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大嫌いと大好き

高熱で苦しんでる次男が、隣で寝ています。

これが年内最後の noteになりそうです。

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「あなたのためを思ってなのに」

隠していたつもりであっても、寸分違わずはっきりと、歪な形で臭気や痛みを伴って相手に伝わってしまうことがある。

私は、家族に対してそれの繰り返し。

家族は被害者だと思う。

いや家族だけではないだろう。


12月のはじめ。
中学3年生の長男は激しく怒り泣きながら、

あんたとの勉強をやめる。
世界でいちばん嫌いだから。

と宣言した。

きっかけは、先月末に期末試験が終わって以来、受験勉強をしている様子が私にはあまり見えてこず、弟とオンラインゲームしてる時間が増えていること、模擬試験の結果が芳しくなかったこと(模擬試験前日も私が言うまで何もしなかった)を咎めたことだ。

彼は志望校一校だけを受験する、「単願推薦」というスタイルをとる。
ここしか受けません、と相手(私立高校)に伝えて受ける。

単願推薦は、推薦基準(成績や出欠状況等)を満たしていれば、数字上は不合格者が出ていない。

学校同士(在籍している中学と、相手の高校)の教員間での「教育相談」が年内にあり、そこでNGがなければ、年明けに試験(英国数の三教科と面接)があり、1月末には結果が決まる。

そこは彼が最も行きたい高校で(複数の私立、都立高校を見学して決めた)推薦基準にギリギリ届く成績を中3の一、二学期で取れたから単願推薦で受験できるのだ。
一般入試だと合否は五分五分だと模試には出ている。

もう決まったとでも思っているの?
だからもう勉強しないの?
高校に入ってからが大変だよ。
合格者(来年度の新1年生)にはクラス編成テストが3月中、入学式前にあるんだよ。
成績がふるわない生徒には補講あり、って書いてあるけど。

自分でも言ってて嫌になる言葉しか出てこない。
止められない。

あんたがどれだけ傷つけたんだよ。
もう嫌だ。
オレは一緒に勉強してる時のお母さんが大嫌いなんだ。
落ちてもいいんだ。
オレの人生だ、勝手にさせてくれ。

自分から一緒に勉強をしてくれって言ったじゃん。
何今さら言ってるの。

もう嫌いだ、大嫌いなんだ。
いい加減にしろ、おまえは嫌いだ。
お母さんと勉強するとオレは解けないんだ。
勉強する気も失せるんだ。

泣き叫ぶ息子の大嫌いで、今までどれだけ彼を傷つけたのかと思った。

立てた中指や、舌打ち。
Fで始まる四文字や暴言や、「やった」と言いながらも回答丸写し。
そのたびに私は腹を立て、教材をその場に投げて「はい、もう終わりね。やめる」と立ち去ったり、怒鳴り、手が出た。

もうこんな思いをしたくないし、あなたにもこんなことをしたくないからやめよう、やめさせてくれと頼むたびに、あと少し、あと少しと言われ、どうしてもあの高校に行きたいから、お母さん手伝ってくれと。

「しね」「カス」と罵っているのは解いてる問題に対してだと言うけれど、一緒にその場にいる私は不快でしかないし、どんなに失礼な行為だと言っても伝わらない。改善されない。

長男はそれを私にしか言わないのも分かっていた。
そうやって、自分を必死に保っていたのだよね。

夫は、厨二病だ、聞き流せと言っても、私にはそれが出来なかった。

まともに向き合うなと言われても、私は子どもと同じ土俵に上がってしまう。
何度でも泣きながら猛烈に怒り、また次の日、彼が勉強しようとくると、してしまった。
飛び交うひどい言葉。止められない私。
私からキッパリやめればよかったんだよね、私の方が多く生きているんだもん、それくらいわからなくちゃね。


ここまで来たから、互いに言い合えたと思う。



受験校の過去問から、長男の得意不得意を洗い出したものを記したノートを渡した。

助かる、ありがとう。

ノートはあまり読まれていない。
想定の範囲内だから構わない。
ノートを書きながら、彼が解ける問題が夏休み前より増えたなぁ、正答率が上がってきたよなぁと思った。


勉強してない時のお母さん、オレは大好きなんだ。
「英語の長文じゃない問題」だけ一緒にやってもらいたいんだけど。

合ってるか、不安になるんだ。

合ってるよ。ちゃんと分かっているから自信持っていいんだよ。大丈夫、大丈夫。


私の息子。
大好きな息子。


今週、受験校のweb入力が始まる。
お母さん間違えないように気をつけながら入力しておくからね。


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次男は経過や症状からみると、インフルエンザなのではないかと思われます。
通っている小学校ではインフルエンザAのお子さんが多いのです。

朝イチで検査してもらえることになっているので、かかりつけ耳鼻咽喉科に連れて行ってきます。

今年も大変お世話になりました。

まだはやいですが、良いお年をお迎えください。







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