I Can't Drive My Car
七月が終わる。
小5、中2の子ども達の学校の宿題は、少なくもないし、多くもない。
彼らは自らの意思で
「塾の夏期講習に行きたい」
と言ったので申し込み、それにせっせと通っている。
彼らの塾の夏期講習は一回2時間で、先生と一対一。
2時間経つと帰ってくる。
塾帰りに、コンビニや自販機でアイスや飲み物を買ってくるのが彼らのお楽しみ。
「お母さんの分」とお土産をくれることも。
夏期講習のほか、通常の塾の授業(1時間)も夏休み中に行っているので、例えば午前中に夏期講習に行き、夕方に通常のを受ける、という日もたまにある。
こう書くと、ハード!すごい勉強してる!と表向きは見えるが(もちろん大変だと思っている)塾長はいい意味で、雑談を交えながらのゆるやかなペースで進める方なので、子ども達は塾タイムをリラックスして楽しんでいるように見える。
塾は家から徒歩で5分くらいで、アットホーム。
先週は次男がコーラを2本、手に帰ってきて、
「お母さん!先生がね、ボクが帰る時、『先生さ、いま自分用に缶コーヒー買いにいこうと思ってるんだ。もし(次男)がじゃんけんで先生に勝ったら、ジュース奢ってやろうか?』って言って、じゃんけんしたらボク勝ったの。そしたら先生がボクと(長男)の分、ってコーラくれたの!」
汗ばんだ顔で嬉しそうに話すので、そのコーラ2本はしばらく
先生がオレ達に奢ってくれたコーラ
として、冷蔵庫の中で冷えていた。
彼らはこんないい思い出が出来て、しあわせだよなぁと思う。
塾長には、勉強をみていただく事と同じくらい、心から感謝している。
塾はこんな感じでいい雰囲気で進んでいるのだが、問題は学校の夏休みの宿題。
日ごろ計画性のある次男が、このところオンラインゲームばかりしている。
見かねた私が注意すると、嫌な空気になる。
長男も然り。YouTubeばかり見ている。
計画的に終わらせる気がさらさらない長男は、スケジュールを立てるのが大切という私の忠告を聞かない。
そしてモノの管理が出来ないので、宿題プリントが何処にいったのか、何の宿題が出ているのかもわからないタイプ。
小学校で使っていた「お道具箱」を出して、大切なものはここに入れておくようにと話す。
本人に問うと「わかってるよ!」とみるみる不機嫌になるが、このままでは八月末に修羅場を迎えることが目に見えている。
小学5年と中学2年。
放っておけばいいという意見があるだろう。
だが、彼らが騒いだり泣き叫んだりする一ヶ月後を、私はこのまま見過ごすことが出来ない。
私の性格ゆえに。
いつまでも母親が子の宿題の管理は出来ない、わかってはいるのだけれど。
今日はこれとこれをやろう。
そうしたらここまでは終わるよね、あとはこれとこれだね、と前向きになれる声かけをする。
やったところを私がチェック。
(長男は、数学で計算した形跡がなかったので「答え写したでしょ?」と問うと「暗算だよ…」と一発でバレる嘘を。アホでしょう?まったく!)
彼らが「分からない」と質問してくるところには、出来るだけ答えるようにしている。
すぐ答えられない時は「◯分ちょうだい」とか、翌日までの宿題にさせてもらう。
だから48歳の私も、漢字や家庭科の裁縫の玉どめやなみ縫いや、日本の産業や、一次関数やwillとbe going toに、10歳と13歳と一緒にゆるゆると取り組んでいる。
こんなのやりたくないよね、と思う。
勉強、いやだね。
私だって、この前WOWOWで放送し録画してある『ドライブ・マイ・カー』が観たい。
聞いてはいたが、ラブシーンが多くて、一人きりじゃないと観られない。
まだ最初の方なのだけれど、ドライブもしているが、いちゃいちゃしてる。
西島秀俊(「ドライブ・マイ・カー」に出演の俳優)の背筋やパンツに見惚れていたら、背後に長男がじっと立っていたので慌てて消した。ひぃ!
夫に、
「『ドライブ・マイ・カー』の場面がきわどくて、夏休み中に観るのは非常に困難だ」と話したら、笑われた。
ドライブはこれから。
夏休みは続く。
ゆっくり。
着実に。
七月、ありがとう。
よろしく、八月。
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お読みいただきありがとうございました。
見出し画像は、みんなのフォトギャラリーよりsoup of the day.さんの作品をお借りしました。
ありがとうございました。
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