鉄」のトータルブランディングです。

彼は1909年に地下電気鉄道会社の交通開発担当者となり、
1928年に専務取締役となりました。

日常的に役員の仕事をこなしながら
広報宣伝活動も兼務していました。


当時は世界的な大恐慌の影響で
経済不況を背景にデザインによる合理化を
各国で進められていました。

デザインに“力”のあった時代ですね。

この流れに中、イギリスでは
DIA(Design and Indasutories Association)という団体が結成され。
フランク・ピックはDIAの中心的メンバーの一人でした。

DIAの考え方は
「各企業は産業界全体の考えに従い、共通の政策の実現を期し、
戦前はあまり強く求められていなかった規模の大きな協力を業界で進める」
ということでした。

その考え方を元にフランク・ピックは
ロンドン地下鉄の大規模なトータルブランディングを
進めました。

彼は切符一枚から
駅舎や駅周辺の都市計画までを
トータルにデザインしました。

プラットホームの柱1本1本までも
インパクトを与えるために慎重な
トータルデザインが行われました。

彼が指示した地下鉄路線図は
現代でも各国路線図のフォーマットとなっています。


近年、世界的な不況の時代になると言われています。
一説では1929年の世界大好況以来かも、、、、と

IT革命によるグローバルスタンダードと言われている現代は
フランク・ピックの生きた
産業革命後の時代によく似て、
好景気、不況が世界レベルでおこっています。

もし、そのような不況になると、
コスト削減による単純なデフレ指向は
「失われた20年」を経験した日本のように
逆効果かもしれません。

そう考えると、
不況を克服するのは
“モノ”や“サービス”の魅力を高める
デザインによるトータルブランディングが
効果的かもしれませんね。


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